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2017年4月13日

ヒトもニワトリも、でき方は同じ?

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 私たちヒトと、他の生物とは、ずいぶん違うように思えますね。哺乳類で、常に二足歩行をし、服を着て生活するものなんて、他にいません。
 けれども、「ヒトの体のでき方」を調べると、他の生物と共通する点が多いことが、わかります。どうやって、「ヒトの体のでき方」を調べるのでしょうか? ヒトの受精卵が、胎児となり、新生児として生まれるまでを、調べればよいのです。
 そもそも、ヒトも、ネズミも、ニワトリも、カエルも、魚も、最初は、たった一個の卵細胞から始まります。受精卵ですね。受精卵から、だんだん体ができてゆくことを、「発生」と呼びます。これを調べるのが、発生生物学です。
 何かを知るには、他のものと比較してみるのが、良い方法です。このため、発生生物学では、さまざまな動物の「発生」を研究します。よく使われる実験動物としては、マウス、ニワトリ、アフリカツメガエル、ゼブラフィッシュ(魚の一種)などがいます。
 驚くべきことに、マウスでも、ニワトリでも、アフリカツメガエルでも、ゼブラフィッシュでも、発生のある一段階では、互いに形がよく似ています。成体になれば、まるで形が違うのに、産まれる前には、区別が付けにくいほど、似た時期があります。
 これは、「発生」という仕組みが、多くの生物で、共通することを示唆します。つまり、これらの生物のでき方は、ヒトのでき方とも、共通するわけです。
 前記の実験動物たちには、それぞれ、実験動物に選ばれた理由があります。まず、飼育技術が確立していることが、大前提です。飼育が困難な動物では、実験どころではありませんからね。そして、発生が観察しやすいことが、重要です。
 これらの点で、例えば、ニワトリは、優れています。何千年も前からヒトに飼われて、飼育技術には、まったく問題がありません。加えて、卵が大きく、観察しやすいです。ニワトリは、発生生物学に、とても重要な貢献をしています。
 東京・上野の国立科学博物館で、発生生物学の展覧会「卵からはじまる形づくり」が開かれています。ニワトリなどを使って、わかりやすく「発生」が解説されています。図鑑↓↓↓↓↓には、残念ながら、ニワトリは載っていません。かわりに、日本に分布する野生の鳥が、二百種以上が掲載されています。
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 企画展「卵からはじまる形づくり」の情報は、以下にあります。
卵からはじまる形づくり~発生生物学への誘い~(国立科学博物館の公式サイト内ページ)
 過去の記事でも、国立科学博物館で開催中の展覧会を紹介しています。「卵からはじまる形づくり」と同時期に開催されていますので、時間に余裕がおありでしたら、両方見るのが楽しいかと思います。
始祖鳥やドードーに会える、大英自然史博物館展(2017/3/30)



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2016年12月16日

子が親を滅ぼした? アフリカツメガエル

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 先週のこのブログで、アフリカツメガエルの話をしましたね。アフリカツメガエルは、別々の近縁な二種が、自然に交配して生まれた種だとわかりました(アフリカツメガエルは、一種じゃない?(2016/12/))。この話の続きです。
 アフリカツメガエルを生んだ、祖先の二種とは、どの種でしょうか? じつは、この二種は、すでに絶滅しています。どちらも、アフリカツメガエルのゲノムを調べることにより、初めて知られた種です。このために、正式な種名も、付いていません。
 仮に、この祖先の二種は、LとSと名付けられました。片方の種が、染色体が長いのでlongのLとされ、もう片方が、shortのSとされました。
 LとSとが、いつ頃滅びたのかは、わかっていません。けれども、なぜ、滅びたのかについては、ツメガエル属の分布を調べることにより、ヒントが得られました。
 アフリカツメガエルなどが属するツメガエル属のカエルは、サハラ砂漠以南のアフリカに、広く分布しています。ツメガエル属の中には、アフリカツメガエル以外にも、別種同士の交配によって生まれたと考えられる種がいます。アフリカツメガエルのように、ゲノムを調べると、別種起源の遺伝子が見つかる種です。
 このように、別種同士が交配し、かつ「全ゲノム重複」という現象が起こって、雑種同士で繁殖可能になった個体を、「異質四倍体」といいます。生物の普通の個体は、「二倍体」です。ツメガエル属には、アフリカツメガエル以外にも、異質四倍体の種がいます。
 ツメガエル属の種は、普通の二倍体のものより、異質四倍体の種のほうが、分布域が広いです。二倍体の種は、西アフリカの一部地域に押し込められたような状態です。
 こうなったのは、異質四倍体の種のほうが、二倍体の種より、多様な環境に適応しやすいからだと考えられます。単純に考えても、二種ぶんの遺伝子を持てば、それだけ多様な遺伝子がたくさんあるわけですから、有利ですね。
 こうして、異質四倍体の種が分布を広げてゆくうちに、祖先の二倍体の種は、絶滅したと考えられます。遺伝的に考えれば、子が親を滅ぼしたといえるでしょう。
図鑑↓↓↓↓↓には、
日本に分布するカエルが、十七種ほどが掲載されています。



 過去の記事でも、アフリカツメガエルなど、実験に使われる動物を取り上げています。また、その他のカエルの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
アフリカツメガエルは、一種じゃない?(2016/12/)
人を殺せるカエルがいる?(2013/6/3)
切っても切っても、生えてくる? イモリの謎(2013/9/2)
プラナリアは、美術モデル?(2010/1/18)
大黒鼠【だいこくねずみ】とは、どんなネズミ?(2008/1/11)




2016年12月 9日

アフリカツメガエルは、一種じゃない?

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 今回は、人間の科学実験に、よく使われている生物を紹介しましょう。アフリカツメガエルです。アフリカ原産のカエルの一種です。日本には、もともと分布しません。
 アフリカツメガエルは、無尾目【むびもく】ピパ科ツメガエル属に属します。無尾目というのが、カエルの仲間を指します。同じ無尾目ピパ科ツメガエル属には、ネッタイツメガエルなどの種も、属します(分類には、異説があります)。
 アフリカツメガエルも、ネッタイツメガエルも、同じように、実験動物として用いられます。彼らが実験動物にされるのは、いくつかの理由によります。
 一番大きな理由は、飼育しやすいことでしょう。実験をする以前に、大量に、安定して飼うことができなくては、実験など、やりようがありませんね。
 アフリカツメガエルは、五十年以上も前から、世界中で、実験動物にされてきました。そういう生物なら、基本的なことは、研究し尽くされていそうですね?
 ところが、そうとは限りません。二〇一六年になって、やっと、アフリカツメガエルの全ゲノムが解読されました。ゲノムとは、ある生物が持つすべての遺伝情報を指します。その生物の体型・成長過程・生態などを決めている遺伝子のセットです。
 じつは、アフリカツメガエルは、以前から、「雑種起源ではないか」といわれていました。別々の近縁な二種が、自然に交配して、生まれた種ではないかというのです。
 ゲノム解読により、それが証明されました。約千八百万年前に、二種が交配し、さらに、全ゲノム重複という現象が起こることによって、代々、繁殖してゆくことができるようになりました。アフリカツメガエルという種の誕生です。
 アフリカツメガエルのゲノムには、祖先になった二種のカエルのゲノムが、そっくり保存されています。一つの種なのに、二種ぶんのゲノムを持つわけです。
 このことが、アフリカツメガエルのゲノム解読を、難しくしていました。単純に考えても、量が多いのですからね。手間がかかります。でも、解読できました。この成果は、生物学の研究に、大きく貢献するだろうと考えられています。
図鑑↓↓↓↓↓には、
日本に分布するカエルが、十七種ほどが掲載されています。



 過去の記事でも、実験に使われる動物を取り上げています。また、カエルの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
アカガエル属は、大分裂中?(2016/4/1)
新種発見、ネバタゴガエル(2015/7/24)
切っても切っても、生えてくる? イモリの謎(2013/9/2)
プラナリアは、美術モデル?(2010/1/18)
大黒鼠【だいこくねずみ】とは、どんなネズミ?(2008/1/11)




2016年9月25日

日本の自然を世界に開いたシーボルト

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 シーボルトの名は、おそらく、ほとんどの方が、聞いたことがあるでしょう。江戸時代に、二度にわたって来日した、ドイツの人ですね。
 当時、ヨーロッパの国で、日本と交易していたのは、オランダだけでした。このため、シーボルトはドイツ人ですが、オランダ商館の一員として、日本に来ました。
 シーボルトには、とても多くの功績があります。その中に、日本の動植物の標本を、大量に収集し、研究したことが挙げられます。シーボルトがいなければ、日本の動植物の研究は、今より、何十年も遅れていたかも知れません。
 そのシーボルトが、実際に集めた動植物の標本を、今、国立科学博物館で、見ることができます。「日本の自然を世界に開いたシーボルト」という企画展の会場に、展示されています。シーボルト没後も、標本は、ヨーロッパで、大切に保管されていました。
 シーボルトの標本は、今でも、動物学や植物学の役に立っています。例えば、現在では絶滅したとされる、ニホンカワウソの標本を、シーボルトは収集しています。ニホンカワウソを研究する手がかりは、もはや、そのような標本しかありません。
 動物や植物に詳しい方なら、ラテン語の学名を調べていて、気がついたことはありませんか? 特に、日本の植物の場合、ラテン語の学名の後ろに、「Siebold【シーボルト】」や、「Siebold & Zuccarini【シーボルト&ツッカリーニ】」と付くものが、多いです。
 例えば、タマアジサイという植物は、ラテン語の学名Hydrangea involucrataの後ろに、Sieboldと付きます。日本のクリ(栗)は、ラテン語の学名Castanea crenataの後ろに、Siebold & Zuccariniと付きます。
 Zuccariniとは、シーボルトと一緒に日本の植物を研究した、ドイツの植物学者ツッカリーニを指します。ラテン語の学名の後ろに、人名が付くのは、その学名を命名した人を示します。シーボルトとツッカリーニが、いかに多くの植物を命名したか、わかります。
 企画展の会場では、最近になって、シーボルトの標本を調べて、新たにわかったことも、紹介されています。没後150年経っても、彼の功績は、輝き続けています。

図鑑↓↓↓↓↓には、シーボルトが研究した日本の動植物が、千八百種ほどが掲載されています。
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 企画展「日本の自然を世界に開いたシーボルト」の情報は、以下のページにあります。
日本の自然を世界に開いたシーボルト(国立科学博物館の公式サイト内ページ)


 過去の記事でも、現在、開催中の、生物に関するイベントを紹介しています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
ウルトラ植物博覧会2016(2016/8/17)
格好いい海のハンターたち(2016/7/12)

2016年9月16日

ネコもライオンも、ペットにできる?

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 ネコ(猫)は、人間にとても好かれる生き物ですね。ネコのかわいさは、今さら言うまでもありません。ネコをペットにしている人は、世界中に、おおぜいいます。
 ネコは、哺乳類のうち、食肉目【しょくにくもく】ネコ科に属します。同じ食肉目ネコ科には、ライオンも属します。同じネコ科なら、ライオンもペットになるでしょうか?
 これは、大概の方が否定するでしょう。いくら同じネコ科でも、ライオンは、危険すぎますよね。少なくとも、日本の普通の民家で、ライオンが飼えるとは思えません。
 けれども、これと似たことを、普通の人がやってしまう場合があります。特に、爬虫類などの、ペットとして馴染みが薄い生き物を飼う場合には、注意が必要です。
 例えば、ボールニシキヘビというヘビの一種がいます。このヘビは、とても性質がおとなしいです。毒もありません。もてあますほど大きくもなりません。爬虫類の中で、ペットとして飼うなら、お勧めできる種です。ニシキヘビ科ニシキヘビ属の一種です。
 同じニシキヘビ科ニシキヘビ属に、アミメニシキヘビという種がいます。この種は、世界のヘビの中でも、最大級に大きくなる種です。毒はありませんが、その大きさゆえに、危険です。実際に、ヒトが襲われて、食べられた例が、いくつも報告されています。
 ボールニシキヘビと、アミメニシキヘビとは、とても近縁な種同士です。同じ科で、同じ属ですからね。なのに、その生態も性質も、まるで違います。ボールニシキヘビが飼えたからといって、アミメニシキヘビを飼うのは、無謀すぎます。
 ボールニシキヘビとアミメニシキヘビとの関係は、ネコとライオンとの関係に似ています。普通の人は、ネコをペットにしても、ライオンをペットにしようとは思わないでしょう。しかし、馴染みの薄い動物を飼う場合には、そのような判断がききにくいです。
 いわゆる、エキゾチック・ペットと呼ばれる、変わったペットを飼うことを、否定するつもりはありません。ただし、そういったペットを飼う場合には、イヌやネコを飼う場合以上に、正しい知識と、覚悟が求められます。「○○と近縁種だから、○○と同じ飼い方でいいんだよね」などと、安易な考えを持たないよう、強くお願いいたします。
図鑑↓↓↓↓↓には、日本に分布する動植物が、千八百種ほども掲載されています。
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 過去の記事でも、飼育されることがある生き物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
も御覧下さい。
ハリネズミは、ネズミじゃない?(2014/8/18)
トカゲモドキの美人コンテスト?(2013/11/11)
カブトムシとクワガタムシ、どちらが長生き?(2013/10/7)
害魚が益魚に? うろこの秘密(2010/3/8)
リスも冬眠する?(2009/12/18)






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2016年4月22日

アカガエル属は、大分裂中? その2

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 先週のこのブログで、アカガエル科アカガエル属の分類について、取り上げましたね(アカガエル属は、大分裂中?(2016/4/1))。日本の(元)アカガエル属は、まだまだ、他にも、分類が変わっている最中です。今回は、先週の続きとしましょう。
 ホルストガエルは、世界中で、日本の南西諸島にしか、分布しません。とても珍しいカエルです。この種も、元は、アカガエル科アカガエル属とされていました。現在は、アカガエル科バビナ属とされています。
 同じバビナ属には、オットンガエルも属します。ホルストガエルと同じく、アカガエル属から、分離されました。オットンガエルも、日本の南西諸島にしか、分布しない種です。
 ハナサキガエルという種については、もう少し、事情が複雑です。
 ハナサキガエルも、長い間、アカガエル属に入れられてきました。それが、アカガエル属から分離されるより前に、「ハナサキガエルと呼ばれるカエルは、一種ではない。複数の種が含まれる」と、判明しました。このために、新たに、三種が生まれました。
 かつての「ハナサキガエル」のうち、沖縄本島に分布するものは、そのまま、ハナサキガエルとされました。奄美大島と徳之島に分布するものは、アマミハナサキガエルとされました。石垣島と西表島にいる「ハナサキガエル」は、二種に分けられました。
 石垣島と西表島の「ハナサキガエル」は、オオハナサキガエルと、コガタハナサキガエルとの、二種になりました。種名のとおり、この二種は、体の大きさが違います。
 計四種となった「ハナサキガエル・グループ」は、まとめて、アカガエル属から分離されました。現在は、四種とも、ニオイガエル属となっています。
 「イシカワガエル」についても、似た事情があります。「イシカワガエル」も、アカガエル属から分離されるより前に、複数の種が含まれると判明しました。
 現在は、沖縄本島と徳之島の「イシカワガエル」が、オキナワイシカワガエルという種にされています。奄美大島の「イシカワガエル」は、アマミイシカワガエルになりました。これら二種は、ハナサキガエルと同じ、ニオイガエル属に入れられました。
図鑑↓↓↓↓↓には、オットンガエルやホルストガエルなど、元・アカガエル科アカガエル属に属するとされた種が掲載されています。
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 過去の記事でも、カエルの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
アカガエル属は、大分裂中?(2016/4/1)
新種発見、ネバタゴガエル(2015/7/24)
伊豆諸島の外来生物とは?(2014/11/17)
人を殺せるカエルがいる?(2013/6/3)
子育てをするカエル、アイフィンガーガエル(2012/6/11)
などです。


2016年4月 1日

アカガエル属は、大分裂中?

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 近年、生物の分類が、大幅に見直されることが、増えています。このブログでも、そういう話題が多いですね。それは、生物学が進歩している証拠です。
 今回も、分類の話を取り上げましょう。両生類の中の、アカガエル科アカガエル属の分類についてです。従来、この属には、トノサマガエルや、ツチガエル、ヌマガエル、ニホンアカガエルなどの、よく知られた種が属するとされてきました。
 しかし、以前から、「アカガエル属の分類は、大ざっぱ過ぎる。アカガエル科のうち、所属がよくわからないものは、とりあえずアカガエル属にされている」といわれてきました。最近では、アカガエル属を細分化することが、多くなっています。
 例えば、トノサマガエルです。二〇一六年現在では、アカガエル属から分離されて、トノサマガエル属とされています。トノサマガエル属には、ダルマガエルも属します。
 ツチガエルも、アカガエル属から分離されて、ツチガエル属となりました。この属には、他に、サドガエルも属します。サドガエルは、二〇一〇年代になってから発見された新種です。佐渡島にだけ分布します。外見は、ツチガエルにそっくりです。
 ヌマガエルに至っては、アカガエル属どころか、アカガエル科からも、分離されました。ヌマガエル科という科が、新設されたのです。ヌマガエルは、ヌマガエル科ヌマガエル属とされました。同じヌマガエル科ヌマガエル属には、サキシマヌマガエルも属します。
 ヌマガエル科に移されたのは、ナミエガエルも同じです。ナミエガエルも、以前は、アカガエル科アカガエル属に入れられていました。現在は、科も属も移されて、ヌマガエル科クールガエル属となっています。
 元のまま、アカガエル科アカガエル属に残されている種も、あります。ニホンアカガエル、タゴガエルなどが、そうです。けれども、この分類も、怪しいといわれています。アカガエル属は、もともと、ヨーロッパの種を基準に作られた属だからです。
 日本から遠く離れたヨーロッパの種と、日本の種とが、同じ属でいいものでしょうか? 今しばらくは、アカガエル属の分類から、目が離せません。

図鑑↓↓↓↓↓には、トノサマガエルやニホンアカガエルなど、元・アカガエル科アカガエル属に属するとされた種が掲載されています。
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 過去の記事でも、カエルの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
新種発見、ネバタゴガエル(2015/7/24)
伊豆諸島の外来生物とは?(2014/11/17)
人を殺せるカエルがいる?(2013/6/3)
子育てをするカエル、アイフィンガーガエル(2012/6/11)
固有生物の宝庫、対馬【つしま】(2012/4/23)
などです。



2015年9月11日

二〇一四年は、サンショウウオの当たり年? その2

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 先週のこのブログで、昨年、二〇一四年に、日本で、五種もの新種サンショウウオが発見された話をしましたね。先週、そのうちの三種を紹介しました。今回は、残りの二種を紹介しましょう。タダミハコネサンショウウオと、バンダイハコネサンショウウオです。
 この二種は、どちらも、福島県で発見されました。タダミハコネサンショウウオのほうは、福島県只見町【ただみまち】で発見されたことから、種名が付けられました。バンダイハコネサンショウウオは、会津の磐梯山付近にいることから、名づけられました。
 二種とも、サンショウウオ科ハコネサンショウウオ属に属します。福島県で発見されたのに、種名に「箱根」が付くのは、ハコネサンショウウオに近縁だからです。
 じつは、この二種とも、以前は、ハコネサンショウウオだと思われていました。研究が進んで、ハコネサンショウウオとは、違う種だとわかったのですね。
 この経緯は、先週に取り上げた、アマクササンショウウオ、オオスミサンショウウオ、ソボサンショウウオと、似ています。これら三種は、オオダイガハラサンショウウオという一種だと思われていました。それが、やはり、研究が進んだために、オオダイガハラサンショウウオから、三種が分離されることになりました。
 このように、一種だと思われていた中に、複数の種が隠れていることは、よくあります。そのように隠されている種を、隠蔽種【いんぺいしゅ】といいます。
 最近、日本のサンショウウオで、新種発見が相次いでいるのは、こういった隠蔽種が発見されているからです。DNA研究の発展などが、隠蔽種の発見に寄与しています。
 タダミハコネサンショウウオと、バンダイハコネサンショウウオとは、ハコネサンショウウオの中で、隠蔽種となっていたわけです。ハコネサンショウウオでは、他にも、三種の隠蔽種が発見されています。どの種も、二〇一〇年代に発見されました。
 かつて、ハコネサンショウウオは、日本の東北地方から、四国まで、同じ一種が、広く分布するとされていました。それが、隠蔽種の発見により、地方ごとに、違う種がいると判明したのですね。現在、ハコネサンショウウオ属には、六種が属するとされています。

図鑑↓↓↓↓↓には、ハコネサンショウウオなどの日本のサンショウウオなどが掲載されています。ban_zukan.net.jpg
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 過去の記事でも、日本のサンショウウオを取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
二〇一四年は、サンショウウオの当たり年?(2015/9/4)
日本は、なぜ、サンショウウオ王国か?(2013/2/25)
日本のサンショウウオに、変動あり(2010/10/4)
サンショウウオのおたまじゃくしとは?(2010/5/10)
サルの新亜種と、サンショウウオの新種(2009/7/14)
などです。



2015年9月 4日

二〇一四年は、サンショウウオの当たり年?

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 このブログでは、何回か、日本のサンショウウオについて、書いてきましたね。日本は、国土が狭いのに、二十種以上ものサンショウウオが分布します。しかも、その多くが、日本固有種です。そんな日本で、昨年、二〇一四年は、サンショウウオの当たり年でした。
 この年には、なんと、五種もの新種サンショウウオが、発見されたのです。日本のような、国土の狭い先進国で、同じ年に、五種もの陸上脊椎動物が見つかるのは、珍しいです。
 今回は、それらの新種サンショウウオのうち、三種を紹介しましょう。アマクササンショウウオ、オオスミサンショウウオ、ソボサンショウウオの三種です。三種とも、九州(の一部)に分布する種です。実際の分布域は、ごく限られた範囲です。
 アマクササンショウウオは、天草諸島の天草上島【かみしま】に分布します。オオスミサンショウウオは、鹿児島県の大隅半島に分布します。ソボサンショウウオは、大分県・熊本県・宮崎県にまたがる祖母山系に分布します。
 これら三種は、互いに近縁です。三種とも、サンショウウオ科サンショウウオ属に属します。発見されたばかりなので、生態などは、よくわかっていません。
 同じ九州に分布する種が、いっぺんに三種も見つかったのには、理由があります。これら三種は、以前、同じ一つの種だと考えられていました。オオダイガハラサンショウウオという種名が付けられていました。
 オオダイガハラサンショウウオは、かつては、紀伊半島、四国、九州に分布する種だとされていました。ところが、研究が進んだ結果、紀伊半島の個体群と、四国の個体群と、九州の三つの個体群とは、それぞれ、別の種だとわかったのですね。
 二〇一五年現在では、オオダイガハラサンショウウオの分布域は、紀伊半島だけになっています。四国の個体群は、イシヅチサンショウウオという新種になりました。
 そして、九州の三つの個体群が、アマクササンショウウオ、オオスミサンショウウオ、ソボサンショウウオとなりました。世界的に見れば、これだけ狭い範囲に、これだけ多種のサンショウウオがいるのは、異例なことです。両生類の豊かさを、誇れる国です。
図鑑↓↓↓↓↓には、オオダイガハラサンショウウオなどの日本のサンショウウオ類が掲載されています。ban_zukan.net.jpg
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 過去の記事でも、サンショウウオの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 
新種だけど、旧種? ハコネサンショウウオ(2013/12/16)
日本は、なぜ、サンショウウオ王国か?(2013/2/25)
日本のサンショウウオに、変動あり(2010/10/4)
サンショウウオのおたまじゃくしとは?(2010/5/10)
サルの新亜種と、サンショウウオの新種(2009/7/14)
などです。


2015年7月24日

新種発見、ネバタゴガエル

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 生物の新種は、普通の人が思うより、頻繁に発見されています。でも、ニュースになるのは、そのうちの、ほんの一部だけです。例えば、細菌など、肉眼で見えない新種が発見された、といったところで、普通の人には、関心がないからでしょう。
 これが、哺乳類や鳥類だと、大騒ぎになります。爬虫類や両生類、魚類くらいまでは、ニュースになることが多いです。今回は、両生類の新種を紹介しましょう。
 それは、ネバタゴガエルです。両生類の無尾目【むびもく】(=カエルの仲間)の一種です。日本の長野県で、発見されました。長野県でも、ごく一部でしか、分布が確認されていません。長野県の南西の端、根羽村【ねばむら】の周辺です。
 ネバタゴガエルという日本語の種名は、タゴガエルに近縁で、根羽村に分布することから、付けられました。ラテン語の学名も、Rana nebaとなっています。日本国内で、四足動物(両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類)の新種が発見されるのは、珍しいことです。
 ネバタゴガエルは、普通に肉眼で見える大きさのカエルです。鳴き声も上げます。そんな種が、二〇一四年まで、正式に記載されませんでした。なぜでしょうか?
 それは、ネバタゴガエルが、近縁なタゴガエルに似ているからです。ずっと、普通のタゴガエルだと思われていました。新種だとわかるきっかけになったのは、鳴き声です。
 ネバタゴガエルは、非常に特徴的な鳴き声を出します。チワワのような、小型犬の鳴き声にそっくりです。姿を見ずに声だけ聞いたなら、とうてい、カエルとは思えません。
 この鳴き声は、タゴガエルとは、明らかに違います。じつは、新種として記載されるずっと以前、二〇〇三年ごろに、この鳴き声が、話題になりました。「ワンと鳴くカエルがいる」というわけです。騒がれたことをきっかけに、調査が始まりました。
 「新種らしい生物がいる」とわかっても、実際に新種として記載されるのには、時間がかかります。本当に新種かどうか、証拠を集めるのが、大変だからです。
 ネバタゴガエルの場合は、約十一年かかりました。よく似たタゴガエルとは、違う種であることを証明するのに、それだけかかったのです。結果、極めて分布の限られた、珍しい種が発見されました。彼らの生息地を、このまま守りたいですね。
図鑑↓↓↓↓↓には、ネバタゴガエルと近縁なタゴガエルが掲載されています。ban_zukan.net.jpg
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 YouTubeで、ネバタゴガエルの鳴き声を聞くことができます。以下の動画を御覧下さい。
日本のワンと鳴くカエル(※いきなり動画につながります。音も出ます)


 過去の記事でも、最近、発見された新種を取り上げています。また、カエルの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
新種発見、その時、歴史が動いた?(2014/2/3)
プレートと一致? 日本のトカゲの分布(2013/12/30)
フナムシは、川にもいる?(2013/12/23)
新種だけど、旧種? ハコネサンショウウオ(2013/12/16)
大陸とのつながりを示す? ナミエガエル(2011/6/27)
などです。



2015年5月25日

日本固有種がいっぱい? ヤモリの仲間たち

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 ヤモリを御存知でしょうか? トカゲの仲間で、よく、家の壁などに貼りついている生き物です。日本の市街地で見かけるのは、多くが、ニホンヤモリという種です。
 ニホンヤモリは、比較的、最近になって、日本に入ってきた種ではないかといわれます。では、日本には、元からいたヤモリの種は、いないのでしょうか?
 そんなことは、ありません。何種もの日本のヤモリが、報告されています。しかも、最近、発見された新種もいます。じつは、日本のヤモリ(ヤモリ科ヤモリ属の種)の分類は、今まさに、組み替えられている最中です。新種が、何種も発見されたからです。
 まず、日本本土に分布するヤモリを、紹介しましょう。タワヤモリです。
 タワヤモリは、面白い分布をしています。彼らの分布地は、西日本の瀬戸内海沿岸地方と、四国全域です。世界中で、この地域にしか、分布しません。日本固有種です。
 タワヤモリが棲むのは、海岸の岩場が多いです。人家にいることもあります。が、ニホンヤモリと違って、自然環境が豊かな所にいます。市街地には、いません。
 九州南部と、屋久島、種子島には、ヤクヤモリが分布します。この種も、世界中で、この地域にしか、分布しません。日本固有種です。岩場や森林に棲みます。
 トカラ列島の宝島と小島には、タカラヤモリが分布します。この種は、二〇〇八年に、新種として記載されたばかりです。やはり、日本固有種です。おそらく、世界でも、最も分布域が狭いヤモリの一種でしょう。小さな島二つにしか、いないのですから。
 分布域の狭さでは、アマミヤモリが、タカラヤモリに次ぎます。アマミヤモリは、世界中で、日本のトカラ列島の小宝島と、奄美大島にしか、分布しません。日本固有種です。この種も、二〇〇八年に、新種として記載されました。
 上に挙げた以外に、少なくとも、二種の新種ヤモリがいるといわれます。南西諸島や、九州に分布する種です。二種とも、分布域が狭いことは、同じです。
 こうして見ると、日本には、狭い地域にしかいない固有種のヤモリが、多いですね。世界でも貴重な、ヤモリの宝庫かも知れません。

図鑑↓↓↓↓↓には、ニホンヤモリ、オガサワラヤモリ、ホオグロヤモリが掲載されています。ban_zukan.net.jpg
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 過去の記事でも、ヤモリの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
トカゲモドキの美人コンテスト?(2013/11/11)
小笠原諸島のトカゲたち(2011/9/26)
ホオグロヤモリは、国際派?(2011/5/23)
パプア・ニューギニアで、五十以上の新種を発見か?(2009/3/27)
雌(メス)しかいないトカゲがいる?(2007/3/6)
などです。



2015年5月11日

日本のヒキガエルたち

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 生き物に詳しくない方でも、ヒキガエルの名前を聞いたことはあるでしょう。実物に会ったことがなくても、写真や絵で、見ていると思います。西洋でも、東洋でも、民話などに登場することがあるので、馴染みがあるのですね。
 日本の民話などに登場するのは、多くが、ニホンヒキガエルという種でしょう。この種は、北は北海道の一部から、南は種子島まで、日本に広く分布しています。
 ニホンヒキガエルは、二つの亜種に分けられています。ニホンヒキガエルのうち、近畿地方付近から東側では、アズマヒキガエルという亜種が分布します。近畿以西に分布するのは、ニホンヒキガエルの中のニホンヒキガエルという亜種です。ややこしいですね。
 普通、ニホンヒキガエルと呼ぶのは、近畿以西に分布する亜種のことです。近畿あたりでは、二つの亜種が入り乱れているため、正確な分布を定めがたいです。
 日本のヒキガエルは、ニホンヒキガエルだけではありません。他に、ナガレヒキガエル、ミヤコヒキガエル、オオヒキガエルがいます。これらのうち、オオヒキガエルが、問題を引き起こしています。オオヒキガエルが、外来種だからです。
 オオヒキガエルの原産地は、北米の南部から、南米の北部にかけてです。ここから、世界各地へ、移入されました。日本では、小笠原諸島、南大東島、北大東島、石垣島などに入れられました。農作物の害虫を食べてくれると、期待されたためです。
 ところが、オオヒキガエルは、食欲が旺盛すぎました。地域の貴重な生き物でも、手当たり次第に食べてしまいます。しかも、彼ら自身は、毒を持つために、敵に食べられることが、少ないです。このために、世界各地で、爆発的に増えてしまいました。
 オオヒキガエルが増えたら、小動物にとっては、存亡の危機ですね。食べ物を奪われる在来種にとっても、そうです。日本では、ミヤコヒキガエルが、オオヒキガエルとの競争にさらされています。ミヤコヒキガエルは、オオヒキガエルと同所に分布するからです。
 結局、野生生物を、人間が思いどおりにすることなんて、できないのですね。オオヒキガエルに関する失敗は、人類に、当たり前のことを教えてくれました。
図鑑↓↓↓↓↓には、アズマヒキガエルが掲載されています。ban_zukan.net.jpg
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 過去の記事でも、ヒキガエルの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
伊豆諸島の外来生物とは?(2014/11/17)
ニホンヒキガエル(亜種アズマヒキガエル)画像(2010/3/9)
コロンビアで、十種の両生類を発見(2009/2/5)
ヤマカガシの毒はガマガエル(ヒキガエル)から?(2007/1/31)
月にヒキガエルがいる?(2006/10/21)
などです。



2015年3月24日

わくわく! 大アマゾン展

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 国立科学博物館で、楽しい展覧会が開かれています。大アマゾン展です。早速、行ってまいりました。アマゾンの動物・植物・菌類に、たっぷり会えます。
 会場の最初のコーナーには、化石がたくさんあります。古生物のコーナーなのですね。ここでの見どころは、大きな翼竜の化石や、保存状態の良い昆虫の化石です。トンボやキリギリスなど、現代の昆虫によく似た姿の化石が、見られます。
 次のコーナーからは、現生の生物たちが、紹介されています。剥製【はくせい】標本と、骨格標本とが多いです。哺乳類のコーナーでは、ぜひ、南米独自の哺乳類グループに、注目して欲しいですね。アリクイ、ナマケモノ、アルマジロたちです。
 アリクイと、ナマケモノと、アルマジロとは、かつて、貧歯目【ひんしもく】という一つのグループに、まとめられていました。現在では、二つの目【もく】に分けられています。アルマジロが被甲目【ひこうもく】、ナマケモノとアリクイとが有毛目【ゆうもうもく】です。被甲目と有毛目とは、南米大陸で独自に進化したと考えられています。
 鳥類のコーナーは、きらびやかです。インコ、ハチドリ、オオハシ、マイコドリ、タイランチョウなど、派手な種の鳥が多いからです。ここでも、南米独自のグループを、見逃さないで欲しいです。ツメバケイ、ジャノメドリ、ラッパチョウなどの鳥たちです。
 爬虫類のコーナーでは、何よりも、巨大なアナコンダに驚きます。長さ5m以上もある大蛇を、目の当たりにできる機会なんて、そうはありません。こんな大きさの生きた大蛇は、ヒトを食べることもできます。会場にあるのは、標本ですから、安心です。
 水生生物のコーナーでは、アマゾンカワイルカと、ガンジスカワイルカとの頭骨を、比較できます。同じように河に棲むイルカなのに、まるで頭骨が違います。
 植物のコーナーでは、水草が特集されています。アマゾン川の水草は、激しい水位の変動に、どのように対応するかという問題を抱えています。中には、驚くべき方法で、対応している種があります。その方法は、会場の解説を読んでみて下さい。
 御家族連れでも、カップルでも、お一人でも、春のお出かけに良い展覧会でしょう。
図鑑↓↓↓↓↓には、残念ながら、アマゾン川流域の生物は載っていません。かわりに、日本に分布する生物が、千種以上掲載されています。ban_zukan.net.jpg
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 大アマゾン展の情報は、以下のウェブサイトにあります。
大アマゾン展 公式サイト
 過去の記事でも、南米の動植物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
じつは食べられる? カンナ(2014/9/12)
ピーマンとトウガラシとは、同じ? 違う?(2014/8/8)
白鷺だけど、白くない? アマサギ(2014/4/21)
トケイソウの果実が、パッションフルーツ?(2013/8/16)
人を殺せるカエルがいる?(2013/6/3)
などです。


2014年11月17日

伊豆諸島の外来生物とは?

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 外来生物といえば、外国から来た生物のことだと思う方が多いでしょう。ところが、実際には、そうとばかりは限りません。同じ国内から来た生物でも、本来、棲んでいない地方に棲みついたのであれば、外来生物です。
 国内から移動してきたものでも、外国から来たものでも、外来生物が、在来生物に、大きな影響を与えることには、変わりありません。今回は、同じ日本国内の生物が、外来生物になった例を、紹介しましょう。伊豆諸島の外来生物たちです。
 伊豆諸島は、伊豆半島の南に点在する島々ですね。伊豆大島、新島、神津島、三宅島、八丈島などが含まれます。これらの島々には、もとは、両生類は、一種も分布しませんでした。両生類は、海に弱いため、島へ渡ってくることが、できなかったのですね。
 二〇一四年現在では、複数の両生類の種が、伊豆諸島に棲んでいます。伊豆大島と新島には、モリアオガエルがいます。三宅島には、ニホンヒキガエルがいます。八丈島には、ニホンイモリがいます。彼らは、いつ、どうやって、島へ来たのでしょうか?
 人間が、それに介在していることは、間違いありません。前記のとおり、両生類は、自然に海を渡ることが、非常に困難だからです。しかし、いつ、誰によって、どのようにして持ち込まれたのかは、わかっていません。持ち込みの理由も、不明です。
 モリアオガエルは、天然記念物になっていることで、有名ですね。確かに、貴重な生物です。だからといって、外来生物になった時、害がないとは言えません。
 モリアオガエルも、ニホンヒキガエルも、ニホンイモリも、昆虫を喜んで食べます。このことが、伊豆諸島の自然に、悪影響を与えています。伊豆諸島には、世界的に見ても、希少な昆虫が多いからです。有名なのは、ハチジョウノコギリクワガタ、ハチジョウヒラタクワガタ、ミクラミヤマクワガタなどのクワガタムシの仲間です。
 今、種名を挙げたクワガタムシたちは、三種とも、伊豆諸島の固有種です。世界中で、伊豆諸島にしかいません。狭い島の中で、外来生物に追われたら、どうやって逃げたらいいのでしょうか? 彼らが滅ぶ前に、何らかの方策が取られて欲しいですね。
図鑑↓↓↓↓↓には、モリアオガエル、ニホンヒキガエル、ニホンイモリ(アカハライモリ)が掲載されています。
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 過去の記事でも、日本の両生類を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
新種だけど、旧種? ハコネサンショウウオ(2013/12/16)
切っても切っても、生えてくる? イモリの謎(2013/9/2)
人を殺せるカエルがいる?(2013/6/3)
日本は、なぜ、サンショウウオ王国か?(2013/2/25)
子育てをするカエル、アイフィンガーガエル(2012/6/11)
などです。


2014年8月26日

知の地層、インターメディアテク

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 夏休みも、そろそろ、終わりですね。宿題が片付かなくて、焦っている方も多いのではないでしょうか?(笑) 今回は、夏休みの自由研究に役立ちそうな博物館を紹介しましょう。インターメディアテクという博物館です。
 ここは、新しい博物館です。開館して、まだ一年しか経ちません。なのに、展示物や、展示の仕方が、古めかしいです。それは、わざとそうしているのですね。ヨーロッパの歴史ある博物館を、イメージしているそうです。
 とはいえ、標本に古い物が多いのは、本当です。ここにあるのは、明治時代から、東京大学によって、集められてきた標本だからです。東京大学の総合研究博物館のコレクションが、ここで公開されています。むろん、最近の新しい標本もあります。
 展示室内では、大型の骨格標本が、目立ちます。クジラ、イルカ、オットセイ、キリン、ウマなどの骨格標本に、見下ろされます。もう少し小さいところでは、イヌ、ネコ、カピバラなどの骨格標本もあります。もっとずっと小さい、モグラ、コウモリ、ハツカネズミなどの骨格標本も、見ることができます。
 哺乳類ばかりでなく、鳥類、爬虫類、両生類、魚類の骨格標本もあります。哺乳類と鳥類と爬虫類については、剥製【はくせい】の標本も、展示されています。
 特に、鳥類の剥製標本は、充実しています。ちょうど今、「アヴェス・ヤポニカエ――日本の鳥」という特別展示が、行なわれています。この企画では、鳥の剥製標本の隣に、同種の鳥の博物画を並べて、展示しています。見比べることができるのですね。
 博物画とは、主に、十九世紀以前の時代に描かれた絵です。動物や、植物や、鉱物といった自然の産物を、可能な限り、事物に即して、正確に描きました。なぜなら、それは、自然を分類し、体系づけるための絵だったからです。科学の芽生えですね。
 日本では、明治時代になってから、本格的に科学が始まりました。でも、江戸時代以前の日本に、科学の芽がなかったわけではありません。会場にある博物画が、それを示しています。日本の科学は、長い時間に積み重ねられた、知の地層の上にあるのですね。
図鑑↓↓↓↓↓には、日本に生息する野生生物が、二千種近くも掲載されています。ban_zukan.net.jpgインターネット生物図鑑-zukan.net-


 インターメディアテクの情報は、以下の公式サイトにあります。
インターメディアテク 公式サイト


 過去の記事でも、夏休みの自由研究に役立つ博物館を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
どうする? どうなる! 外来生物(2014/7/23)
古代から現生へ、哺乳類たち(2014/7/22)
毒毒毒毒毒毒毒毒毒展【もうどくてん】(2014/7/17)
などです。


2014年7月23日

どうする? どうなる! 外来生物

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 最近、ニュースで、外来生物が取り上げられることが多いですね。アライグマ、カミツキガメ、ブラックバス(オオクチバスなどの総称)といった名前を、聞いたことがおありでしょう。これらは、みな、ここ数十年の間に、日本にやってきた外来生物です。
 今、外来生物が問題になっているのは、人間の手によって、急速に、大量に、生物が運ばれるからです。あまりにも急速かつ大量なので、在来の生物たちが、それに対応できません。その結果、自然環境が荒れてしまいます。人間にも、被害が出ます。
 このような外来生物の実態が、よくわかる展覧会が、開かれています。特別展「どうする? どうなる! 外来生物」です。会場は、神奈川県立生命の星・地球博物館です。
 この展覧会では、外来生物の思わぬ害についても、知ることができます。例えば、外来生物は、必ずしも、外国から来たものではないことは、御存知ですか?
 国内であっても、本来の生息地ではない場所にやってきたのなら、それは、外来生物です。北海道の生き物を九州に運んだりしては、ダメということですね。
 会場では、新たな外来生物が、次々に現われている例が、報告されています。例えば、リュウキュウベニイトトンボです。この種は、細長いイトトンボの一種です。
 リュキュウベニイトトンボは、本来、九州南部から南西諸島にかけて分布します。ところが、二〇〇六年に、突然、神奈川県で、この種が確認されました。どこから、どのようにして侵入したのかは、まだ、解明されていません。
 九州北部以北には、リュウキュウベニイトトンボと似た別種の、ベニイトトンボが分布します。ベニイトトンボは、絶滅危惧種です。もし、関東に、リュウキュウベニイトトンボが定着してしまったら、それでなくても少ないベニイトトンボの生息地が、奪われるかも知れません。リュウキュウのほうが、繁殖力が強いため、その可能性は高いです。
 ベニイトトンボとリュウキュウベニイトトンボとは、よく似ています。神奈川県以外の地方でも、「希少なベニイトトンボがいると思って喜んでいたら、リュウキュウベニイトトンボだった」ことが、あるかも知れません。身近な自然の破壊は、恐ろしいですね。
図鑑↓↓↓↓↓には、日本の在来生物が、一〇〇〇種以上掲載されています。ban_zukan.net.jpgインターネット生物図鑑-zukan.net-


 「どうする? どうなる! 外来生物」の情報は、以下のページにあります。
どうする? どうなる! 外来生物(生命の星・地球博物館の公式サイト内ページ)
 過去の記事でも、生き物関係の催しを紹介しています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
毒毒毒毒毒毒毒毒毒展【もうどくてん】(2014/7/17)

2014年7月17日

毒毒毒毒毒毒毒毒毒展【もうどくてん】

 東京、池袋のサンシャイン水族館で、面白い催しをやっています。「毒」という字を九つ並べて、「毒毒毒毒毒毒毒毒毒展」です。これで、【もうどくてん】と読むそうです。
 毒のある生物ばかりを集めて、展示しているのですね。さっそく、行ってみました。
 入ると、すぐに、ハナミノカサゴがいます。毒がある魚です。全身が縞模様で、大きな鰭【ひれ】があり、ゆったりと優雅に泳いでいます。
 ハナミノカサゴが美しいのも、ゆったり泳ぐのも、毒があるからです。派手な模様は、「毒があるぞ」と警告するためです。毒のおかげで、敵に襲われることはまずないので、速く泳ぐ必要がありません。有毒生物に、動きが遅いものが多いのは、このためです。
 会場内で、動かない点では、オニダルマオコゼが、横綱級でしょう。やはり、毒のある魚です。ハナミノカサゴと違って、華やかな外見ではありません。むしろ、ごつごつして、岩のようです。じっとしていると、海底の岩にしか見えません。
 オニダルマオコゼは、他の魚を襲って食べる肉食魚です。自分を岩のように見せるのは、獲物に気づかれないためです。毒があっても、地味な種もいるわけです。
 他に、動きの遅い毒生物としては、スローロリスがいます。これは、サルの一種です。哺乳類ですね。哺乳類で有毒なものは、少ないです。スローロリスは、肘【ひじ】の内側に、毒を出す腺を持ちます。この毒をなめ取って、全身に広げるのだそうです。
 魚類や哺乳類以外にも、たくさんの毒生物を、会場で見ることができます。アカクラゲ、ムラサキハナギンチャク(以上、刺胞【しほう】動物)、タガヤサンミナシ、ヒョウモンダコ(以上、軟体動物)、ラッパウニ、アデヤカキンコ(以上、棘皮【きょくひ】動物)、ベトナムオオムカデ、ゴライアスバードイーター(以上、節足【せっそく】動物)、ジュウジメドクアマガエル(両生類)、アメリカドクトカゲ(爬虫類)などです。
 少ないながら、有毒の植物も、展示されています。伝説的な毒植物、マンドラゴラが見られますよ。実在する植物ですが、日本で見られるのは、珍しいです。
 小規模な展示なので、サンシャイン水族館本体と合わせて見るのが、お勧めです。

図鑑↓↓↓↓↓には、ムラサキハナギンチャク、ヒョウモンダコ、ラッパウニなど日本に棲む有毒生物が掲載されています。ban_zukan.net.jpgインターネット生物図鑑-zukan.net-


 毒毒毒毒毒毒毒毒毒展【もうどくてん】については、以下のサンシャイン水族館のサイトに、案内が載っています。
 また、休日などは、混雑することもあるようです。お出かけ前に、サンシャイン水族館のツイッターを確認すると、混雑状況がわかって、便利です。

毒毒毒毒毒毒毒毒毒展【もうどくてん】~毒を持つ生き物~
サンシャイン水族館のツイッター

2014年1月27日

動植物名のオイランは、差別用語か?

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 クサキョウチクトウ(草夾竹桃)という植物を、御存知でしょうか? 多くの方は、聞いたことがない名前だと思います。では、フロックスという名は?
 こちらなら、聞いたことがある方が多いでしょう。フロックスは、世界各国で栽培される園芸植物です。これの正式な日本語名(標準和名)が、クサキョウチクトウなのですね。
 クサキョウチクトウという名前は、長過ぎて、覚えにくいうえに、言いにくいですね。このために、ラテン語の学名から取った、フロックスという名が、普及しました。
 「もっと短くて、覚えやすい日本語名を付ければ良かったのに」と思いますよね。じつは、昔は、そういう名前がありました。オイランソウ(花魁草)という名です。
 オイランソウという名が、使われなくなったのには、理由があります。花魁【おいらん】が、差別的な用語だから、というのです。
 そのわりには、他の植物で、花魁の名が付いた種があります。アザミの一種の、オイランアザミ(花魁薊)です。この種は、改名しようという話を、聞いたことがありません。フロックスと違って、有名でない種のために、大目に見られているのでしょう。
 動物にも、花魁の名が付いた種があります。例えば、魚類には、オイランハゼというハゼの一種がいます。オイランヨウジというヨウジウオの一種もいます。貝類には、オイランカワザンショウという巻貝の一種がいます。
 オイランの名が付く動物には、色や模様が華やかな種が多いです。そこから、花魁が連想されたのでしょう。種名を付けた人にしてみれば、特徴を適確に表わしたかっただけで、差別をするつもりなど、毛頭なかったと思います。この問題は、難しいですね。
 現在の日本では、職業としての花魁は、絶滅しました。ですから、花魁という呼び名で、差別される側の人は、いないわけです。すでに、花魁は、歴史上だけの存在です。
 このような状況では、あまり問題にしても、仕方がないのでは、と思います。やり過ぎると、言葉狩りになってしまいます。もし、改名しろと主張するなら、短くて覚えやすく、特徴を表わした代案を、示す必要があるでしょう。

図鑑↓↓↓↓↓には、日本に分布する動植物が、千種以上が掲載されています。
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 過去の記事でも、動植物の種名に関することを取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
深海魚には、長い名前が多い?(2013/1/21)
トゲアリトゲナシトゲトゲの秘密(2011/6/6)
学名と標準和名とは、違う? 同じ?(2009/8/7)

トンビやオケラは、存在しない?生き物の名前の話(2008/4/11)
新しい名前で出ています――魚類の改名(2007/2/2)
などです。



2013年12月16日

新種だけど、旧種? ハコネサンショウウオ

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 新種の発見といえば、華々しいイメージがありますね。けれども、じつは、普通の人が思うほど、華やかなことではありません。報道すらされないことが、多いです。
 その理由は、報道していたら、きりがないからです。世界では、毎年、何万もの新種が発見されています。よほど、何らかの特徴がある種でない限り、報道されません。
 例えば、昆虫などの小さい生物は、毎年、日本でも、新種が見つかっています。でも、報道されませんよね。これが、脊椎動物であれば、報道される可能性が高くなります。
 二〇一三年の八月に、日本で、新種の両生類が発見されました。サンショウウオの一種です。シコクハコネサンショウウオと名づけられました。種名のとおり、四国に分布する種です。それにしては、なぜ、種名に「箱根」が付いているのでしょうか?
 もともと、日本には、ハコネサンショウウオという種が分布するといわれてきました。この種は、東北から中国地方、四国にまで、広く分布するとされてきました。
 ところが、最近、「ハコネサンショウウオ」には、複数の種が含まれるとわかってきました。従来の「ハコネサンショウウオ」のうち、四国と中国地方に分布するものが、別種であるとされたのですね。これが、シコクハコネサンショウウオです。
 同じことが、北東北や、北関東の「ハコネサンショウウオ」にも、起こりました。
 二〇一三年の四月に、茨城県つくば市に分布する「ハコネサンショウウオ」が、ツクバハコネサンショウウオという新種になりました。二〇一二年には、東北北部の「ハコネサンショウウオ」が、キタオウシュウサンショウウオという別種にされています。
 シコクハコネサンショウウオの発見は、徳島新聞や愛媛新聞など、ローカルメディアでしか報道されていません。キタオウシュウサンショウウオに至っては、学術誌などで発表されただけで、一般には、報道されていないと思います。
 新種発見といっても、実際には、この程度の報道です。生物学的には、「日本国内で、四足動物の新種が発見された」のは、なかなかに大きいニュースなのですが。
 研究者さんたちは、報道に惑わされず、今日も地道に研究を続けているのでしょう。

図鑑↓↓↓↓↓には、ハコネサンショウウオが掲載されています。
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 過去の記事でも、ハコネサンショウウオなど、日本のサンショウウオを取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
日本は、なぜ、サンショウウオ王国か?(2013/2/25)
日本のサンショウウオに、変動あり(2010/10/4)
イモリとサンショウウオとは、どう違う?(2009/4/20)

真冬が恋の季節? サンショウウオ(2007/12/7)
陸に棲むのに肺がないハコネサンショウウオ(2005/10/10)
などです。


2013年9月 2日

切っても切っても、生えてくる? イモリの謎

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 爬虫類のトカゲは、尾を自分で切ることが知られますね。トカゲの尾は、切れても、また生えてきます。尾ではなくて、四肢【しし】―要するに、手足です―を切ったら、生えてくるのでしょうか? 生えてきません。
 トカゲが再生できるのは、尾だけです。四肢は、失ったら、再生できません。
 それは、私たち、ヒトも同じですね。ヒトを含む哺乳類も、爬虫類と同じく、四肢を再生することは、できません。できたら、どんなにいいかと思いますよね。
 中には、四肢を切っても、また、生えてくる生き物がいます。両生類に、そういうものがいます。例えば、アカハライモリです。日本で、最も平凡なイモリですね。
 アカハライモリは、四肢を失っても、また、生えてきます。尾が切れても、生えてきます。再生した四肢や尾は、元のものと、まったく遜色ありません。骨も皮膚も、きれいに元どおりになります。眼のレンズさえも、再生することができます。
 同じ再生でも、トカゲの尾の再生は、こうは行きません。再生するのは、尾の肉や、皮膚の部分だけです。骨は、再生しません。外見からも、再生した部分は、色味の違いなどで、はっきりわかります。まったく元どおりというわけでは、ないのですね。
 イモリと、よく混同されるヤモリは、爬虫類です。トカゲの仲間の一グループです。トカゲと同じで、四肢を失っても、再生はできません。尾は、トカゲと同じように、再生します。肉だけ再生して、骨は再生しない、ということです。
 なぜ、アカハライモリが、こんなに再生能力が高いのかは、わかっていません。両生類であることに、一つの鍵がありそうです。両生類には、同じように、再生能力が高い種が、他にも見られるからです。例えば、メキシコサンショウウオなどです。
 メキシコサンショウウオは、メキシコを原産とする両生類です。ウーパールーパーという名で、ペットにされます。でも、実際には、実験動物として、よりたくさん飼われています。再生能力の高さゆえ、再生医学の実験などに、使われています。
 将来、ヒトも、イモリ並みの再生能力が......とは、夢物語でしょうか(笑)
図鑑↓↓↓↓↓には、アカハライモリが掲載されています。
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過去の記事でも、イモリや、サンショウウオの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。

サンショウウオのおたまじゃくしとは?(2010/5/10)
生きている化石、イボイモリ(2009/10/16)
イモリとサンショウウオとは、どう違う?(2009/4/20)
最近、アカハライモリのことを(2005/10/13)
などです。br/>br/>

2013年7月10日

ニホンヒキガエル

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ニホンヒキガエル 画像
和名:ニホンヒキガエル
学名:Bufo japonicus
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東京 品川区【2013.07.06】

図鑑↓↓↓↓↓には、ニホンヒキガエルが掲載されています。
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2013年6月 3日

人を殺せるカエルがいる?

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 世界には、毒を持つ生物が、たくさんいますね。有毒生物でも、大概の種は、ヒトを殺せるほどの毒は持ちません。けれども、中には、強力な毒を持つ種もいます。
 世界的に有名なものの一つに、ヤドクガエルの仲間がいるでしょう。名のとおり、カエルの一グループです。両生綱【りょうせいこう】無尾目【むびもく】ヤドクガエル科に属する種を、ヤドクガエル(矢毒ガエル)と総称します。
 このグループは、皮膚から、有毒物質を分泌します。ですから、素手で触るのは危険です。ヤドクガエル科の一部の種は、ヒトが死んでしまうほどの毒を持ちます。
 でも、御安心下さい。ヤドクガエル科の種は、日本には、分布しません。中米や南米の熱帯に分布します。日本で普通に生活しているぶんには、触れる危険はありません。
 日本にも、毒を出すカエルはいます。とはいえ、ヤドクガエルに比べれば、ごく弱い毒です。日本のカエルに触っても、死ぬようなことはありません。
 ヤドクガエルの毒については、不思議なことがあります。野生ではなく、飼育しているヤドクガエルは、毒が弱くなってゆくのです。触れても、ほとんど危険ではないレベルにまで、なることがあるといいます。なぜ、こんなことが起こるのでしょう?
 それは、ヤドクガエルの毒の作り方に、関係があります。ヤドクガエルは、自力で毒を作るのではありません。食べ物から、毒、または、毒になる物質を取り入れていると考えられています。食べ物の毒を、流用しているわけです。
 ヤドクガエルが、具体的に、どんな食べ物から毒を利用しているのかは、わかっていません。ヤドクガエルの生態が、解明されていないからです。野生状態で、どんなものを食べているのか、まだ、調査が進んでいません。
 飼育状態では、コオロギなど、一般的な両生類と同じ食べ物を与えられます。このような食べ物には、毒成分がありません。そのため、毒が弱くなります。
 興味深いことに、フグ―毒魚として有名ですね―などでも、同じ現象が観察されています。有毒生物には、自力でなく、食べ物から毒を得るものが、意外に多いのですね。図鑑↓↓↓↓↓には、ヤドクガエルは載っていません。かわりに、日本に分布するカエルが十種以上が掲載されています。
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過去の記事でも、有毒生物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
イモガイの毒は、ヒトをも殺す?(2012/11/26)
真似るものが生き残る? ベイツ擬態の虫たち(2012/10/29)
日本にも、コブラがいる?(2012/03/12)
オコゼ? いえ、オニカサゴです(2011/08/22)
カミキリムシ? いえ、カミキリモドキです(2011/07/05)
などです。

2013年2月25日

日本は、なぜ、サンショウウオ王国か?

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 以前、このブログで、「日本は『サンショウウオ王国』だ」という話をしましたね(日本のサンショウウオに、変動あり(2010/10/04))。国土が狭いのに、二十種以上の固有種がいるからです。なぜ、日本は、サンショウウオ王国になったのでしょうか?
 それには、二つの理由が考えられます。一つは、日本が島国だからです。もう一つは、日本が山国でもあるからです。まず、島のほうから、説明しましょう。
 両生類に限らず、島には、陸上生物の固有種が生まれやすいです。陸上生物にとって、島は、隔離された環境だからです。他の地域の生物と、交流がありません。このため、島では、独自の進化が進みやすいです。そして、固有種が生まれます。
 日本国内だけで見ても、「島に固有種が生まれやすい」ことが、見て取れます。オキサンショウウオや、ツシマサンショウウオの例があります。
 オキサンショウウオは、世界中で、日本の隠岐【おき】諸島にしか、分布しません。ツシマサンショウウオは、同じく、対馬【つしま】にしか分布しません。どちらの種も、日本という小さな島国の、さらに小さな島に隔離されて、生まれました。
 もう一つの理由、山国であることも、説明しましょう。
 隠岐や対馬に比べれば、本州は、ずっと広いですね。地続きで、どこまでも分布を広げられそうです。ところが、サンショウウオには、限られた地域にしか、分布していない種が多いです。ハクバサンショウウオ、ホクリクサンショウウオなどが、そうです。
 これは、両生類が、水場から離れられないためです。特に、サンショウウオの仲間は、カエルと違って、跳ねることもできません。行動範囲が狭くなるわけです。
 例えば、ある渓谷の沢に、サンショウウオがいるとしましょう。彼らにとって、尾根を一つ越えて、隣の沢に行くことさえ、大冒険です。
 このように、移動能力が低ければ、山は、大きな障壁になります。山によって、それぞれの地域の個体群が、隔離されます。こうなれば、島と同じ現象が起こります。
 サンショウウオ王国が成立したのは、海と山とで、二重に隔離されたためでした。

図鑑↓↓↓↓↓には、ハクバサンショウウオ、ホクリクサンショウウオなど、日本のサンショウウオが十種以上が掲載されています。
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過去の記事でも、日本のサンショウウオの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
日本のサンショウウオに、変動あり(2010/10/04)
サンショウウオのおたまじゃくしとは?(2010/05/10)
イモリとサンショウウオとは、どう違う?(2009/04/20)
サンショウウオが産卵するのは、流水? 止水?(2009/03/06)

などです。

2012年7月21日

ニホンアマガエル

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ニホンアマガエル 画像
和名:ニホンアマガエル
学名:Hyla japonica
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千葉 多古町【2012.07.16】


※画像をクリックすると大きな画像が見られます。

図鑑↓↓↓↓↓には、ニホンアマガエルが掲載されています。

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2012年6月11日

子育てをするカエル、アイフィンガーガエル

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 カエルなどの両生類は、普通、子育てをしません。卵を産んだら、産みっぱなしです。孵化【ふか】した幼生(おたまじゃくし)は、親の助けを受けずに育ちます。
 ところが、中には、子育てをする両生類もいます。そのような珍しい種は、世界のどこにいるのでしょうか? 我が国、日本にも、子育て両生類の一種がいます。
 それは、アイフィンガーガエルという種です。変わった種名ですね。アイフィンガーとは、ドイツの両生類研究者の名前だそうです。この人にちなんだ種名なんですね。
 アイフィンガーガエルは、日本では、石垣島と西表島にしか、分布しません。南西諸島のほぼ南端ですね。海外では、石垣島や西表島に近い、台湾に分布します。
 先述のとおり、アイフィンガーガエルは、子育てをします。日本国内の種では、唯一、子育てをするカエルです。そのやり方が、とびきり変わっています。
 まず、アイフィンガーガエルの親は、樹木に開いた穴や、竹の切り株などにたまった水たまりに、産卵します。こんな所に産卵するのは、敵を防ぐためでしょう。このような水たまりには、おたまじゃくしを襲う魚や、水生昆虫は、いません。
 しかし、敵がいないかわり、おたまじゃくしが食べる物もありません。食べ物がないからこそ、他の生き物が棲まないわけです。アイフィンガーガエルは、そこを、親が補います。親が食べ物を供給することにより、小さな水たまりで育つことができます
 親は、どんな食べ物を、どうやって運んでくるのでしょうか? なんと、親は、自分の卵を、おたまじゃくしに食べさせます。食料用の卵を、水たまりに産むのです。
 ヒトの目で見ると、おぞましいことに見えますね。けれども、食料用の卵は、もし、食べられなくても、成長することはありません。無精卵だからです。成長する卵というより、卵の形を取った「栄養体」というほうが、よいでしょう。
 アイフィンガーガエルと同じように、卵を食料として子育てするカエルは、他にもいます。とはいえ、世界中で、数例しかありません。珍しい生態です。そのようなカエルが、日本にいることを、私たちは、誇ってよいのではないでしょうか。
図鑑↓↓↓↓↓には、残念ながら、アイフィンガーガエルは載っていません。そのかわり、日本のカエルが、十種以上が掲載されています。
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過去の記事でも、さまざまなカエルを取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
大陸とのつながりを示す? ナミエガエル(2011/06/27)
カエルツボカビ症は、日本が起源か?(2011/01/31)
コスタリカで、新種のカエルを発見(2009/08/08)
カジカガエルは、河の鹿【しか】?(2009/06/05)
平凡なカエルが危機に? アオガエル(青蛙)たち(2008/05/26)
などです。

2012年4月23日

固有生物の宝庫、対馬【つしま】

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 日本の中では、南西諸島や小笠原諸島が、固有生物が多いことで知られますね。他にも、固有生物が多い地域があります。例えば、対馬がそうです。
 対馬といえば、ツシマヤマネコが有名ですね。確かに、ツシマヤマネコは、世界じゅうで、対馬にしかいません。希少な生物です。事実上、対馬の自然を代表する存在です。
 けれども、ツシマヤマネコだけが、対馬の希少な生物ではありません。他にも、たくさんの固有種や、固有亜種がいます。
 固有種の例としては、ツシママムシがいます。ヘビの一種ですね。日本本土にいるマムシと近縁で、姿も似ています。でも、別種です。世界じゅうで、対馬にしかいない固有種です。幸いなことに、個体数は、それほど少なくないと推測されています。
 両生類のツシマアカガエルも、対馬の固有種です。カエルの一種です。興味深いことに、対馬には、よく似た別種のアカガエルもいます。チョウセンヤマアカガエルです。この種は、名のとおり、朝鮮半島に分布します。日本国内では、対馬にしか、分布しません。
 チョウセンヤマアカガエルのように、対馬には、朝鮮半島と共通した生物が多くいます。地理的に近いからですね。日本列島と朝鮮半島との関係を探るうえで、重要です。
 鳥類の場合は、朝鮮半島や、中国大陸と共通した種が、ことに多いです。鳥類は、空を飛べるからでしょう。移動能力が高いのですね。このため、「島に隔離されて、別種に進化する」ことが少ないと考えられます。
 種のレベルでは同じでも、亜種のレベルで違う例が、鳥類では、よく見られます。例えば、ハシブトガラスの亜種のチョウセンハシブトガラスなどです。チョウセンハシブトガラスは、国内では、対馬の固有亜種です。国外では、朝鮮半島に分布します。
 対馬は、渡り鳥の渡来地としても、重要です。大陸と日本とをつなぐ、飛び石のような位置にあるからです。ミヤマホオジロのように、対馬を繁殖地にする渡り鳥もいます。
 南西諸島に比べると、対馬は、その重要性が、認知されているとはいえません。このように、貴重な生物がいるのですから、もっと重視されるべきだと思いますね。
図鑑↓↓↓↓↓には、対馬に分布するツシマヤマネコ、ミヤマホオジロが掲載されています。
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過去の記事でも、対馬の生物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
竜の胆【きも】が薬になる? リンドウ(2011/12/08)※対馬には、大陸と同じ亜種トウリンドウが分布します。
天然記念物なのに、絶滅しそうなのは、なぜ?(2010/02/08)
この木なんの木、ナンジャモンジャの木?(2009/05/29)
冬に黄色くなる? テン(貂)の謎(2008/12/15)
ツシマヤマネコの撮影に成功、対馬の下島【しもじま】にて(2007/05/10)
などです。

2011年6月27日

大陸とのつながりを示す? ナミエガエル

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 日本の南西諸島には、珍しい生き物がたくさんいますね。今回は、その中の一種を取り上げてみましょう。ナミエガエルです。アカガエル科に属するカエルです。
 ナミエガエルは、世界中で、日本の沖縄本島にしか、分布していません。しかも、沖縄本島の中でも、分布域が限られています。大宜味村【おおぎみそん】など、北部の一部でしか見られません。かつては、もう少し南の、名護市周辺でも見られたそうです。
 残念ながら、ナミエガエルの分布域は、だんだん狭くなっているのですね。放っておいたら、彼らは、絶滅してしまうでしょう。そうなる前に、手を打ちたいですね。
 ナミエガエルは、単に、「数が少ないから貴重だ」というわけではありません。日本の動物相を考えるうえで、重要な鍵となる生き物です。彼らは、「中国大陸や、台湾に分布するカエルと、つながりが強い」とわかってきました。
 以前、ナミエガエルは、「アカガエル科のアカガエル属に属する」とされていました。これは、ニホンアカガエル―日本の本土に分布します―などと、まったく同じ分類です。
 ところが、最近では、「ナミエガエルの分類は、違うのではないか」という意見が、有力になってきました。アカガエル科の中の、クールガエル属だという意見です。
 クールガエル属のカエルは、台湾、中国大陸、インドシナ半島などに、広く分布します。つまり、東南アジアに広がっているグループです。もし、ナミエガエルがクールガエル属だとすれば、彼らのルーツは、東南アジア方面にある可能性が高いです。
 クールガエル属の分類については、現在、検討されている最中です。これまで、一種だと思われてきたものが、複数の種に分割されそうな事態も起きています。
 そんな状態ですので、ナミエガエルが、クールガエル属のどの種と近縁なのかは、わかっていません。彼らのルーツがどこにあって、日本の南西諸島まで、どのように分布を広げてきたのかは、これからの研究課題です。
 似たことは、日本本土に分布する他種のカエルでも起こっています。日本のカエルは、思われていたより、東南アジアのカエルと、近縁なのかも知れません。

図鑑↓↓↓↓↓には、ナミエガエルが掲載されています。
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過去の記事でも、日本のカエルを取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
カエルツボカビ症は、日本が起源か?(2011/01/31)
カジカガエルは、河の鹿(シカ)?(2009/06/05)
平凡なカエルが危機に? アオガエル(青蛙)たち(2008/05/26)
などです。

2011年3月26日

ニホンヒキガエルの卵塊

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ニホンヒキガエルの卵塊 画像
和名:ニホンヒキガエル
学名:Bufo japonicus
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東京都 文京区【2011.03.10】

図鑑↓↓↓↓↓には、ニホンヒキガエルが掲載されています。
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2011年1月31日

カエルツボカビ症は、日本が起源か?

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 四、五年前に「カエルツボカビ症」というものが騒がれましたね。カエルなどの両生類に致命的な病気です。「世界の両生類の多くが、絶滅するかも知れない」などといわれました。この病気について、その後の様子を報告しますね。
 カエルツボカビ症は、カエルツボカビという真菌(カビの仲間)によって、引き起こされます。カエルツボカビによる感染症です。ヒトは、この病気にかかりません。
 カエルツボカビに感染しても、すべての両生類が、カエルツボカビ症になるとは限りません。感染しても、無症状のものもいます。
 「感染しても、発病しない」のは、カエルツボカビに対して、何らかの抵抗力を持つからです。早くからカエルツボカビに接して、一種の免疫ができていると考えられます。そのような両生類は、カエルツボカビの「本来の宿主」の可能性があります。
 最初は、アフリカツメガエルというカエルが、「本来の宿主」ではないかと疑われました。アフリカツメガエルは、名のとおりアフリカ原産です。現在では、実験動物として、世界中で飼われています。ペットにされることもあります。
 実際に、アフリカツメガエルの多くが、カエルツボカビに感染していることが、確認されました。けれども、アフリカツメガエルは、カエルツボカビ症を発症しません。
 これは、「本来の宿主」と疑わせる状況です。発症しないまま、感染したアフリカツメガエルが、世界中に運ばれたとすれば......世界にカエルツボカビ症が広まった理由として、納得できますよね。この説では、カエルツボカビの起源は、アフリカになります。
 ところが、最近「この説は違うかも?」と言われ始めました。というのは、日本古来の野生の両生類に、カエルツボカビが感染していることがわかったからです。
 その両生類とは、オオサンショウウオです。日本の固有種で、特別天然記念物ですね。
 最近の調査によれば、オオサンショウウオは、カエルツボカビに感染しても、発症しません。オオサンショウウオが、「本来の宿主」の可能性があるわけです。
 カエルツボカビ症の起源は、日本なのでしょうか? 解明の道は、まだ途上です。

図鑑↓↓↓↓↓には、オオサンショウウオをはじめ、日本の両生類が、二十種以上掲載されています。ban_zukan.net.jpg
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 昨年(二〇一〇年)のニュースで、カエルツボカビ症と、オオサンショウウオなどの日本の両生類との関係について、いくつか報道されました。以下のページを御参照下さい。
日本が発生源? 両生類に猛威「カエルツボカビ菌」 (産経ニュース、2010/09/20)
オオサンショウウオ、米で繁殖へ 広島が寄贈、施設完成(47ニュース、2010/07/23)
過去の記事でも、カエルツボカビ症や、オオサンショウウオについて、取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
カエル・ツボカビ症のその後(2007/12/03)
大山椒魚(オオサンショウウオ)は冬眠しない?(2007/02/05)
世界のカエルが絶滅する? ツボカビ症を防ぐには(2007/01/14)
<カエル・ツボカビ症>国内で初確認 両生類絶滅の危険性も(2007/01/12)

2010年10月 4日

日本のサンショウウオに、変動あり

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 サンショウウオという生き物がいますね。両生類で、カエルと違い、尾があるグループです。多くの種は、人目につきません。目立たない生活をしているためです。
 日本は、知られざる「サンショウウオ王国」です。国土が狭いのに、固有種が、二十種ほどもいます。中には、二十一世紀になってから、発見された種もいます。
 例えば、アカイシサンショウウオという種は、正式に認められたのが、二〇〇四年です。赤石山脈--長野県と静岡県にまたがります--に分布することから、種名が付きました。
 じつは、この種は、一九七〇年代後半に、捕獲されていました。けれども、その時には、新種かどうか、確認できなかったのですね。三〇年近く経って、やっと、新種だと認められました。このように、新種の発見には、時間がかかります。
 イシヅチサンショウウオという種もいます。この種は、四国に分布します。四国の石鎚山【いしづちさん】系に多いことから、種名が付きました。
 イシヅチサンショウウオは、もとは、オオダイガハラサンショウウオという種の中に含まれました。ところが、「同じオオダイガハラサンショウウオでも、四国に分布する個体群は、他のものと違う」ことが、わかったのですね。そこで、別の種とされました。
 新種があれば、「消えた種」もいます。絶滅したのではありません。独立した種として、認められなくなった、ということです。
 そのような「種」に、ヤマサンショウウオがいます。かつて、日本の北アルプス北部などに分布する、とされました。現在では、この種は、ハクバサンショウウオという種と、同じものとされています。ハクバサンショウウオは、北アルプスの一部に分布します。
 サドサンショウウオも、「消えた種」です。かつて、新潟県の佐渡島に分布するとされました。現在では、この種は、クロサンショウウオと同じものとされています。クロサンショウウオは、東日本や北陸に、広く分布する種です。
 図鑑によっては、「消えた種」が、まだ載っています。いっぽうで、新種は、載っていないことが多いです。調べものをする時には、注意しましょう。


図鑑↓↓↓↓↓には、オオダイガハラサンショウウオ、クロサンショウウオ、ハクバサンショウウオなど、日本のサンショウウオが、一〇種が掲載されています。
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過去の記事でも、日本のサンショウウオ類を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
サンショウウオのおたまじゃくしとは?(2010/05/10)
イモリとサンショウウオとは、どう違う?(2009/04/20)
サンショウウオが産卵するのは、流水? 止水?(2009/03/06)
生物の多様性とは? 日本のサンショウウオの場合(2008/07/05)
今が見ごろ? 日本の山椒魚【さんしょううお】たち(2008/03/17)
などです。

2010年5月10日

サンショウウオのおたまじゃくしとは?

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 春から夏にかけては、おたまじゃくしがたくさん見られる季節です。「おたまじゃくしがカエルの子」であることは皆さん御存知ですね。両生類は、幼生のうちは、水中で暮らします。成体になると、たいていの種は、陸に上がります(例外もあります)。
 両生類には、カエルの他にイモリやサンショウウオがいますね。でも、「イモリやサンショウウオのおたまじゃくし」とはあまり聞きません。彼らの幼生も、おたまじゃくしなのでしょうか?
 答えは、「おたまじゃくしと言えないこともない」です。イモリやサンショウウオの幼生は、確かに水中で暮らします。その点は、カエルのおたまじゃくしと同じです。
 けれども、その体型は、いわゆる「おたまじゃくし」型ではありません。生まれた直後から、手足(四肢)があります。親をそのまま小さくした形といえます。
 親と違うのは、主に次の二点です。
 一つは、首にひらひらした物が付いていることです。これは、鰓【えら】です。水中で呼吸するためのものです。カエルのおたまじゃくしにも、もちろん鰓があります。しかし、外からは見えません。体内にあるからです。
 イモリやサンショウウオの幼生のように、外側に付いている鰓を、外鰓【がいさい】と呼びます。外鰓は、成熟にしたがって退化するのが普通です。
 もう一つ、イモリやサンショウウオの幼生は、親と比べて手足が弱々しいです。おそらく、これでは、陸を歩くことはできません。彼らの手足は、泳いだり水中で体を支えたりするのに使われます。
 おたまじゃくしと言えば、昨年(二〇〇九年)の「おたまじゃくしが空から降る」騒動を思い起こす方がいるでしょう。あれは、どういう原因で起こったのでしょうか?
 当初、山階【やましな】鳥類研究所より「鳥が原因ではない」説が出されました。このため、謎が深まりました。ところが、その後の調べにより「鳥が吐き出したもの」という見解になったそうです。権威ある研究所でも間違えることはあるものです。


図鑑↓↓↓↓↓には、日本の両生類が二十種以上載っています。
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過去の記事でも、おたまじゃくし(両生類の幼生)について、取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
世界最小のカエル?が発見される(2009/04/11)※おたまじゃくしにならないカエルの話です。
イボガエル? いえツチガエルです(2007/09/07)
毒がないのに毒蛇? ヒバカリ(2007/07/15)※おたまじゃくしを食べるヘビの話です。
などです。

2010年3月 9日

ニホンヒキガエル

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ニホンヒキガエル【亜種アズマヒキガエル】 高音でクククククと鳴いていました。きれいな鳴き声です。 ニホンヒキガエル画像
和名:ニホンヒキガエル 
学名:Bufo japonicus
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東京都 文京区【2010.02.25】

図鑑↓↓↓↓↓には、ニホンヒキガエルが掲載されています。
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2010年2月 8日

天然記念物なのに、絶滅しそうなのは、なぜ?

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 天然記念物という言葉を聞いたことがおありでしょう。貴重な動物や植物、鉱物が指定されます。有名なものには、ツシマヤマネコ、ヤンバルクイナなどがいます。
 天然記念物に指定されると捕獲・採集などが禁止されます。保護されるわけですね。
 ここで、不思議に思った人はいませんか? 保護されているのなら、なぜ、ツシマヤマネコやヤンバルクイナは「絶滅しそうだ」と騒がれるのでしょうか?
 じつは、日本の「天然記念物」という制度には不備が多いのです。できた時代が、古いためです。もちろん、良いところもありますが。
 天然記念物には、国が指定するものと地方自治体が指定するものとがあります。ここでは、国が指定するものについて説明します。
 天然記念物は「文化財保護法」という法律に基づく制度です。法律の名に、注目して下さい。「文化財」です。「生き物」や「動植物」ではありません。
 「文化財」とは、人間が手を入れたものですね。そもそも、この法律は「人間が手を入れたものを保護する」のが目的です。自然の生き物を保護する目的にはそぐいません。
 この法律ができたのは、一九五〇年です。この法律の前身となる法律が、一九一九年にできています。じつに、大正九年のことです。この頃の古い考えを法律は引きずっています。現在の考えでは「天然」とは言いがたいものが、天然記念物に含まれます。
 例えば、「日本犬」が天然記念物に指定されています。普通にいる柴犬も天然記念物です。捕獲禁止のはずの天然記念物が、飼われているなんてびっくりですね。
 昔は、家畜であろうと野生動物であろうと「生き物」は、一くくりにされたのでしょう。家畜は家畜で、保護するべきだと思います。けれども、野生動物と家畜とを同じ基準で保護するのは無理がありますね。今のままの法律では不自由です。
 法律を変えるのは、大変なことです。国民の同意がなければ、変えてはいけないものでしょう。でも、良い方向へ変えるなら、国民の同意が得られるのではないでしょうか。


図鑑↓↓↓↓↓には、ツシマヤマネコ、ヤンバルクイナなどたくさんの天然記念物が掲載されています。
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 過去の記事で、天然記念物に指定された生き物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
カメの腹筋? セマルハコガメ(2009/09/28)
貝に卵を産む? 不思議な魚たち(2007/03/30)※国指定の天然記念物のミヤコタナゴを取り上げています。
ヤンバルクイナは絶滅寸前?(2006/10/2)
天然記念物というものはどういうものですか?(2006/03/28)
などです。

2009年10月16日

生きている化石、イボイモリ

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 日本の南西諸島には、貴重な生き物が、たくさんいますね。イリオモテヤマネコや、ヤンバルクイナが有名です。同じように貴重なのに、あまり有名でないものもいます。
 例えば、イボイモリがそうです。奄美や沖縄に分布するイモリの一種です。
 有名でないのは、イボイモリの外見が冴えないからでしょう。まず、体が小さいです。大型でも、全長20cmくらいです。これでも、イモリ科の中では、大きいほうです。
 色も地味です。普通のアカハライモリと違い、腹は赤くありません。全身、黒褐色です。背には、ごつごつした突起があります。お世辞にも、きれいとは言えません。
 アカハライモリと、イボイモリが違うのは、外見だけではありません。生態も、ずいぶん違います。最も異なるのは、イボイモリが、ほとんど水に入らないことでしょう。
 アカハライモリは、水生の傾向が強いです。成体になっても、多くの時間を、水中で過ごします。それに対し、イボイモリが水中にいるのは、幼生の時だけです。いったん成体になると、産卵の時ですら、水に入りません。
 イボイモリの卵は、水辺の落ち葉の下などに産みつけられます。孵化【ふか】した幼生は、自力で水のところまで行くようです。
 じつは、イボイモリの生態については、わかっていることが少ないです。普段、どんな生活をしているのかも、あまりわかっていません。
 それでも、繁殖期であれば、イボイモリを目撃できる可能性が高いです。水辺の産卵場所に出てくるからです。普段は、まるで目立たない生活をしているようです。
 イボイモリの分布地には、肉食獣といえるものがいませんでした。毒などの武器がないのに、生き残ってこられたのは、このためでしょう。イモリ科の中で、イボイモリは、古い形質を残した存在といわれます。生きている化石ですね。
 その存在が、今、脅かされています。ヒトが作った溝【みぞ】に落ちたり、ヒトが放したマングースに捕食されたりしているからです。ほんの少しの思いやりがあれば、彼らの生活を守れるでしょう。そういう思いやりを、形にしたいですね。
図鑑↓↓↓↓↓には、イボイモリが掲載されています。また、アカハライモリも載っています。
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 過去の記事でも、イモリの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
イモリとサンショウウオとは、どう違う?(2009/04/20)
両生類は、肺がなくても生きられる?(2008/05/01)
カエル・ツボカビ症のその後(2007/12/03)
最近、アカハライモリのことを(2005/10/13)
などです。

2009年9月30日

楽しい樹洞【じゅどう】の展覧会

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 秋の行楽シーズンですね。たとえ天気が悪くても、楽しめる催しがあります。神奈川県小田原市で開催中の『木の洞【うろ】をのぞいてみたら』も、その一つです。
 これは、生命の星・地球博物館で開催されている特別展です。『樹洞の生きものたち』という副題が付いています。
 樹洞【じゅどう】とは、木に開いた穴のことです。木が病気になったり、動物に掘られたりして開いたものです。木の洞【うろ】とも呼ばれます。
 樹洞には、思われている以上に、たくさんの生き物が棲みます。この展覧会では、その様子を、わかりやすく紹介しています。
 まず、博物館の入口に、大きな材木が置かれています。会場の真ん中にも、大きい材木があります。これは、本物の樹洞そのものを展示しています。
 会場内の材木には、触ることができます。実物の樹洞を、覗【のぞ】きこむこともできます。ぜひ、触って、覗いて、樹洞がどんなものか実感して下さい。
 会場の展示ケースは、なんと、多くの部分が覆われていて見えません(!)少しだけ、ガラスケースが見える部分があります。ちょうど、樹洞を覗くように、展示ケースを覗くためです。樹洞で暮らす生き物を、覗いている気分になれます。
 樹洞を利用する生き物のうち、あまり知られないものも紹介されています。
 例えば、アイフィンガーガエルというカエルです。このカエルは、樹洞にたまった水たまりにしか、産卵しません。幼生(おたまじゃくし)は、みな樹洞で育ちます。
 また、コブナシコブスジコガネという、昆虫の一種がいます。「コブナシ(瘤無し)」なのに「コブスジ(瘤筋)」の「コガネ」ムシという、名前からしておかしいですね。コブスジコガネ科の一種で、瘤【こぶ】がないことから、こんな種名が付きました。
 コブナシコブスジコガネは、つい最近まで、どこに棲むのかわかっていませんでした。じつは、「ある条件の樹洞に棲む」とわかったそうです。その樹洞とは......ぜひ、展覧会へ行って、確かめてみて下さい。

 特別展『木の洞【うろ】をのぞいてみたら』の情報は、以下のページに載っています。
木の洞をのぞいてみたら―樹洞のいきものたち―(生命の星・地球博物館のサイト内)


図鑑↓↓↓↓↓には、リスの仲間、キツツキの仲間など樹洞に棲む生き物が掲載されています。
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2009年8月20日

地球と宇宙の環境科学展、お知らせ

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 夏休みの催しを、また一つ、見に行ってきました。『消えた生き物の謎と秘密』というものです。『地球と宇宙の環境科学展』という副題が付いています。東京のお台場近くの、日本科学未来館で、開催中です。
 この展覧会は、まず、地球の歴史をざっと振り返ります。その過程で、これまで地球に繁栄した生き物をいくつか紹介しています。
 古いところでは、今から六億年ほども昔の生物が解説されています。エディアカラ生物群と呼ばれる生物たちです。これの少し後に、有名なバージェス動物群が登場します。カンブリア紀(約五億四千五百万年前~約五億五百万年前)最強の動物とされるアノマロカリスが、巨大なロボットになって再現されています。
 その後には、海にしかいなかった生物が陸に上がったことが解説されています。そして、恐竜の登場と絶滅です。恐竜の代表として、ヴェロキラプトルとティラノサウルスのロボットが、迫力ある姿を見せてくれます。触れる化石もあります。
 現代に生きる生物たちも、たくさん紹介されています。アマミノクロウサギやツシマヤマネコの剥製【はくせい】標本があります。これらは、生きた姿を見るのが難しいですね。標本でも見られるのは幸運です。
 会場には、たくさんの解説板があります。すべての解説を読むと、かなり時間がかかります。解説をじっくり読みたい方は、時間に余裕を持って行きましょう。
 また、会場では、映像も多用されています。どれも興味深いので、つい、足を止めてしまいます。でも、これらの映像は、一つ一つが長いです。こちらも、うっかりすると時間が足りなくなります。「解説は苦手、映像だけ見たい」という方も、やはり時間には余裕を持ちましょう。
 個人的には、ヒトが滅ぼした生物の紹介に心を打たれました。「もう、彼らには会えないのか」と思うと、悲しくなります。絶滅鳥のドードーの模型など、よくできているだけに悲劇が際立ちます。「こんな悲劇を繰り返してはいけない」と、考えさせられました。

 展覧会『消えた生き物の謎と秘密』は、以下に公式サイトがあります。
~地球と宇宙の環境科学展~ 消えた生き物の謎と秘密

 過去の記事でも、夏休みのイベントを紹介しています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
写真展、昆虫4億年の旅(2009/07/22)

図鑑↓↓↓↓↓には、日本の生き物が、千八百種以上掲載されています。
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2009年8月 8日

コスタリカで、新種のカエルを発見

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 新種のカエルが発見されました。発見地は、中米のコスタリカです。
 このカエルには、Diasporus ventrimaculatusというラテン語の学名が付けられました。日本語名は、まだありません。
 この新種の分類は、はっきりと決まっていないようです。というのは、カエル全体の分類が、見直されている最中だからです。
 旧来の分類にしたがえば、今回の新種は、ユビナガガエル科に属します。けれども、この新種を発表したグループによれば、違う科に属するとされます。ラテン語で、Eleutherodactylidaeと表記される科です。日本語に訳せば、コヤスガエル科でしょうか。
 コヤスガエルの仲間は、従来は、ユビナガガエル科に含まれました。しかし、最近、「ユビナガガエル科から独立させて、コヤスガエル科を作る」考えがあるようです。今回の新種は、コヤスガエルに近縁なので、コヤスガエル科に属するとされたのでしょう。
 今回の新種の特徴は、体色です。成長段階と性別により、体色が、大きく異なります。
 幼い個体には、雌雄の差がありません。どちらも、全身がほぼ茶色です。腹部に、ベージュと黒の斑点があります。
 成長した雄【おす】は、全身が、赤みがかったオレンジになります。その地色の中に、白、黒、茶色の斑点が散らばります。
 成長した雌【めす】は、背中が、ほぼ真っ黒になります。腹部には、白と黒の鮮やかなまだら模様ができます。
 たとえば、鳥ならば、このような例はよくあります。成長段階と性別により、体色が異なる例です。でも、カエルでは、このような例は、珍しいです。なぜ、今回の新種がこのようになったのか、理由は、わかっていません。
 このカエルが棲むのは、コスタリカ南部のタラマンカ山脈です。標高二千五百メートルほどに生息します。他のコヤスガエルの仲間は、こんな高いところにはいません。この生息域も、新種の特徴の一つです。
 コスタリカの新種カエルのニュースは、以下に載っています。
多様な色彩のカエル、コスタリカで発見(ナショナル・ジオグラフィック・ニュース 2009/08/05)
コスタリカで発見された新種のカエル(128Canopy Blog)※英文ですが、新種カエルの雌雄の画像が見られます。三枚の写真のうち、真ん中の真っ黒いのが雌【めす】で、一番下の赤っぽいのが雄【おす】です。


図鑑↓↓↓↓↓には、日本のカエルが十七種ほど掲載されています。
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 過去の記事でも、新種のカエルを取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
エクアドルで、十二の新種を発見(2009/06/18)
マダガスカルで、両生類の新種を、二百以上も発見(2009/05/07)
世界最小のカエル?が発見される(2009/04/11)
コロンビアで、十種の両生類を発見(2009/02/05)

2009年7月14日

サルの新亜種と、サンショウウオの新種

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新種発見のニュースが二つありました。哺乳類と両生類のニュースです。

 哺乳類のほうは、サルの一亜種です。当初、新種と報道されましたが、後になって訂正報道がありました。新種ではなく、新「亜種」です。
 サルの新亜種が見つかったのは、ブラジルのアマゾン熱帯雨林です。オマキザル科のセマダラタマリンという種に含まれる、新しい亜種が見つかりました。
セマダラタマリンのラテン語の学名は、Saguinus fuscicollisです。
新亜種の学名は、Saguinus fuscicollis muraです。新亜種には、まだ、日本語名が付いていません。
 セマダラタマリン自体は、十九世紀に発見されています。名のとおり、背にまだら模様があります。新亜種は、この模様の部分が、普通のセマダラタマリンより広いようです。
 セマダラタマリンの新亜種については、以下に載っています。
再送:アマゾン熱帯雨林で新種の小型サルを発見(ロイター 2009/07/10)
アマゾンでの発見(米国の野生動物保護協会(WCS)のサイト内)※英文ですが、新亜種を描いた画像が見られます。

 両生類のほうは、サンショウウオの新種です。この新種のために、新しい属が作られました。つまり、新属新種の発見です。発見地は、米国のジョージア州です。
 新属新種のサンショウウオは、ラテン語の学名を、Urspelerpes bruceiと付けられました。日本語名は、まだ付いていません。アメリカサンショウウオ科に属します。
 この新種については、いくつか興味深いことがあります。
 一つは、米国で四足動物の新属が発見されるのは、五十年ぶりということです。先進国で、四足動物の新属となるとさすがにめったにありませんね。
 もう一つは、この種が、ジョージア州のアパラチア山脈付近で発見されたことです。アパラチア山脈の付近は、両生類に関しては、まるでガラパゴス諸島のようなところです。他のどこにもいない、珍しい種の両生類が多いのです。
 例えば、アンフューマ科の種は、みなアパラチア山脈付近に分布します。アンフューマ科は、両生類なのにウナギにそっくりです。同じように、細長い体を持つサイレン科の種も、この付近に分布します。
 なぜ、アパラチア山脈の付近に、特異的な両生類が多いのかは、まだわかっていません。ひょっとしたら、今回の新種がその謎を解く鍵になるかも知れませんね。
 新属新種のサンショウウオについては、以下に載っています。
最小クラス、サンショウウオの新種発見(ナショナル・ジオグラフィック・ニュース 2009/07/09)
Urspelerpes brucei(Caudata Cultureのサイト内)※英文ですが、新属新種のサンショウウオの画像が、いくつも見られます。
などです。

2009年6月18日

エクアドルで、十二の新種を発見

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 南米のエクアドルから、新種発見のニュースです。爬虫類、両生類、昆虫の新種と思われるものが、計12種、発見されました。
 この結果は、コンサベーション・インターナショナル(略称CI)という、自然保護団体の調査で、明らかになりました。
 内訳は、爬虫類がトカゲ一種、両生類がサンショウウオとカエル四種、昆虫がキリギリスの仲間を含む七種です。以下に、個別に説明しましょう。
 爬虫類の新種(らしきもの)は、イグアナ科の一種のようです。CIの発表によれば、ラテン語の学名で、Enyaloides属の一種らしい、とのことです。Enyaloides属には、日本語名が付いていません。この仲間は、日本には分布しないからでしょう。
 両生類のサンショウウオの新種は、アメリカサンショウウオ科ネッタイキノボリサンショウウオ属の一種です。ひしゃげたような、面白い顔をしています。
 カエルの新種では、ヤドクガエル科ヤドクガエル属の新種が、見つかっています。小さいけれども、美しい種です。このカエルの仲間には、なんと、「幼生(おたまじゃくし)を背負って運ぶ」という習性があります。その様子の画像が、公開されています。
 昆虫の新種は、キリギリスの仲間が、いくつか画像を公開されています。どれも、バッタ目キリギリス科に属する種のようです。新種というだけでなく、「属」のレベルでも新しい種が、ありそうです。「属」とは、種の一つ上の分類単位です。
 キリギリス科で、Mystron属らしき新種と、Typophyllum属らしき新種が、見つかっています。同じキリギリス科で、新属新種と考えられるものでは、Parangara属に近縁だとされる種が、見つかりました。これらの属には、日本語名はありません。
 Mystron属は、一九九九年に、同じエクアドルで発見されたばかりの属です。Parangara属は、隣国のペルーで、たった一種が発見されていただけでした。以前から、エクアドルに、この属に近縁な未知の種がいるのでは、といわれてきました。
 この地域では、まだまだ、新発見がありそうです。今後の調査が楽しみですね。
 エクアドルの新種のニュースは、以下に載っています。
E・T似のサンショウウオ??エクアドルで新種続々(47NEWS 2009/06/16)
エクアドル奥地の山脈で、科学者が新種の生物を多数発見(コンサベーション・インターナショナル)
エクアドルの新種――ヤドクガエル(ナショナル・ジオグラフィック・ニュース 2009/06/17)


 過去の記事でも、今回、発見された種に近縁なネッタイキノボリサンショウウオや、イグアナなどを、取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
コロンビアで、十種の両生類を発見(2009/02/05)
ガラパゴスより、ゾウガメとイグアナの報告(2009/01/27)
新種のフィジーイグアナを発見(2008/09/23)
などです。

2009年6月 5日

カジカガエルは、河の鹿(シカ)?

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 日本の文化の一つに、「生き物の声を楽しむこと」がありますね。特筆すべきは、「鳥類以外の声も楽しむこと」です。昆虫やカエルなど、小動物の声です。
 日本以外の国でも、鳥の声を楽しむことは、多いです。けれども、昆虫やカエルの声を「美しい」と聴く国は、少ないですね。どういうわけか、日本では、「虫の声を愛でる文化」が発達しました。そのために、虫籠【むしかご】という物も、発達しました。
 昔の日本人は、昆虫以外の小動物も、「虫」と呼びました。両生類や爬虫類などです。コオロギなどと同じく、カエルの声を愛でるのは、自然な流れだったかも知れません。
 中でも好まれたのが、カジカガエルの声です。このカエルは、渓流に棲みます。高く澄んだ声で鳴きます。あえて文字で書けば、「フィーフィー」という感じです。
 この鳴き声は、ニホンジカの声に似るとされました。ニホンジカの雄(オス)が、繁殖期に出す声です。このことから、河鹿【かじか】と名づけられました。
 江戸時代には、カジカガエルを飼うための、専用の容器までできました。河鹿籠【かじかかご】です。むろん、声を楽しむために飼いました。風流ですね。
 ところが、「その声の正体が、カジカガエルだ」とわかったのは、歴史的には、最近のようです。これは、カジカガエルの外見が、目立たないからです。
 彼らの体色は、渓流の石にそっくりです。目前の石の上にいても、気づきにくいです。このために、「渓流の魚が鳴く」と誤解されたこともありました。
 カジカという種名の魚がいますね。渓流に棲む魚です。この種名は、「鳴く」と誤解されたために付きました。実際には、この魚は、鳴きません。
 現在では、魚類のカジカは、漢字で鰍【かじか】と書きます。しかし、語源は「河鹿」のようです。紛らわしいので、本家のほうは、種名「カジカガエル」になりました。
 万葉時代や平安時代に、単に「かはづ(かわず)」といえば、カジカガエルを指したようです。春のウグイスと並んで、和歌に歌われました。現代では、彼らのすみかが、減りつつあります。彼らを滅ぼしたら、日本の文化の一端を滅ぼすことになるでしょう。



図鑑↓↓↓↓↓には、カジカガエルが掲載されています。また、ニホンジカや、魚類のカジカも載っています。
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 過去の記事で、カジカガエルと関連のあるニホンジカや、魚類のカジカを取り上げています。また、カジカガエルと同じアオガエル科のカエルも取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
平凡なカエルが危機に? アオガエル(青蛙)たち(2008/05/26)
秋に美味しい鰍【かじか】(2006/11/13)
シカの角は何本枝か?(2005/09/26)
などです。

2009年5月 7日

マダガスカルで、両生類の新種を、二百以上も発見

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 またもや、大量の新種が、発見されました。舞台は、アフリカの東の島国、マダガスカルです。なんと、一挙に200以上の新種が確認されました。すべて両生類です。
 正確には、221種が新種として確認されました。多くが、カエルです。たいへん美しい種が多いです。ぜひ、リンク先のニュース画像を御覧下さい。
 新種の全貌を、ここに挙げることはできません。あまりにも長くなってしまうからです。主なものだけ、紹介しましょう。
 今回、発見された新種の多くは、マダガスカルガエル科に属するようです。この科は、最近、創設された分類単位です。現在、マダガスカルガエル科に属する種は、以前には、アオガエル科に属するとされていました。
 マダガスカルガエル科の種は、名のとおり、ほとんどがマダガスカルに分布します。他のアオガエル科の種に比べ、特殊化が進んでいるために、別の科に分けられました。
 今回の新種には、マダガスカルガエル科イロメガエル属の種が、多く含まれます。どの種も、日本語名は付いていません。ラテン語の学名で、イロメガエル属(Boophis属)の新種を、いくつか挙げましょう。Boophis ulftunni、Boophis bottae vencesなどです。
 厳密に言えば、Boophis bottae vencesは、新種ではありません。新「亜種」です。Boophis bottaeという種は、これまでに発見されていました。その種のうちで、少し違うグループが発見されたので、新しい「亜種」Boophis bottae vencesとされたわけです。
 イロメガエル属の種は、小型で色鮮やかなものが多いです。樹上で生活します。
 他に、マダガスカルガエル科マダガスカルガエル属の新種も見つかっています。マダガスカルガエル属(ラテン語の学名では、Mantidactylus属)は、マントガエル属とも呼ばれます。今回の新種には、やはり、日本語名は付いていません。
 これほど新種が発見されたからには、よほどの「未開の地」では?と思いますよね。ところが、今回の調査地には、国立公園も含まれています。それなりに調査されていたのに、この結果です。ヒトの知識など、ちっぽけなものだと思い知らされますね。

 マダガスカルの新種両生類のニュースは、以下にあります。イロメガエル属の新種Boophis ulftunniの画像もあります。
マダガスカル、新種発見で両生類が倍増(ナショナル・ジオグラフィック・ニュース 2009/05/06)
その他の新種の画像が、以下のページで見られます。【※解説は英語です。】
イロメガエル属の新種その1
イロメガエル属の新種その2
イロメガエル属の新種その3
イロメガエル属の新亜種Boophis bottae vences
マダガスカルガエル属(マントガエル属)の新種


図鑑↓↓↓↓↓には、日本に分布するカエルが、十種以上が掲載されています。
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 過去の記事でも、新発見のカエルを取り上げています。また、マダガスカルの希少な生き物も取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
世界最小のカエル?が発見される(2009/04/11)
女装するトカゲと、男装するサル(2009/03/12)
コロンビアで、十種の両生類を発見(2009/02/05)
メコン川の流域で、千種以上の新種を発見(2008/12/18)
忙中に「食」と「農」あり、博物館へ(2008/12/06)などです。

2009年4月20日

イモリとサンショウウオとは、どう違う?

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 イモリという名は、たいていの人が、聞いたことがあるでしょう。両生類のうち、有尾目【ゆうびもく】イモリ科に属する種を、まとめてイモリと呼びます。
 日本で、ふつう、イモリと呼ばれるのは、正式な種名を、アカハライモリという種です。種名は、ニホンイモリとされることもあります。本州以南の日本各地に分布します。南西諸島には、別の種のイモリが分布します。
 イモリは、同じ両生類のサンショウウオと、紛らわしいですね。両者には、本質的な違いは、ありません。両生類の有尾目のうち、イモリ科以外の科に属するものを、サンショウウオと呼んでいます。
 あえて差をあげれば、イモリのほうが、水棲傾向が強いです。成体になっても、水中にいる時間が長いです。サンショウウオは、成体になると、陸にいることが多いです。
 名のとおり、アカハライモリは、腹部が赤いです。ただし、棲む地域や、個体により、体色には差があります。背中のほうまで赤い個体もいれば、赤さがほとんどない個体もいます。赤というより、オレンジっぽい色の個体もいます。
 この腹部の色は、警戒色です。アカハライモリは、皮膚から毒を出します。「毒があるから来るな」と、敵に警告しています。
 普通に触るだけなら、人体に害はありません。私は、子どもの頃、さんざん触りました。けれども、無事に生きています(笑) ただ、触った後は、手を洗いましょう。
 手洗いさえ忘れなければ、アカハライモリは、自然観察にぴったりです。特に、春は、繁殖行動が見られるので、面白いです。
 アカハライモリの中には、繁殖期になると、婚姻色【こんいんしょく】が現われるものがいます。婚姻色とは、繁殖期だけに現われる、特別な体色です。異性にアピールするために、派手な体色になる、と考えられています。
 婚姻色が出るかどうか、また、どんな色の婚姻色になるかは、地域により違います。この地域差を、お住まいの地方で、観察してみるといいかも知れません。



図鑑↓↓↓↓↓には、イモリ科のアカハライモリとイボイモリ掲載されています。
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 過去の記事でも、日本の両生類を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 サンショウウオが産卵するのは、流水? 止水?(2009/03/06)
 日本一の美蛙? イシカワガエル(2008/12/26)
 生物の多様性とは? 日本のサンショウウオの場合(2008/07/05)などです。


2009年4月11日

世界最小のカエル?が発見される

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 南米のペルーから、新種発見のニュースです。アンデス山脈の、コスキパタ渓谷の上流で、新種のカエルが見つかりました。
 コスキパタ渓谷の上流部は、標高が、三千メートルを越えます。こんな高いところにも、カエルが棲むのですね。具体的には、雲霧林【うんむりん】と呼ばれる森林地帯です。名のとおり、湿度が高く、霧がかかることが多い森林です。
 発見された新種は、ラテン語の学名を、Noblella pygmaeaと付けられました。日本語名は、ありません。英語では、Noble's Pygmy Frogと呼ばれているようです。これは、ラテン語の学名の直訳ですね。
 この種の特徴は、その小ささです。大型の雌(メス)でも、体長12mmほどにしかなりません。「mm」ですよ。「cm」ではありません。おそらく、世界最小のカエルです。カエルだけでなく、サンショウウオなど、他の両生類を含めても、最小級といえます。
 この種の雌は、雄(オス)より大きいです。それでも、こんなに小さくて、卵を産めるのでしょうか? 雌は、どうやって、卵を腹に入れているのでしょう?
 雌は、一度に、たった二個しか産卵しないそうです。それより多くは、体に収まらないのでしょう。卵からは、小さなカエルが生まれてきます(!)おたまじゃくしの段階を飛ばして、いきなり、カエルになるわけです。
 生まれたてのカエルは、わずか4mmほどしかありません。こんなに小さくても、カエルは、独力で生きてゆかなければなりません。両生類は、普通、親が子の世話をしないからです。ただし、今回の新種は、卵の間だけは、雌が卵を守るそうです。
 この新種は、ラテン語の学名で、Strabomantidaeという科に属します。この科のカエルは、南米にだけ分布します。そのため、科名すら、日本語名がありません。
 二〇〇九年の二月にも、「Strabomantidae科の新種が発見された」ニュースがありましたね(コロンビアで、十種の両生類を発見(2009/2/5))この科には、まだまだ、未知の種がいそうです。これからの調査にも、期待が高まりますね。


 「世界最小のカエル?」のニュースは、以下に載っています。
ペルー、超ミニサイズのカエル(ナショナル・ジオグラフィック・ニュース 2009/03/27)
Pygmy frog discovered in Peru ? Lays just 2 eggs(wildlifeextra.com) ※英文ですが、卵を守る雌(メス)の画像が見られます。



図鑑↓↓↓↓↓には、日本の両生類が、20種以上が掲載されています。
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 過去の記事でも、新種の両生類や、とても小さい生き物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
最小の脊椎動物?が発見される(2009/02/14)
世界最小のヘビ?を発見(2008/08/06)
パプア・ニューギニアで、五十以上の新種を発見か?(2009/3/27)などです。

2009年3月27日

パプア・ニューギニアで、五十以上の新種を発見か?




 またもや、新種発見のニュースです。今度は、パプア・ニューギニアが舞台です。大ざっぱに見積もって、50以上の新種が発見されました。
 新種の数は、まだはっきりしません。調査が途中だからです。
 以下に、新種と思われる生物を挙げましょう。どの種も日本語名はありません。以下に示すアルファベットの種名はすべて、ラテン語の学名です。
 無脊椎動物でハエトリグモの仲間が、何種か発見されています。中には、変わった姿の種もいます。アリ(蟻)にそっくりなのです。Cucudeta zabkaiという種です。
 Cucudeta zabkaiは、新種というだけでなく、新属でもあります。属とは、種より一段階、上の分類グループです。分類グループそのものが、生物学上、知られていなかったということですね。クモの中のハエトリグモ科では、Cucudeta属以外に、Tabuina属とYamangalea属も新たに発見されました。
 両生類では、カエルの仲間が発見されています。アマガエル科のアミメアマガエル属やミナミアマガエル属(アメガエル属)で、新種らしき種が見つかりました。ヒメアマガエル科のOreophryne属(コノマヒメアマガエル属)でも、新種が見つかりました。
 Oreophryne属のカエルは、独特の生態で知られます。卵から、いきなりカエルの姿で産まれます。おたまじゃくしになりません。今回の新種も、そうだと考えられます。
 爬虫類では、ヤモリの新種らしき種が発見されました。ヤモリ科ホソユビヤモリ属の一種です。この種には、鋭い爪があるそうです。ヤモリとしては、珍しい特徴です。普通のヤモリには、鋭い爪のかわりに、指下板【しかばん】という吸盤状のものがあります。
 植物では、Hypserpa calcicolaや、Kairoa endressianaが発見されました。Hypserpaのほうは、ツヅラフジ科Hypserpa属の新種です。つる植物です。Kairoaのほうは、モニミア科Kairoa属に属します。低木になる植物です。
 ここに挙げた種名や分類は、今後、変わる可能性もあります。調査が進めば、新しいことがわかってくるからです。この後の報告が楽しみですね。


 パプア・ニューギニアの新種のニュースは、以下にあります。
パプアニューギニア、アマガエルの新種(ナショナル・ジオグラフィック・ニュース 2009/03/25) ※アミメアマガエル属の新種の画像があります。
パプアニューギニア、クモの新種(ナショナル・ジオグラフィック・ニュース 2009/03/25) ※Orthrus属のハエトリグモの新種の画像があります。
新種生物56種、パプアニューギニアの原生林で発見(AFPBBニュース 2009/03/26) ※Oreophryne属の新種カエルの画像付きです。
新種生物56種、パプアニューギニアの原生林で発見(AFPBBニュース 2009/03/26) ※ホソユビヤモリ属の新種の画像付きです。


 新種の画像をもっと見たい方は、以下のページを御覧下さい。※解説は英語です。
新属新種のハエトリグモTabuina varirata(コンサベーション・インターナショナル)
新属新種のハエトリグモTabuina rufa(コンサベーション・インターナショナル)
Uroballus属の新種のハエトリグモ(コンサベーション・インターナショナル)
新属新種のハエトリグモCucudeta zabkai(コンサベーション・インターナショナル)
新属新種のハエトリグモYamangalea frewana(コンサベーション・インターナショナル)
ミナミアマガエル属(アメガエル属)の新種(コンサベーション・インターナショナル)
ツヅラフジ科の新種の植物Hypserpa calcicola(コンサベーション・インターナショナル)
モニミア科の新種の植物Kairoa endressiana(コンサベーション・インターナショナル)


図鑑↓↓↓↓↓には、動物・植物約1,800種が掲載されています。
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 過去の記事でも、パプア・ニューギニアで発見された新種を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
ネットで、知りたいことを上手に知るには? 上級編(2008/07/28)
楽園の鳥の楽園? インドネシアのパプア州とパプア・ニューギニア(2006/02/9)


2009年3月 6日

サンショウウオが産卵するのは、流水? 止水?

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 日本のサンショウウオを観察するには、三月は良い季節です。この時期に、繁殖期を迎える種が多いからです。正確には、種や、棲む地域により、繁殖期が違います。
 日本のサンショウウオは、ほとんどが、小型です。おおむね、全長10cm程度です。小さいうえに、地味なので、目立ちません。繁殖期以外では、目撃さえ、難しいです。
 春先の繁殖期は、目撃の好機です。身近に自然観察会などがあれば、参加してみてはいかがでしょうか。ここでは、観察のポイントを、お教えしましょう。
 日本のサンショウウオは、産卵場所によって、二つに分かれます。谷川などの流水に産卵するものと、池などの止水に産卵するものです。前者を流水性の種、後者を止水性の種といいます。流水性の種と止水性の種とでは、幼生の姿が違います。
 流水性の幼生は、指に爪を持ちます。これは、流水に流されないように、物につかまるためだと考えられています。止水性の幼生には、爪がありません。そのかわり、バランサーという器官があります。これは、細長い棒状の器官です。体の横に突き出ています。
 バランサーの役割は、まだ、よくわかっていません。体のバランスを保つのに使われるのでは、と考えられています。バランサーは、生まれたての幼生にしか、ありません。
 流水性の種には、オオダイガハラサンショウウオ、ヒダサンショウウオ、ブチサンショウウオ、ベッコウサンショウウオなどがいます。止水性の種には、オオイタサンショウウオ、クロサンショウウオ、トウキョウサンショウウオ、トウホクサンショウウオ、ハクバサンショウウオ、ホクリクサンショウウオなどがいます。
 止水性の種といっても、まったく流れがない場所にしか産卵しないわけでは、ありません。ゆるやかに流れる沢などで、産卵するものもいます。けれども、幼生は、止水にいます。流されて、淀みにいるようです。流れに対抗できないからでしょう。
 日本のサンショウウオには、まだ謎が多いです。普通の人でも、新しい発見ができる可能性があります。観察する機会があれば、ぜひ、写真を撮るなどして、記録を残して下さい。そこから、新発見が、生まれるかも知れません。
  


図鑑↓↓↓↓↓には、ヒダサンショウウオ、ハクバサンショウウオ、オオダイガハラサンショウウオなど、貴重な日本のサンショウウオが掲載されています。
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ぜひご利用下さい。


 過去の記事でも、日本のサンショウウオを取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 生物の多様性とは? 日本のサンショウウオの場合(2008/07/05)
 今が見ごろ? 日本の山椒魚【さんしょううお】たち(2008/03/17)などです。



2009年2月 5日

コロンビアで、十種の両生類を発見

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 南米のコロンビアより、新種発見のニュースです。十種の両生類が発見されました。
 場所は、パナマとの国境に近い、ダリエン山脈です。ここで、三週間にわたる調査が行なわれました。結果、十の新種が発見されました。
 十種の内訳は、カエルが九種、サンショウウオが一種です。どれも、まだ名前は付けられていません。いずれ、ラテン語の正式な学名が発表されるでしょう。
 今の段階で、わかっている分類を以下に挙げますね。なお、属名などの分類名は、日本語名がないものが多いです。そういうものは、ラテン語の学名で紹介します。
 アマガエルモドキ科のカエルが、三種です。Nymphargus属のもの、Cochranella属のもの、Centrolene属のものが、一種ずつです。これらのカエルは、体が透き通っていることが特徴です。英語で、グラス・フロッグglass frogと呼ばれるグループです。
 ヤドクガエル科の種も、三種です。Colostethus(コオイガエル)属、Ranitomeya属、Anomaloglossus属が、一種ずつです。この科のカエルは、毒を持つことで知られます。
 ヒキガエル科Atelopus属が、一種です。Atelopus属は、フキヤヒキガエル属、ヤセヒキガエル属などと訳されています。この属も、有毒なことが知られます。
 あと、二つの新種のカエルは、科の名前すら、日本語名がないようです。ラテン語では、Strabomantidaeという科名が付いています。属は、二種とも、Pristimantis属です。
 新種のサンショウウオは、アメリカサンショウウオ科ネッタイキノボリサンショウウオ属に属します。長くて、ややこしい名前ですね(笑)。 この属は、サンショウウオの中では珍しいものです。熱帯に分布するからです。意外なことに、熱帯には、カエルは多いのに、サンショウウオは少ないです。
 今回の調査では、新種の他にも、貴重な種がたくさん見られたそうです。哺乳類のベアードバクや、サルの仲間、イノシシに似たクチジロペッカリーなどです。
 たった三週間ほどの調査で、これほどの新種が見つかりました。この地域には、まだまだ新種がいそうです。今後の調査・研究が待たれますね。

 コロンビアの新種の両生類のニュースは、以下に載っています。
 新種の両生類10種、コロンビアで発見される NGOなどによる調査(AFPBBニュース2009/02/03)
 コロンビアで新種の両生類10種を発見-絶滅の危機に瀕する両生類の"ノアの箱舟"(コンサベーション・インターナショナル・ジャパン 2009/02/03)
 新種の画像は、以下で見られます。解説は英語です。
 A Wealth of Amphibians in Colombia【コロンビアの至宝の両生類たち】(Conservation International)



図鑑↓↓↓↓↓には、日本の両生類が二十種以上掲載されています。
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2008年12月26日

日本一の美蛙? イシカワガエル

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 二〇〇八年は、「国際カエル年」でした。一年の締めくくりに、日本の南西諸島のカエルを、紹介しましょう。「日本一、美しい」といわれるカエルです。
 それは、イシカワガエルという種です。世界中で、日本の奄美大島と、沖縄本島にしか、分布しません。不思議なことに、奄美大島と沖縄本島の間の、徳之島【とくのしま】や、沖永良部島【おきのえらぶじま】などでは、見つかっていません。
 イシカワガエルは、「美しい」といっても、きらきら光ったり、派手な色だったりするわけではありません。緑色の地に、黒っぽい斑点があります。苔(コケ)の生えた岩に、似ています。人によっては、「ちっとも美しくない」と思うでしょう。
 けれども、よく見ると、渋い美しさがあります。日本庭園に似合いそうです。
 南西諸島は、冬でも、あまり寒くなりませんね。そのため、イシカワガエルは、冬眠しません。それどころか、沖縄本島では、一月から二月に、繁殖するといわれます。奄美大島では、もう少し遅い時期に、繁殖するようです。
 沖縄本島のイシカワガエルと、奄美大島のイシカワガエルとでは、体の模様や、習性などが、少し違います。もしかしたら、亜種レベルで、違うかも知れません。これについては、今後の研究が待たれます。しかし、研究が進む前に、絶滅しかねない状況です。
 イシカワガエルの生息域は、狭まりつつあります。彼らは、適度に湿った森林がないと、生きていけません。産卵できる沢も、必要です。うっかり開発されたため、そのような場所が、失われることがあります。
 イシカワガエルは、鹿児島県と、沖縄県で、天然記念物に指定されています。許可がなければ、採集や飼育は、できません。一応、保護されているといえます。
 でも、生き物は、個体だけ保護すれば、保護できるのではありません。生息域を、丸ごと保護する必要があります。道路が通されたり、建築物ができたりすれば、環境が変わってしまいます。環境の変化に、ついていける生き物ばかりではありません。
 開発と、環境の保護との両立は、難しいです。それでも、方法を考えたいですね。



図鑑↓↓↓↓↓には、イシカワガエルが掲載されています。
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 過去の記事でも、日本のカエルを取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 平凡なカエルが危機に? アオガエル(青蛙)たち(2008/05/26)
 指の数が違うカエルがいる?(2008/02/22)
 イボガエル? いえツチガエルです(2007/09/07)
 トノサマガエルの謎(2007/05/21)
などです。


2008年12月18日

メコン川の流域で、千種以上の新種を発見

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 今年も、たくさんの新種が発見されましたね。ここへ来て再び、大量の新種発見の報告がありました。東南アジアの、メコン川流域からの報告です。
 メコン川の流域とは、国名でいえばミャンマー、ラオス、タイ、カンボジア、ベトナムです。この地域は、多くの「未確認の種」がいることで知られます。
 過去十年間で、この地域からは少なくとも1068種(!)の新種が報告されたそうです。これまで、いかに調査されなかったかがわかりますね。調査が進むにつれ、さらに多くの新種が発見されるでしょう。
 新種といっても、地元の人には馴染みのある生き物かも知れません。けれども、ただ目撃されているだけでは「新種発見」ではありません。たとえ、捕まえて食べているとしてもそれだけではやはり「新種発見」ではありません。
 新種を発見するには、まず標本を採取することが必要です。次に、その標本を他の標本と比較します。これが膨大な作業になります。「どの標本とも違う」とわかって、やっと「新種発見」です。
 「発見」してもそれを公表しなければ世界の人々に知られませんね。公式には、新種のことを書いた論文が発表された時点で「新種発見」となります。
 この時点で新種には、ラテン語の学名が付けられます。これを「記載された」といいます。学名がない生き物は「記載されていない」状態です。「記載されていない」生き物は、公式には「未確認」の状態といえます。
 今回の「記載された」新種には、
 ハブに近縁なヘビ【学名:Trimeresurus gumprechti
 ショッキングピンクのヤスデ【学名:Desmoxytes purpurosea
 ウーリーコウモリ属のコウモリ【学名:Kerivoula kachinensis
などが含まれます。どの種も生態はよくわかっていません。見つかったばかりだからです。
 メコン川の流域は、開発が激しく進んでいる地域です。発見されて早々に、絶滅の危機にある種も少なくないでしょう。彼らと共存する方法を見出したいですね。


 メコン川流域の新種の画像は、以下のページで見られます。
 大メコンの新種――ピットバイパー(ナショナル・ジオグラフィック・ニュース、2008/12/15) 
 大メコンの新種――ピンクの毒ヤスデ(ナショナル・ジオグラフィック・ニュース、2008/12/15)
 大メコンの新種――ウーリーコウモリ(ナショナル・ジオグラフィック・ニュース、2008/12/15)
 大メコンの新種――カワリアシダカグモ(ナショナル・ジオグラフィック・ニュース、2008/12/15) 
 大メコンの新種――ウデナガガエル(ナショナル・ジオグラフィック・ニュース、2008/12/15)
 大メコンの新種――巨大アシダカグモ(ナショナル・ジオグラフィック・ニュース、2008/12/15)
 


図鑑↓↓↓↓↓には、今回発見されたヘビに近縁なハブや新発見のクモに近縁なアシダカグモが掲載されています。
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 過去の記事でも、新種の発見を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 ヒヨケザルの新発見、メガネザルの再発見(2008/11/20)
 絶滅種?のシカとカエルが、再発見される(2008/10/14)
 タスマニア沖で、二百以上の新種を発見(2008/10/14)などです。

2008年10月31日

水中で冬眠する? ナガレタゴガエル

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 寒くなってきましたね。両生類や爬虫類は、冬眠する季節です。
 冬眠といえば、普通は、地中でするものです。石の下に潜りこんだり、土に穴を掘ったりします。ところが、中には、変わった場所で、冬眠する生き物もいます。
 例えば、「ナガレタゴガエル」というカエルがいます。この種は、水中で冬眠します。
 ナガレタゴガエルは、普段から、水中にいるわけではありません。春から夏にかけては、陸で暮らします。山地の林の地面などが、生息地です。
 秋になると、ナガレタゴガエルは、山地の渓流に入ります。川底や、岩の下などに潜りこみます。春まで、そこで過ごします。早春には、渓流の中で、繁殖を始めます。繁殖が済んでから、陸に上がります。
 ナガレタゴガエルには、近縁な「タゴガエル」という種がいます。「ナガレ」タゴガエルという種名は、「渓流に棲むタゴガエル」ということから、付きました。
 タゴガエルと、ナガレタゴガエルとは、姿が似ています。普通の人には、区別が難しいです。ただし、それは、ナガレタゴガエルが、陸に棲む間だけです。秋から早春まで、水中に棲む間は、誰もが区別できます。夏と冬とでは、まったく違う姿になるからです。
 水中に棲む時期、ナガレタゴガエルは、皮膚がたるんで、しわしわになります。こんなカエルは、日本には、他にいません。多少、皮膚がたるむカエルは、いますが。
 なぜ、ナガレタゴガエルは、そんな姿になるのでしょうか? 「水中生活に適応するため」と考えられています。皮膚のたるみが、なぜ、水中生活への適応なのでしょう?
 それは、皮膚呼吸のためです。水中では、肺では呼吸できませんね。けれども、おとなのカエルは、鰓【えら】を持ちません。そのため、水中での呼吸は、皮膚に頼ります。
 皮膚がたるむのは、皮膚の面積が広くなるからです。面積が広ければ、効率よく、呼吸ができますね。水中で、長い間、じっとして暮らすことができます。
 ナガレタゴガエルが、そんなにまでして渓流に棲む理由は、わかっていません。寒さの厳しい山地では、渓流にいるほうが、凍ってしまわないのかも知れませんね。



図鑑↓↓↓↓↓には、ナガレタゴガエルも、タゴガエルも掲載されています。
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 過去の記事でも、カエルの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 平凡なカエルが危機に? アオガエル(青蛙)たち(2008/05/28)
 両生類は、肺がなくても生きられる?(2008/05/01)
 2008カエル年【amphibian ark 2008/YEAR OF THE FROG】(2008/02/29)
 指の数が違うカエルがいる?(2008/02/22)
 カエル・ツボカビ症のその後(2007/12/03)
などです。


2008年10月14日

絶滅種?のシカとカエルが、再発見される




 「絶滅したと思われていた生き物が再発見された」というニュースがありました。たて続けに二種です。一種はカエル(蛙)で、もう一種はシカ(鹿)です。
 カエルのほうは、中米のホンジュラスが舞台です。ラテン語の学名を、Craugastor milesiというカエルが再発見されました。約二十年ぶりのことです。
 この種には、日本語名はありません。通称、マイルズロバーフロッグと呼ばれているようです。英語名のmiles' robber frogを、そのまま読んだものですね。
 再発見されたものの状況は楽観できません。今、世界中にカエル・ツボカビ症が、蔓延しているからです。いつ、彼らが絶滅してもおかしくありません。
 私たちにできるのは、彼らの生息地を守ることくらいでしょう。それだけでもやらないよりましです。まずは、彼らの暮らしぶりを調査して欲しいですね。それがわかれば、生息地の守り方がわかるでしょう。

 シカのほうは、インドネシアのスマトラ島が舞台です。シカ科ホエジカ属の一種が再発見されました。こちらは、約八十年ぶりのことだそうです。
 ホエジカ属のシカはみな小型です。雄【おす】の角も小さいです。そのかわりでしょうか、雄には大きな犬歯がある種が多いです。いわゆる牙ですね。
 今回、再発見されたのは、スマトラホエジカという種のようです。「ようです」と書いたのは、以下の事情があるからです。
 じつは、スマトラホエジカは、「本当に『種』なのか?」という問題があります。他の地域のホエジカと同種かも知れない、というのですね。インドなどに分布するインドホエジカ(インドキョン)が、スマトラにまで分布しているのかも知れません。
 インドホエジカとスマトラホエジカが同種だという説では、「スマトラホエジカは、インドホエジカの亜種」という扱いです。種を分けるほどの差はない、ということですね。
 亜種だとしても、スマトラホエジカが貴重であることに変わりはありません。再発見は、嬉しいですね。彼らの保護策が、取られることを祈ります。

 再発見されたカエルとシカのニュースは、以下にあります。
 ホンジュラスで絶滅種のカエルを発見(ナショナル・ジオグラフィック・ニュース 2008/09/26)
 再送:スマトラ島で、「絶滅種」のシカを発見(ロイター 2008/10/12)



図鑑↓↓↓↓↓には、日本に分布するカエルやシカが掲載されています。
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2008年8月29日

孵化【ふか】と羽化【うか】とは、どう違う?

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 夏休みも、終わりですね。宿題に励む方々が、多いでしょう。そこで今回は、生き物の、間違えやすい用語について、解説しますね。
 孵化【ふか】という言葉がありますね。似た言葉で、羽化【うか】というのも、あります。この二つは、よく混同されます。新聞などでも、時おり、間違えています。
 孵化とは、「卵から、子どもが生まれること」です。この言葉は、ほぼ、どんな生き物に対しても、使われます。例えば、以下のようなものです。
 「チョウ(蝶)の卵から、ケムシ(毛虫)が生まれる」、「メダカの卵から、稚魚【ちぎょ】が生まれる」、「カエルの卵から、オタマジャクシが生まれる」、「ニワトリの卵から、雛【ひな】が生まれる」、これらすべてが「孵化」です。羽化ではありません。
 羽化のほうは、主に、昆虫に使われる言葉です。「昆虫が、最後の脱皮をして、成虫になること」を、「羽化」といいます。成虫になると、昆虫は、脱皮しません。
 ところが、ややこしいことが、あります。昆虫は、種によって、成長の仕方に、違いがあるのです。例えば、トンボとチョウとでは、以下のとおり、異なります。
 トンボは、「卵→幼虫(ヤゴ)→成虫」という具合に、成長します。チョウは、「卵→幼虫(イモムシなど)→蛹【さなぎ】→成虫」という具合です。違いますよね?
 トンボには、蛹という段階が、ありません。トンボ以外では、カゲロウや、セミなどが、同じように成長します。蛹の段階がなく、幼虫から、直接、成虫になります。
 蛹から成虫になる場合でも、幼虫から成虫になる場合でも、「羽化」です。つまり、「チョウの蛹から、チョウの成虫が出てくる」ことも、「トンボの幼虫が、脱皮して、成虫になる」ことも、「羽化」と呼びます。孵化ではありません。
 昆虫には、もっと別の成長の仕方をするものも、います。孵化や羽化という段階を、持たない場合も、あります。例えば、「成虫が、卵を産まずに、幼虫を産む」種がいます。これなどは、「孵化」の段階がないわけです。
 生物の用語は、辞書を引いてから使ったほうが、確実ですね。
 


図鑑↓↓↓↓↓には、400種の昆虫が掲載されています。それぞれの種に、成長段階の解説が、付いています。
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 過去の記事でも、孵化【ふか】や、羽化【うか】に関することを、取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
●孵化【ふか】に関連する記事
 【魚類】睨みを利かせるお父さん? オヤニラミ(2008/06/13)
 【無脊椎動物】田んぼの生きている化石、カブトエビ(2007/06/08)
 【鳥類】郭公(カッコウ)はずるい鳥か?(2007/05/25)
 【爬虫類】雌(メス)しかいないトカゲがいる?(2007/03/06)
 【両生類】樹上に卵を産むモリアオガエル(2006/07/10)
 【昆虫】子どもの揺籠【ゆりかご】を作る虫、オトシブミ(2006/06/12)
●羽化【うか】に関連する記事【すべて昆虫】
 アブラゼミの羽化直後の観察(2007/07/18)
 とんぼの眼鏡は水色めがね? シオカラトンボ(2007/05/04)
 はかないようでしぶとい? カゲロウ(2006/09/04)
などです。


2008年7月28日

気分はアマゾン探検隊? 大アマゾン展




 夏休み、全開ですね。各地で、生き物関係の催しが、開かれています。そのような催しの一つに、行ってまいりました。「大アマゾン展」です。
 展示されているのは、南米のアマゾン河に棲む魚たちです。ナマズ(鯰)の仲間が多いですね。「日本初公開」という種も、何種も展示されています。
 同じナマズでも、種ごとに、姿が違います。鎧【よろい】のようにいかつい鱗【うろこ】の種が、何種かいました。スマートで縞模様が美しい種や、銀色に輝く種もいました。
 すべてのナマズに共通なのは、ひげがあることです。大型のナマズは、ひげも長いです。どんなに長いひげでも、器用に動かすことができます。
 ナマズ以外の魚も、展示されています。ヨツメウオ、ピラニア、デンキウナギ(電気鰻)、アロワナ、淡水カレイ、淡水エイなどです。どれも、日本の川にはいない種です。
 ヨツメウオ(四つ眼魚)は、実際には、二つの眼しか持ちません。ですが、一つの眼を、二つの眼のように使います。眼の上半分を水上に出して、空中を視ます。同時に、眼の下半分で、水中を視ます。「二つの眼を四つ分使うから、ヨツメウオ」というわけです。
 ピラニアは、顎が発達して、獰猛【どうもう】そうに見えます。でも、ヒトを襲うことは、まず、ありません。獰猛な印象は、誇張されたものです。
 デンキウナギの展示個体は、とても大型でした。胴回りが太くて、迫力があります。日本で見られるデンキウナギとしては、最大級ではないでしょうか。
 アロワナは、ピラルクと同じ水槽に入っていました。どちらの種も、鱗の一枚一枚が大きいです。独特の色合いがあります。アロワナは、プラチナ色にきらめいていました。
 カレイやエイは、普通、海にしか棲めません。それが、アマゾンでは、淡水にいます。なぜそうなったのかは、わかっていません。淡水エイは水玉模様で、かわいいです。
 魚以外に、カエルが二種、展示されていました。ピパという種と、ベルツノガエルという種です。ピパは、まるで踏んづけられたように平たく、個性的な姿です。
 熱帯魚が好きなら、必見の展覧会です。会期が短いので、お早めに。


 「大アマゾン展」の公式ページは、以下にあります。
 大アマゾン展(玉川高島屋ショッピングセンター)
 


図鑑↓↓↓↓↓には、残念ながら、アマゾンの魚は載っていません。そのかわり、日本の魚が、50種以上、掲載されています。
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 過去の記事で、他の夏休みイベントを紹介しています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 箱根で自然と芸術にひたる、花と美術の展覧会(2008/06/17)
 生物学を楽しく学べる? ダーウィン展(2008/03/20) ※現在は、大阪会場で開催中(~2008/09/21迄)
 「ファーブルにまなぶ」、虫の声の聴き方?(2007/10/11)
※現在は、滋賀県立琵琶湖博物館で開催中(~2008/08/31迄)


2008年7月 5日

生物の多様性とは? 日本のサンショウウオの場合

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 近年の環境問題で、キーワードの一つが、「生物多様性」です。七月七日からの洞爺湖【とうやこ】サミットでも、おそらく、この言葉が飛び交うでしょう。
 「生物多様性」には、いくつもの意味があります。ここでは、「生物の種の多様性」について、説明しましょう。ごく簡単に言えば、「どれだけ多くの種がいるか」です。
 具体例を、挙げてみましょうか。日本のサンショウウオ(山椒魚)です。
 サンショウウオは、両生類の仲間ですね。日本には、二十種近くのサンショウウオが、分布します。中で、サンショウウオ科サンショウウオ属の種が、十五種ほどを占めます。
 小さな島国なのに、種が多い、と思いませんか? しかも、大部分が、日本の固有種です。これは、「種の多様性が高い」状態です。豊かな自然があることを、示します。
 サンショウウオといえば、オオサンショウウオが有名ですね。けれども、ほとんどのサンショウウオは、あんなに大きくなりません。小型で、目立たない生き物です。
 日本では、互いに、外見が似た種が多いです。写真では、種の区別に困るほどです。
 なぜ、狭い範囲に、似た種が、いくつも分布するのでしょうか?
 サンショウウオが、移動しにくい生き物だからです。彼らは、空を飛べません。歩く速度も、ゆっくりです。そのうえ、水から離れて生きられません。
 ほんの数kmでも、水がない陸に隔てられたら、彼らは、仲間と会えません。このため、地域ごとに、別々の種が、進化しました。
 例えば、アベサンショウウオという種がいます。京都府・兵庫県・福井県の、ごく一部にしか分布しません。また、オオイタサンショウウオという種がいます。大分県・熊本県・宮崎県、そしてなぜか離れて、高知県の一部に分布します。
 前記のとおり、日本のサンショウウオには、不思議な分布をする種がいます。この謎は、解けていません。解ける前に、絶滅しそうな種もいます。
 地域ごとの個体数は、どの種も少ないです。うっかり開発が進んだら、たちまち絶滅するでしょう。仮にも「先進国」ならば、そんな事態には、したくありませんね。



図鑑↓↓↓↓↓には、日本のサンショウウオが、十種ほど掲載されています。
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 最近、アベサンショウウオについて、悲しいニュースがありました。詳しくは、以下を御覧下さい。こんなことが、起こらない社会にしたいですね。
 兵庫・豊岡のサンショウウオ保護区近辺に産廃(産経ニュース 2008/06/10)


 過去の記事でも、サンショウウオを取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 今が見ごろ? 日本の山椒魚【さんしょううお】たち(2008/03/17)
 2008カエル年【amphibian ark 2008/YEAR OF THE FROG】(2008/02/29)
 真冬が恋の季節? サンショウウオ(2007/12/07)
 氷河期の生き残りキタサンショウウオ(2005/11/07)
 などです。



2008年5月26日

平凡なカエルが危機に? アオガエル(青蛙)たち

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 田植えの季節ですね。水田には、昔から、たくさんのカエルが、棲んできました。
 日本人の印象では、カエルといえば、「青ガエル」でしょう。緑色のカエルですね。
 「青ガエル」と呼ばれるのは、一種だけではありません。緑色になる種が、まとめて、そう呼ばれます。ニホンアマガエル、シュレーゲルアオガエルなどです。
 「青ガエル」の多くは、名のとおり、アオガエル科に属します。一部、アマガエル科に属する種もいます。どちらの科のカエルも、田んぼによくいます。
 ややこしいことに、アオガエル科のカエルでも、「青くない」種がいます。緑以外の、茶色などの種も、いるのですね。カジカガエルなどが、そうです。
 むろん、典型的に「青い」種もいます。シュレーゲルアオガエルなどが、代表的です。
 シュレーゲルアオガエルは、田のカエルの代表でもあります。彼らの暮らしは、水田なしでは、成り立ちにくいです。餌を捕る場所としても、繁殖する場所としても、水田を利用しています。多く、産卵する場所として、水田の畔【あぜ】が選ばれます。
 シュレーゲルアオガエルの卵塊【らんかい】は、白い泡に包まれています。この点は、モリアオガエルと似ています。けれども、モリアオガエルと違い、樹上には産みません。水気のある土中や、岩の割れ目に産みます。水田の畔に、白い泡のかたまりがあれば、それは、おそらく、シュレーゲルアオガエルの卵塊です。
 水田の畔は、シュレーゲルアオガエルにとって、理想的な産卵場所です。生まれた幼生(オタマジャクシ)が、すぐに、水場へ行けるからです。卵の泡は、幼生が生まれると、崩れます。幼生は、泡に守られながら、水田へなだれこむわけです。
 アオガエルは、水田の害虫を食べます。ありがたい存在ですね。長い間、水田で、カエルとヒトは、共存共栄してきました。農村のカエルは、最も平凡な生物でした。
 ところが、最近、世界的に、カエルが減っています。感染症や、環境破壊が原因のようです。それらの脅威は、日本にも、無縁ではありません。
 カエルとの共存共栄は、古人の智慧です。この智慧を、なくしたくありませんね。


 過去の記事でも、カエルの危機や、カエルの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 2008カエル年【amphibian ark 2008/YEAR OF THE FROG】(2008/02/29)
 指の数が違うカエルがいる?(2008/02/22)
 カエル・ツボカビ症のその後(2007/12/03)
 樹上に卵を産むモリアオガエル(2006/7/10)
 アマガエル(雨蛙)が鳴くと雨が降る?(2006/05/08)
などです。



図鑑↓↓↓↓↓には、シュレーゲルアオガエル、ニホンアマガエルなど、十種以上のカエルが掲載されています。
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2008年5月16日

ガーナの宝冠:西アフリカの希少な生き物たち




 今、横浜市が、アフリカに染まっています。第四回アフリカ開発会議が、横浜で開かれるからです。このブログも、便乗しますね(笑) アフリカの生物を、紹介しましょう。
 昨年(二〇〇七年)十二月に、西アフリカのガーナから、「多くの新種がいる」と発表されました。新種の発見場所は、アテワ自然保護区です。新種ばかりでは、ありません。これまで知られている種でも、希少なものの生息が、確認されました。
 例えば、カエルです。ラテン語の学名を、Conraua derooiという種がいます。日本語名は、ありません。アカガエル科ゴリアテガエル(ゴライアスガエル)属に属します。
 Conraua derooiは、「世界で最も絶滅に近いカエル」といわれます。今後、生き残る可能性があるのは、アテワに棲むものだけだ、と考えられています。
 鳥類では、モモグロサイチョウや、リベリアクロヒタキなどの生息が、確認されました。モモグロサイチョウは、サイチョウ科ナキサイチョウ属の鳥です。リベリアクロヒタキは、ヒタキ科クロヒタキ属に属します。どちらも、数が少ない種です。
 哺乳類では、霊長類(サルの仲間)で、絶滅に近い種が、確認されました。オリーブコロブスや、ラテン語の学名をColobus vellerosusという種(日本語名なし)などです。
 昆虫では、八種の新種が発見されました。すべて、キリギリスの仲間です。アテワでしか、生息が確認されていません。また、希少なチョウ(蝶)も、確認されました。ラテン語の学名を、Mylothris atewaという種です。日本語名は、ありません。シロチョウ科シロチョウ亜科に属します。モンシロチョウの類縁ですね。
 昆虫以外の節足動物でも、新種が発見されました。クモ綱【こう】クツコムシ目【もく】クツコムシ科の種です。クモとダニの中間のような姿をしています。ラテン語の学名を、Ricinoides atewaと名づけられたようです。
 魚類や植物でも、珍しい種が、確認されています。中でも、シダ植物のCyathea manniana(ラテン語の学名、日本語名はなし)は、興味深いです。この種は、ヘゴ科ヘゴ属に属します。木生シダといって、樹木になるシダです。Cyathea mannianaと似た種は、ブラジルとマダガスカルにしか、分布していないそうです。
 たった一つの自然保護区で、この様子です。アフリカ全体では、どれほどの生き物がいるのでしょう? この多様性を、保ち続けたいですね。


 西アフリカのガーナで発見/確認された生き物については、以下に載っています。
 ガーナの熱帯林で、キリギリスや節足動物など9種の新種、 希少な生物種を発見(コンサベーション・インターナショナル・ジャパン 2007/12/06)
 ガーナで、新種、希少種、絶滅危惧種【ぜつめつきぐしゅ】などを発見(コンサベーション・インターナショナル 2007/12/06) ※英語の解説です。
 新種動物をガーナで発見(OCCULuTION 2007/12/08) ※新種の節足動物(クツコムシ)などの写真が載っています。


 前記の、発見/確認された生き物の情報や、写真は、以下にもあります。
 最も絶滅に近いカエル、Conraua derooiの写真(Arkive) ※解説は英語です。
 アフリカ最大の蝶といわれるドルーリーオオアゲハの写真(ぷてろんワールド)
 シロチョウの一種Mylothris atewaの写真(ガーナの蝶たち) ※解説は英語です。

 クツコムシ目の解説(Wikipedia日本語版)

 シダ植物のCyathea mannianaの写真、全体像(metafro)
 シダ植物のCyathea mannianaの写真、ゼンマイ状の若葉(metafro)
 シダ植物のCyathea mannianaの写真、葉(metafro)

 横浜の、第四回アフリカ開発会議のサイト
 横浜の「アフリカ月間」の案内

2008年5月 8日

マダラスキアシヒメ

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 マダラスキアシヒメ 画像
和名:マダラスキアシヒメ【マダラスキアシヒメガエル】
学名:Scaphiophryne marmorata
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※画像をクリックすると大きな画像が見られます。

神奈川県 金沢区  【2008.04.24】



2008年5月 6日

キンイロアデガエル

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 キンイロアデガエル 画像
和名:キンイロアデガエル【マダカスカルキンイロアデガエル】
学名:Mantella aurantiaca
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※画像をクリックすると大きな画像が見られます。

神奈川県 金沢区  【2008.04.24】



2008年5月 3日

ブラジルで、14もの新種を発見

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 またもや、新種発見のニュースです。今度の舞台は、南米のブラジルです。なんと、一挙に、十四種が発見されました。
 種の内訳は、魚類が八種、両生類が一種、爬虫類が三種、鳥類が一種、哺乳類が一種です。うち、いくつかの種を、紹介しましょう。
 爬虫類三種のうちの一種は、脚【あし】がないトカゲです。ピグミーテグー科バキア【Bachia】属の一種、と考えられています。この仲間は、日本には分布しません。
 「脚がないトカゲとは、ヘビ(蛇)ではないのか?」と思う方がいるでしょう。トカゲとヘビの違いは、脚の有無だけではありません。他に、いくつもの違いがあります。
 大きな差の一つは、トカゲには、瞼【まぶた】があることです。ヘビには、瞼がありません。ですから、ヘビは、まばたきをしません。
 今回の新種「脚がないトカゲ」にも、瞼があります。バキア属の特徴として、透明な瞼を持つはずです。このため、バキア属のトカゲは、目を閉じても、見ることができます。
 鳥類の新種は、とても小さなキツツキです。キツツキ科ヒメキツツキ属の一種、とされています。ヒメキツツキの仲間も、日本には分布しません。
 両生類の新種は、一見、ヒキガエルに似ています。英語名を、「角のあるヒキガエルhorned toad」というほどです。けれども、ヒキガエル科ではありません。ユビナガガエル科ツノガエルモドキ属の一種、とされます。ツノガエルモドキも、日本には、分布しません。
 これらの種が発見されたのは、ブラジルのセラードと呼ばれる地域です。ここは、自然の宝庫です。前記の新種以外にも、たくさんの貴重な種がいます。
 例えば、鳥類のスミレコンゴウインコや、クロアイサや、マメシギダチョウ、および、哺乳類のアメリカヌマジカや、ミツオビアルマジロなどです。みな、絶滅の危機にある種です。彼らにとって、セラードは、最後の楽園かも知れません。
 残念ながら、この楽園が、おびやかされています。人間による開発が、進んでいるからです。何とか、この野生の王国を、残したいですね。


 ブラジルの新種のニュースは、以下に載っています。
 ブラジルの草原で、「脚がないトカゲ」などの新種が発見される(コンサベーション・インターナショナル 2008/04/29) ※英語の解説です。
 ブラジルの草原で発見された新種たちの写真(コンサベーション・インターナショナル、2008/04/29) ※英語ですが、写真集ですので、観るだけで楽しめます。


 過去の記事でも、新種の発見を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 両生類は、肺がなくても生きられる?(2008/05/01)
 タンザニアで、新種の哺乳類を発見!(2008/04/16)
 再発見! オキナワトゲネズミ(2008/03/07)
 インドネシアのパプアで、新種の哺乳類を発見(2007/12/19)
 霊長類【れいちょうるい】が絶滅の危機に?(2007/11/01)
 ベトナムで、新種の発見ラッシュ(2007/09/27)
 新種のクシクラゲ? 発見(2007/6/13)
などです。


2008年5月 1日

両生類は、肺がなくても生きられる?

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 先日、インドネシアのボルネオ島(カリマンタン島)で、新種のカエルが発見されたというニュースがありましたね。なんと、「肺がないカエル」です。このカエルは、どうやって、呼吸するのでしょうか?
 じつは、普通のカエルも、「肺だけ」で呼吸するわけではありません。皮膚でも呼吸します。しかも、皮膚呼吸の割合が、かなり高いです。どのくらいの割合かは、種によって違います。「肺呼吸より、皮膚呼吸のほうが主」という種もいます。
 カエルは、もともと、皮膚呼吸が盛んなのですね。今回、発見された新種は、その延長線上にいます。何らかの理由で、肺を捨てたほうが、有利になったのでしょう。すべての呼吸を、皮膚へと、集中させたわけです。
 皮膚呼吸が盛んなのは、カエルだけではありません。すべての両生類が、皮膚呼吸をします。両生類は、皮膚呼吸に頼る割合が、高いです。
 カエル以外の両生類では、成体でも、「肺がない」種が、なん種もいます。サンショウウオや、イモリの仲間に多いですね。両生類の中の、有尾目【ゆうびもく】というグループです。カエルは、無尾目【むびもく】というグループに属します。
 例えば、有尾目の中に、ムハイサラマンダー科というグループがあります。ムハイサラマンダーの「ムハイ」とは、「無肺」です。このグループの両生類には、肺がありません。成体は、皮膚呼吸だけで、生きています。
 ムハイサラマンダー科の種は、日本には分布しません。けれども、日本にも、「肺がない」両生類がいます。ハコネサンショウウオという種です。
 ハコネサンショウウオは、有尾目のサンショウウオ科に属します。ムハイサラマンダー科以外でも、肺がない種がいるのですね。一部では、「肺のない両生類」が、たいへん珍しいように報道されています。が、本当は、そうでもありません。
 カエル(無尾目)で「肺がない種」が見つかったのは、今回が初めてです。でも、他にもいるかも知れません。見つかっていないだけで、いるのではないか、と思います。


 新たに発見された「肺のないカエル」のニュースは、以下に載っています。
 インドネシアで発見の「肺のないカエル」、進化論に新たな光(AFPBBニュース 2008/04/11)
 ボルネオのジャングルで肺のない成体のカエルが発見(Technobahn 2008/04/08)


 過去の記事でも、「肺がない種」など、さまざまな両生類について、取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 ボルネオ島に肺【はい】のないカエルが発見される?!(2008/04/10)
 2008カエル年【amphibian ark 2008/YEAR OF THE FROG】(2008/02/29)
 真冬が恋の季節? サンショウウオ(2007/12/07))
 カエル・ツボカビ症のその後(2007/12/03)
 陸に棲むのに肺がないハコネサンショウウオ(2005/10/10)
などです。



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2008年4月10日

ボルネオ島に肺【はい】のないカエルが発見される?!




 ボルネオ島に成体のカエルにもかかわらず、肺がない個体が発見された。呼吸は、どのようにして行われているのでしょうか?
 発見した博士によると「皮膚呼吸で補っているのではないか」とのことでした。詳しくは、以下のページをご参照ください
 ボルネオのジャングルで肺のない成体のカエルが発見(Technobahn 2008/04/10)
 ボルネオで肺を持たないカエル発見、皮膚から酸素吸収か(ロイター 2008/04/10)


 過去の記事でも、カエルの危機や、カエルの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 2008カエル年【amphibian ark 2008/YEAR OF THE FROG】(2008/02/29)
 指の数が違うカエルがいる?(2008/02/22)
 カエル・ツボカビ症のその後(2007/12/03)
などです。



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2008年3月17日

今が見ごろ? 日本の山椒魚【さんしょううお】たち

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 三月の風景は、まだ、寒々しいですね。野生の生き物たちが、活発なようには見えません。ところが、この時期に、最も活発になる生き物もいます。
 それは、サンショウウオの仲間です。両生類のうち、尾があって、トカゲに似た姿のものたちですね。日本のサンショウウオの多くは、この時期に、繁殖期を迎えます。
 普段のサンショウウオは、とても見つけにくいです。野山で、ひっそりと暮らすからです。繁殖期でない時期には、どこにいるのかさえ、判明していない種が多いです。
 そんな彼らは、繁殖期に、一変します。たくさんのサンショウウオが、水場に集まります。産卵と、受精のためです。両生類の卵は、水中に産まれる必要があるのですね。
 彼らの繁殖は、おおむね、以下のように行なわれます。
 まず、雄(オス)たちが、水場に集まります。次に、雌(メス)たちが、水場へやってきます。雄たちは、われ先に雌に飛びつきます。一頭の雌をめぐり、多数の雄同士で、取っ組み合いになります。勝った雄が、雌を独占します。その後、雌雄のペアで、産卵と受精が行なわれます。彼らが、こんなに活発に動くのは、繁殖期だけです。
 実際の繁殖の時期や、詳しい様子は、種によって違います。同じ種でも、生息地によって違います。彼らは、生息地の気候に合わせて、繁殖するからです。
 この時期に繁殖期を迎える種には、オオイタサンショウウオ、クロサンショウウオ、トウキョウサンショウウオ、トウホクサンショウウオ、ヒダサンショウウオ、ホクリクサンショウウオなどがいます。
 この中には、トウホクサンショウウオやクロサンショウウオのように、六月頃まで繁殖期がずれ込む種もいます。雪解けの時期を待つからです。かと思えば、ホクリクサンショウウオのように、二月頃から繁殖期に入るものもいます。ホクリクサンショウウオは、雪国に分布するのに、です。彼らは、冬でも凍らない湧き水に産卵するようです。
 繁殖期は、サンショウウオたちを、最も観察しやすい時期です。知られざる生態を、見せてもらう好機です。彼らのすみかを荒らさないよう、そっと観察して下さいね。


 過去の記事でも、サンショウウオの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 真冬が恋の季節? サンショウウオ(2007/12/07)
 大山椒魚(オオサンショウウオ)は冬眠しない?(2007/02/05)
 ウーパールーパー? いえメキシコサンショウウオです(2006/02/06)
などです。



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2008年2月29日

2008カエル年【amphibian ark 2008/YEAR OF THE FROG】

 

 今年は、国際自然保護連合(IUCN)と世界動物園水族館協会(WAZA)が、提唱する「2008カエル年」です。
 東京都では、上野動物園、多摩動物公園、井の頭自然文化園、葛西臨海水族園が参加、協力し、「2008カエル年」の活動を行います。
 その中に、こんな活動があります。
 上野動物園、多摩動物公園、井の頭自然文化園、葛西臨海水族園に用意されている「東京でカエルを見かけたヨ!マップ」へ、カエルを見かけた場所の印をつけて提出するというものです。
 東京で、どのくらいのカエルやサンショウウオが実際にみられるのか?統計をとりたいのですね。
 この目撃された場所などは、集計されて「東京ズーネット」で公開されます。皆さんも、参加してみませんか。

 詳しくは以下の通りです。
 4園同時開催 国際カエル年イベントのお知らせ
 国際カエル年イベントのお知らせ、ですケロ(2008/02/22 催し物ページ)
 参加している他の多摩動物公園、井の頭自然文化園、葛西臨海水族園にも、それぞれこの催し物のトピックが載っています。トップページ催し物からご覧ください。

 上野動物園公式ホームページ トップページ
 多摩動物公園公式ホームページ トップページ
 井の頭自然文化園公式ホームページ トップページ
 葛西臨海水族園公式ホームページ トップページ

 その他「2008カエル年」に関するページは以下の通りです。
 両生類箱舟計画:2008カエル年のスタート(2008/01/17 国際自然保護連合(IUCN)日本委員会)
 国際自然保護連合(IUCN)日本委員会 トップページ
 世界動物園水族館協会(WAZA)トップページ【英語版】


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2008年2月22日

指の数が違うカエルがいる?

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 寒いですね。春が待ち遠しいです。生き物たちも、春を待っているようです。
 昔は、春の小川といえば、オタマジャクシ(カエルの幼生)が溢れていたものです。でも、オタマジャクシは、冬にもいます。幼生で越冬するカエルも、いるのですね。
 そんなカエルの、南西諸島の例を挙げてみましょう。(本土の例は、以前挙げましたね) 南西諸島で、冬に見られる可能性があるのは、オットンガエル、または、ホルストガエルのオタマジャクシです。どちらも、世界中で、日本の南西諸島にしかいません。
 オットンガエルは、奄美大島と、その隣の加計呂麻島【かけろまじま】にだけ分布します。体表にいぼいぼがあり、ちょっとヒキガエルに似ています。大型で、体長10cmを越えます。外来のウシガエルを除けば、日本のアカガエル科で、最大といわれます。
 ホルストガエルは、沖縄本島の北部と、渡嘉敷島【とかしきじま】にしか分布しません。外見は、オットンガエルに似ます。やはり、体長10cmを越えます。分布域が違わなければ、混同されたでしょう。けれども、体表は、いぼいぼではありません。
 この二種は、とても近縁だと考えられています。共通する特徴が多いからです。中でも、変わった特徴は、前足の指が五本であることです。
 じつは、普通のカエルは、前足が四本指、後ろ足が五本指です。しかし、オットンガエルとホルストガエルの前足は、五本指です。五本目の指は、隣の指にくっついています。あまり役立ちそうにありません。「これは指ではなく、突起だ」という意見もあります。
 五本目の指が、何のためにあるのかは、わかっていません。防御のためではないかといわれます。五本目の指に、鋭く尖った骨があるからです。この骨は、普段は、肉に隠れています。捕まえられたりすると、骨が突き出して刺さります。
 オットンガエルは、鹿児島県の天然記念物に指定されています。ホルストガエルは、沖縄県の天然記念物です。両種とも、希少なうえ、珍しい特徴を持つからです。
 天然記念物に指定しただけで、安心はできません。数が少ない生き物は、常に絶滅のおそれがあります。有効な保護策を、考えるべきですね。


 過去の記事でも、カエルの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 カエル・ツボカビ症のその後(2007/12/03)
 イボガエル? いえツチガエルです(2007/09/07)
 月にヒキガエルがいる?(2006/10/21)
 妖怪の正体見たりウシガエル(牛蛙)(2006/08/07)

などです。



図鑑↓↓↓↓↓には、オットンガエルとホルストガエルが掲載されています。
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2007年12月 7日

真冬が恋の季節? サンショウウオ

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 十二月の街中は、賑やかですね。人の動きもあわただしく見えます。対して、野山は静かですね。生き物たちは、みな冬眠しているように感じられます。
 ところが、この時期に、活発になる生き物もいます。繁殖期を迎えるものたちです。例えば、サンショウウオの一部は、冬に繁殖します。
 これを読んで、不思議に思う方がいるでしょう。「サンショウウオは両生類だから、冬は活動しないんじゃないの?」と。そのとおりです。普通のサンショウウオは、冬眠します。けれども、中に、冬に繁殖する種もいるのですね。
 日本のサンショウウオでは、アベサンショウウオ、オオイタサンショウウオの一部、カスミサンショウウオの一部、トウキョウサンショウウオの一部などが、十二月に繁殖します。「一部」と書いたのは、同じ種でも、繁殖期がずれることがあるからです。十二月でなくても、一月や二月に繁殖するものもいます。
 両生類は、暑さ寒さに弱いです。暑すぎても、寒すぎても、活動できなくなります。なのに、なぜ、冬に繁殖するものがいるのでしょう? 理由は、わかっていません。
 冬に繁殖するサンショウウオには、暖かい地方のものが多いです。また、同じ種同士でも、より温暖な地方にいるものが、より早い時期に繁殖します。例えば、カスミサンショウウオでは、温暖な和歌山県南部にいるものが、十二月のうちに繁殖します。気候によって、繁殖期が左右されることは、間違いありません。
 日本のサンショウウオは、繁殖期以外には、見つけにくいです。どの種も、普段は、落ち葉の下などで、ひっそり暮らすからです。気づかれないまま、人家近くにいることも多いです。カスミサンショウウオやトウキョウサンショウウオのように、水田に棲んだり、産卵したりする種もいます。このような種は、特に、人の影響を受けやすいです。
 トウキョウサンショウウオなどは、都会近くに棲むことが、不運でした。人間によって、すみかがどんどん開発されてしまいました。彼らのような、弱いものが生きられる環境を、都会近くでも残したいですね。ヒトにとっても良いことだと思います。


 過去の記事でも、サンショウウオの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 大山椒魚(オオサンショウウオ)は冬眠しない?(2007/02/05)
 ウーパールーパー? いえメキシコサンショウウオです(2006/02/06) 
 氷河期の生き残りキタサンショウウオ(2005/11/07)
 陸に棲むのに肺がないハコネサンショウウオ(2005/10/10)
などです。
 


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2007年12月 3日

カエル・ツボカビ症のその後




 今年の一月に、ツボカビ症のニュースが流れたのを、覚えておいででしょうか? カエルなどの両生類に、致命的な病気です。感染症ですが、ヒトには感染しません。
 ツボカビ症は、世界の各地で、深刻な影響をもたらしています。「両生類が、一つの地域から、まるごと消えてしまった」などと報告されました。そんな恐ろしい病気が、日本に上陸したというニュースでしたね。その後、どうなったのでしょうか?
 ツボカビ症の原因は、ツボカビという病原体です。残念なことに、ツボカビは、日本でも広がっています。各地で、ツボカビに感染した両生類が、発見されています。
 二〇〇七年一月の段階では、感染が確認されたのは、飼育個体だけでした。この年の三月には、ペットショップで販売されているカエルで、ツボカビが確認されました。六月には、日本で飼育・販売されているカエルに、広くツボカビが感染しているとわかってきました。目に見えて病気でなくても、感染している個体がいます。
 同じ六月、日本の野生のウシガエルから、ツボカビが検出されています。神奈川県の個体です。十月には、野生のアフリカツメガエルから、ツボカビが検出されました。これは、和歌山県でのことです。すでに、日本の自然の中にも、ツボカビがいるのですね。
 ウシガエルと、アフリカツメガエルは、外来種です。人間が、日本に持ち込みました。彼らは、ツボカビに感染しても、症状が出にくいです。元気なまま、ツボカビをまきちらしてしまいます。そんな彼らを野生化させたのは、人間の責任です。
 十一月には、日本の野生のイモリに、ツボカビ感染の疑いが出ました。イモリは、カエルと同じ両生類です。感染が疑われているのは、シリケンイモリという種です。
 シリケンイモリは、世界のうち、日本の南西諸島にしか分布しません。貴重な種です。もし、ツボカビ症のために、シリケンイモリが絶滅してしまったら、日本と世界の損失です。そんなことには、したくありませんね。
 ツボカビの感染は、人間の活動によって広まりました。人間がやったことなら、人間が責任を取るべきですね。まずは、やたらに生き物を移動させることをやめましょう。


 ツボカビ症について、より詳しくは、以下のページを御覧下さい。
 カエルツボカビ症について(WWFジャパン)

 二〇〇七年のツボカビ症に関するニュースには、以下のようなものがあります。
  県内ペット店 カエル販売自粛(沖縄タイムス 2007/5/1)
 野生カエルで初確認??高率で感染死のツボカビ(47ニュース 2007/6/11)
 ツボカビ菌 陽性反応 田辺で繁殖の外来カエル(紀伊民報 2007/10/26)
 「野生イモリにツボカビ 感染経路は不明(琉球新報 2007/11/28)

 過去の記事でも、両生類のツボカビ症について取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 世界のカエルが絶滅する? ツボカビ症を防ぐには(2007/1/14
 <カエル・ツボカビ症>国内で初確認 両生類絶滅の危険性も(2007/1/12)



図鑑↓↓↓↓↓には、日本の両生類が、二十種以上掲載されています。
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2007年9月 7日

イボガエル? いえツチガエルです

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 皆さんがお住まいの地方に、通称イボガエルというカエルがいませんか? 日本の多くの地方で、そう呼ばれるカエルがいるようです。
 正式名称をイボガエルという種は、いません。そう呼ばれるのは、ヒキガエルか、ツチガエルのどちらかです。ツチガエルであることが、多いですね。
 ツチガエルというのは、正式な日本語の種名です。名のとおり、土色をしたカエルです。背中に、ぶつぶつと盛り上がった模様があります。これが、イボのように見えるため、イボガエルと呼ばれます。腹側には、イボはありませんが、ざらざらしています。
 ツチガエルは、見た目が良くありません。そのうえ、特異な匂いを出します。おかげで、嫌われがちです。「イボガエル(ツチガエル)に触ると、イボができる」と言われることもあります。けれども、これは迷信です。ツチガエルに触っても、イボはできません。
 ヒキガエルの子どもが、ツチガエルだと思っている人がいます。たしかに、ツチガエルは、小型のヒキガエルに似ています。しかし、ツチガエルとヒキガエルとは、別の種です。
 ツチガエルの生態は、変わっています。幼生(おたまじゃくし)のままで、冬を越すのです。おたまじゃくしといえば、普通は、春から夏にいるものですね。ツチガエルのおたまじゃくしは、秋にも見られます。ほとんどの幼生は、そのまま越冬して、翌年、カエルになります。なかには、その年のうちにカエルになるものも、いるようです。
 日本本土のカエルで、こんな生態を持つのは、他には、ウシガエルだけです。そうなる理由は、わかっていません。幼生でも、冬の厳しさは変わらないはずです。
 この二種の幼生には、共通点があります。それは、「親と比べて大きい」ことです。ツチガエルの場合、親のカエルは、6cmほどにしかなりません。なのに、おたまじゃくしは、8cmほどになることがあります。親のほうが、小さいことがあるのですね。
 こんなに大きくなるのは、おそらく、冬を乗り切るためでしょう。だから、越冬する二種の幼生が、やたらに大きいのだと思います。小さなツチガエルが、いつ頃、どうやって、こんな生態を身に付けたのでしょうか? 謎が解ける日が待たれますね。


 過去の記事で、ヒキガエルとウシガエルを取り上げています。また、その他のカエルも取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 「トノサマガエルの謎(2007/5/21)
 月にヒキガエルがいる?(2006/10/21)
 妖怪の正体見たりウシガエル(牛蛙)(2006/8/7)
などです。
 


図鑑↓↓↓↓↓には、ツチガエルが掲載されています。
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2007年6月 8日

黄色いカエル!!




 島根県美郷町で、黄色い体色をした『シュレーゲルアオガエル』が発見され、持ち込まれた島根県立三瓶自然館サヒメルで6月6日から一般に公開されています。とても珍しいですね。お近くの方は、島根県立三瓶自然館サヒメルへ行ってみてはいかがでしょうか。

 島根県立三瓶自然館サヒメルのページは以下の通りです。ご覧ください。
 島根県立三瓶自然館サヒメル オフィシャルホームページ

 島根県美郷町で黄色のカエル発見!色彩の突然変異したカエルと推定(島根県立三瓶自然館サヒメル 更新情報ページ)


 また、黄色いカエルのニュースは以下にリンクしています。
 びっくり、黄色のカエル(中国新聞 2007/06/08)



図鑑↓↓↓↓↓には、シュレーゲルアオガエルが掲載されています。
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2007年5月24日

新種発見!! 体色が変わるカエル




 また、嬉しいニュースが飛び込んできました。タイで新種のカエルが発見されました。
 周囲の環境によって、体色が変わるカエルだそうです。英名は、発見されたプールアン国立公園の名前からちなんでつけられたようですね。
 続報がありましたら、またご案内します。
 英名:Phu Luang Cliff frog【プールアン・クリフ・カエル】
 学名:Odorrana aureola
 

 プールアン・クリフ・カエルに関する最近のニュースは、以下のとおりです。
 タイで新種のカエルを発見=周囲に応じて体色が変化(時事通信社 2007/05/24)
 タイで発見された新種のカエル【画像】(Yahoo News 2007/05/24)

2007年5月21日

トノサマガエルの謎

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 そろそろ田植えの季節ですね。田んぼに水が入ると、カエルの声が賑やかになります。
 田んぼに多いカエルといえば、アマガエルとトノサマガエルでしょう。「殿様」の名のとおり、トノサマガエルは、アマガエルより、ずいぶん大きいです。
 トノサマガエルは、雌(メス)と雄(オス)とで色が違います。大きさも、雌のほうが大型です。雌は、白地に茶色い斑点を散らした姿です。雄は、雌より緑がかった体色です。
 繁殖期になると、雄だけ、普段と体色が変わります。婚姻色【こんいんしょく】と呼ばれるものです。繁殖期の雄は、黄色っぽくなります。
 日本には、ほぼ全国に「トノサマガエル」がいます。けれども、そう呼ばれるカエルが、本当のトノサマガエルとは限りません。違う種のカエルが、「トノサマガエル」と呼ばれることがあります。姿や生態が似た、別種がいるのです。
 トノサマガエルの「そっくりさん」は、ダルマガエルと、その亜種であるトウキョウダルマガエルです。
 じつは、トノサマガエルは、不思議な分布をしています。東北の太平洋側(仙台あたり)から、関東地方までの間が、すっぽりと空白なのです。東北から九州まで、広く分布するのに、です。その空白地帯に、ぴったりとはまるように、トウキョウダルマガエルが分布します。ですから、仙台や、東京近辺の「トノサマガエル」は、トウキョウダルマガエルなのですね。こんな分布になった理由は、わかっていません。
 ダルマガエルは、東海から瀬戸内地方に分布します。トノサマガエルと分布が重なります。そのうえ、外見も似ています。野外での区別は、容易ではありません。
 トノサマガエルとダルマガエルとは、野生状態でも、交雑して雑種ができることがあります。分布の境界では、トノサマガエルとトウキョウダルマガエルの雑種ができることもあります。こうなれば、ますます区別ができません。ややこしいですね。
 トノサマガエルとダルマガエルが近縁なのは、明らかです。しかし、この二種の関係には、未知の部分が多いです。身近な生き物でも、謎はあるものですね。


 過去の記事でも、アマガエルなど、カエル類を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 妖怪の正体見たりウシガエル(牛蛙)(2006/8/7) 
 樹上に卵を産むモリアオガエル(2006/7/10)  
などです。このほかにもたくさんカエルや両生類に関する投稿があります。各カテゴリーよりご覧ください。

 また、先日ニュースになった「カエル・ツボカビ症」のトピックもあります。以下の通りです。 
 世界のカエルが絶滅する? ツボカビ症を防ぐには (2007/01/14) 
 <カエル・ツボカビ症>国内で初確認 両生類絶滅の危険性も(2007/01/12)  



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には、トノサマガエル、トウキョウダルマガエルが、掲載されています。ぜひご利用下さい。

2007年2月 5日

大山椒魚(オオサンショウウオ)は冬眠しない?

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 寒い冬、カエルなどの両生類や、トカゲなどの爬虫類は、みな冬眠していますね。彼らは、体温を自力で調節できないからです。このような動物を、変温動物といいます。
 ところが、中には、冬眠しない変温動物もいます。寒さに強い変温動物もいるのですね。その一種が、オオサンショウウオのようです。特別天然記念物として、有名ですね。
 「ようです」と書いたのは、オオサンショウウオの生態が、まだよくわかっていないからです。彼らは夜行性であるうえに、水中でひっそり暮らします。このため、生態を調べるのが難しいです。肉食性で、魚などを食べることは、わかっています。
 一月や二月の厳冬期にも、彼らが活動しているのが、目撃されています。それからして、「冬眠しないのでは」と推測できますね。水温が5℃くらいあれば、活動できるようです。どうしてこんなに寒さに強いのか、理由や仕組みは解明されていません。
 それでも、やはり、夏期のほうが活発です。繁殖期も、八月から九月にかけてです。どのくらい経ったら成体になるのかは、環境の条件によって違います。
 なぜ、オオサンショウウオは、特別天然記念物に指定されたのでしょうか? 日本固有の、珍しい両生類だからです。他の両生類にない特徴が、いくつもあります。
 一つは、「世界最大の両生類であること」です。最大で、全長150cm以上に達します。現在の両生類では、図抜けた大型種です。ただし、実際は、100cmを越えるほどの個体は少ないです。これほど大きくなるには、何十年もかかるようです。
 もう一つは、「原始的な両生類であること」です。オオサンショウウオは、生きている化石です。数千万年の昔、オオサンショウウオの仲間は、世界に広く分布したと考えられています。今では、日本と中国と米国に、それぞれ一種ずついるだけです。
 日本と中国とは、隣同士ですから、近縁な生き物がいるのは当然でしょう。けれども、米国と東アジアとでは、ずいぶん離れています。オオサンショウウオの仲間は、なぜ、こんな不自然な分布なのでしょうか? この謎も解かれていません。これを解くには、オオサンショウウオの、長い進化の歴史を知る必要があるでしょう。


 過去の記事でも、サンショウウオの仲間を取り上げたものがあります。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。


生まれたてのサンショウウオを(2006/11/14)
ウーパールーパー? いえメキシコサンショウウオです(2006/2/6)
氷河期の生き残りキタサンショウウオ(2005/11/7)
などです。
この他、両生類に関するコラム、Q&A、画像など盛りだくさんです。過去の記事は各カテゴリーよりどうぞご覧ください。

そして・・・メインの図鑑↓↓↓↓↓には、
オオサンショウウオなど、日本で見られるサンショウウオが10種掲載されています。
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2007年1月31日

ヤマカガシの毒はガマガエル(ヒキガエル)から?

 世の中には、毒を持った生き物が、たくさんいますね。なかでも、毒蛇は有名です。
 日本の毒蛇の一種、ヤマカガシについて、興味深いニュースが飛び込んできました。ヤマカガシの毒は、食べたヒキガエルから「流用」したものだというのです。
 

 元の記事は、以下のとおりです。
 「ガマの毒」で身守る=ヤマカガシ、餌から取り込み利用-京大など日米チーム発見(2007/01/30 時事通信)
 「ガマの毒」で身守る=ヤマカガシ、餌から取り込み利用-京大など日米チーム発見【画像】(2007/01/30 時事通信)
 

 じつは、ヤマカガシは、二種の毒を持っています。今回、解明されたのは、そのうちの一種だけです。
 解明されたほうは、ヤマカガシの頚部【けいぶ】、つまり、首にある毒です。ヤマカガシの頚部には、頚腺【けいせん】と呼ばれる器官があります。ここに、毒が溜まっています。頚腺は、ヤマカガシ独特の器官として知られていました。
 もう一つの毒は、口にある毒です。ヤマカガシは、普通の毒ヘビと同じく、口中に毒牙を持っています。毒牙の毒は、咬むことによって、他の生き物に注入されます。


 ヤマカガシは、二種の毒を持つという、たいへんユニークな毒蛇です。このために、今回の報道は、誤解されやすいですね。「毒牙の毒が解明されたのだ」と、思ってしまう人が多いでしょう。
 実際は、違います。頚腺の毒が、ヒキガエルの毒だとわかりました。
 こういう報道に接すると、「生き物って面白いなあ」と、思いますね。


 過去の記事で、ヤマカガシとヒキガエルを取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 「月にヒキガエルがいる?(2006/10/21)
 田んぼによくいるヘビ(蛇)、ヤマカガシ(2006/5/22)


図鑑↓↓↓↓↓には、
ヤマカガシ、ニホンヒキガエルが掲載されています。
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2007年1月14日

世界のカエルが絶滅する? ツボカビ症を防ぐには

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 つい先だって、こちらでお伝えした両生類について、衝撃的なニュースが流れましたね。「日本のカエルが、絶滅の危機にある」というのです。いったい、何が起こったのでしょう?
 両生類の致命的な病気が、日本で確認されたのです。ツボカビ症という病気です。この病気は、ヒトには感染しません。その点は、安心して下さい。
 この病気にかかるのは、カエルだけではありません。イモリやサンショウウオなど、すべての両生類がかかります。一般的なカエルの場合、致死率が、なんと90%以上です。しかも、感染力も強いです。
 一九九〇年代から、世界各地で、「両生類が激減した」という報告がありました。その主な原因が、この病気です。一九九八年に、オーストラリア(豪州)で発見されました。
 なぜ、こんな病気が、急に現われたのでしょうか? じつは、急に現われたのではありません。ずっと昔から、アフリカにあったと推定されています。人間が、アフリカの両生類を他の地域へ持ち出したために、世界に広まったと見られます。
 アフリカの両生類は、ツボカビ症と共存してきました。この病気にかかっても、大したことはありません。けれども、他の地域の両生類は、そうは行きません。中米のパナマなど、ツボカビ症のために、地域からまるごとカエルが消えたと報告されています。
 こんな恐ろしい病気が、日本に入ってしまいました。不幸中の幸いは、野生の個体ではなく、飼育個体で確認されたことです。野外への感染を、防ぐ手立てがあります。
 ツボカビ症の病原は、ツボカビです。このカビは、水中に、遊走子【ゆうそうし】というものを出して殖えます。遊走子は、50℃以上の温度で死滅します。一番簡単な防御方法は、水を熱することですね。
 両生類を飼っているかたへ。水槽の水を捨てる時には、沸かしてから捨てて下さい。
 カエルが、たくさんの害虫を食べてくれることを、忘れてはいけません。彼らがいなくなったら、蚊(カ)などが大発生するでしょう。ヒトにも、恐ろしい疫病が蔓延するかも知れません。同じ地球で生きている以上、カエルとヒトもつながっています。

 ツボカビ症に関するニュースは、以下のページなどにあります。
カエル・ツボカビ症 国内で初確認 両生類絶滅の危険性も (毎日新聞 2007年1月12日)

カエル・ツボカビ症に関する関連サイト
日本の両生類に危機 カエルツボカビ症が国内で初確認(WWFジャパン)
カエルツボカビ症侵入緊急事態宣言(WWFジャパン)
カエルが危ない【トップページのトピック『カエルが危ない』からご覧ください。】(麻布大学 獣医学部獣医学科病理学研究室 宇根有美助教授のページ  2007年01月11日)

 過去の記事でも、「生き物と病気」に関するものがあります。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
エイズの薬になる? アフリカの植物たち(2006/12/30)
狂犬病はどうやったら防げる?(2006/11/25)
鳥インフルエンザを恐れすぎないで(2006/2/17)
などです。
 このほか、さまざまな生物に関するコラム、Q&A、画像など盛りだくさんです。過去の記事は各カテゴリよりどうぞご覧ください。


メインの図鑑↓↓↓↓↓には、
カエルやサンショウウオなど日本で見られる両生類が掲載されています。
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2007年1月12日

<カエル・ツボカビ症>国内で初確認 両生類絶滅の危険性も

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 新年そうそう、両生類が絶滅の危機というニュースです。
カエル・ツボカビ症 国内で初確認 両生類絶滅の危険性も
(毎日新聞 2007年1月12日)


 ペットとして飼っていたカエルの異変に気がついたら、すぐに獣医師に相談してください。ツボカビ症は、水中を浮遊するため、水槽の水は下水管や屋外へ廃水しないでください。治療法もあるそうです。詳しくは、以下でリンクしましたWWFジャパンのページや麻布大学 獣医学部獣医学科病理学研究室 宇根有美助教授のページをご覧ください。
 日本に棲む両生類は、ほかでは見られない種が多数います。日本固有の大事な生物を、守っていきたいですね。

カエル・ツボカビ症に関する関連サイト
日本の両生類に危機 カエルツボカビ症が国内で初確認(WWFジャパン)
カエルツボカビ症侵入緊急事態宣言(WWFジャパン)
カエルが危ない【トップページ『カエルが危ない』からご覧ください。】(麻布大学 獣医学部獣医学科病理学研究室 宇根有美助教授のページ  2007年01月11日)


過去の記事で、絶滅の恐れのある生物や両生類を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。

クマ(熊)の害を防ぐには?(2006/10/09)
氷河期の生き残りキタサンショウウオ(2005/11/07)
陸に棲むのに肺がないハコネサンショウウオ(2005/10/10)
などです。
 このほか、さまざまな生物に関するコラム、Q&A、画像など盛りだくさんです。過去の記事は各カテゴリよりどうぞご覧ください。


メインの図鑑↓↓↓↓↓には、
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2006年12月19日

ウシガエル どこにいるかな?

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和名:ウシガエル (と、思われる)
学名:Rana catesbeiana
わかりますか?

※画像をクリックすると大きな画像が見られます。

沖縄 うるま市【2006.08.12】

2006年11月14日

生まれたてのサンショウウオを

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先日、生まれたてのサンショウウオを捕まえました。特別なにかしなければいけない飼い方ってありますか?教えて下さい。

 日本のサンショウウオは、どの種も絶滅の危機に瀕しています。生息地の破壊が進んでいるためです。

 ですから、できれば野生のサンショウウオは、捕まえて飼ったりせずに、野生に置いておいてあげたほうがいいですね。

 インターネット生物図鑑には、日本のサンショウウオが10種掲載されています。
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また、以下のサイトにも、サンショウウオやカエルなどの両生類が、たくさん載っています。とても楽しいサイトです。参考になさるとよいと思います。
『両生類(AMPHIBIANS) びっきぃとやまどじょう』

2006年10月21日

月にヒキガエルがいる?

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 秋は空気が澄んでいます。おかげで、月が美しいですね。古代の人が、お月見という風習を作った気持ちがわかります。
 月にウサギがいるという伝説は、有名ですね。この伝説は、中国から日本に伝わりました。中国には、もう一つ、ヒキガエルが月に住むという伝説があります。
 月をよく見ると、表面に模様が見えます。月のウサギ伝説は、その模様をウサギの姿と見立てたものです。月のヒキガエル伝説は、月のぼこぼこしたクレーター模様を、ヒキガエルの背と見立てたものです。ヒキガエルの特徴をとらえた、面白い発想ですね。
 ヒキガエルの仲間は、世界に広く分布します。どの種のヒキガエルも、外見と習性が似ています。みな、背がごつごつです。脚が短くて、ほとんど跳ねません。カエルの仲間なのに、水に入るのが嫌いです。繁殖期以外、積極的に入ろうとしません。
 「醜くて、のそのそ歩く変なカエル」というのが、世界共通のヒキガエルの印象でしょう。日本のヒキガエルも、前記の外見と習性を持っています。ヒキガエルに様々な伝説があるのは、その独特な外見と習性が、人々の関心を惹いたからでしょう。
 「ヒキガエルに触ると、ヒキガエルと同じいぼができる」という俗信もありますね。実際には、そんなことはありません。ただし、ヒキガエルに毒があるのは、本当です。
 ヒキガエルは、頭の横、耳の後ろ側に、耳腺【じせん】という器官を持ちます。ここから毒液を分泌します。液には、ブフォトキシンという毒成分が含まれます。毒があっても、ヒキガエルは、攻撃的な動物ではありません。毒は、身を守るためだけに使います。
 ヒキガエルに普通に触っただけなら、害はありません。けれども、口や傷口が毒液に触れると、危険です。ヒキガエルに触った後には、必ず手を洗いましょう。
 毒があるからといって、ヒキガエルを害獣扱いするのは、間違いです。家に庭がある方、特に園芸がお好きな方にとっては、ヒキガエルは味方です。ナメクジやハムシなど、園芸植物を荒らす生き物を食べてくれるからです。
 庭石の上で悠然と構える「害虫退治屋ヒキガエル」は、絵になりますよね。>BR>

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には、ニホンヒキガエルは掲載されています。ぜひご利用下さい。

2006年10月16日

ニャ―っと鳴くカエル

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以前、ニャ―っと鳴くカエルがいると聞きました。本当にいるのですか?教えてください。

 それは、三重県にある鳥羽水族館で公開されたという「ナンベイネコガエル」のことですね、鳥羽水族館のHPに、ニャーと鳴いている鳴き声を映した映像を公開しているようです。URLをご紹介しておきます。
鳥羽水族館-最新情報-ナンベイネコガエルのムービー公開のページ

2006年8月 7日

妖怪の正体見たりウシガエル(牛蛙)

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 夏の夜、田園地帯を歩いている時に、ボォーとかブォーという音を聞いたことがありませんか? 太い筒を吹き鳴らしているような音です。それはウシガエルの鳴き声です。
 遠くからウシガエルの声を聞くと、モォーという感じに聞こえます。それをウシに見立てたのですね。食用にされるため、ショクヨウガエルという名でも呼ばれます。
 ウシガエルは、もともと、日本にはいませんでした。原産地は北米です。一九一八年頃に、食用として日本に導入されました。その後、養殖されていたものが逃げ出して、日本に定着しました。今では、北海道の北部を除くほぼ全国に分布します。
 ウシガエルの餌として、アメリカザリガニも北米から導入されました。こちらも、すっかり日本に定着してしまいましたね。
 日本のカエルの中で、ウシガエルは最大の種です。小型の個体でも、全長12cmくらいにはなります。ウシガエルの幼生も、日本最大のおたまじゃくしです。冬を越したおたまじゃくしは、全長15cmに達するほどです。
 ウシガエルは、口に入る動物なら何でも食べます。あの強そうなアメリカザリガニも、食べられてしまいます。トノサマガエルなどの他のカエルや、小鳥や小さな哺乳類まで食べます。日本の田んぼでは、最強に近い生き物かも知れません。
 この状況は、困ったことです。日本の水辺の生き物たちは、ずっとウシガエルがいない環境で暮らしてきました。そこへ突然、強力な捕食者が現われたのです。ほとんどの小動物は、対抗する術を持ちません。どんどん食べられて、減ってしまった生き物もいます。
 多くの日本人にとっても、ウシガエルは不気味な存在でした。その声は、カエルの声とは思えない異質さです。正体を知らずに、田舎の暗い夜に聞いたら、恐怖がつのるでしょう。妖怪と思われかねません。
 貝吹き坊【かいふきぼう】という妖怪は、ウシガエルが正体と推定できます。ブォーという声から、「法螺貝【ほらがい】を吹く妖怪」とされました。人間が自ら持ち込んだのに、妖怪として恐れるとは、ちょっと間抜けな話ですね。


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には、残念ながら、ウシガエルは載っていませんが、トノサマガエルなどのカエルの仲間が11種が掲載されています。ぜひご利用下さい。

2006年7月10日

樹上に卵を産むモリアオガエル

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 カエルなどの両生類が、水中に産卵することは知られていますね。両生類の卵は、乾燥に弱いからです。殻がないために、水の蒸発を防ぐ仕組みがありません。
 ところが、中には、陸に産卵する両生類がいます。モリアオガエルがその一種です。
 モリアオガエルは、樹上に卵の塊【かたまり】を産みます。卵塊は、白い泡に包まれています。この泡が、卵を乾燥から守ります。
 泡は、メスが産卵する時に作ります。産卵前のメスは、体内に水を貯めておきます。産卵時に水を一緒に出して、後肢【うしろあし】でこねると、泡ができます。
 モリアオガエルは、なぜ、樹上に産卵するのでしょう? 敵から卵を守るためと考えられています。ゼリー状の卵は、水中の動物には御馳走に見えるでしょう。木の枝にある泡は、動物の卵には見えません。木に咲いた花のように見えます。
 卵は樹上で安全だとしても、幼生はどうするのでしょうか? モリアオガエルの幼生は、他のカエルと同じく、おたまじゃくしです。樹上では暮らせません。
 モリアオガエルは、必ず、池などの水上に張り出した枝に産卵します。孵化する幼生のためです。おたまじゃくしは、泡から下の水に落ちて、そこで暮らします。
 樹上より、ずっと下にある水面を、どうやって親のカエルは認知するのでしょうか? これは、まだわかっていません。
 モリアオガエルの産卵方法は、とても巧みですね。外敵や乾燥から卵を守り、かつ、幼生が水中へ戻れるように工夫されています。この習性は、昔から珍しがられてきました。モリアオガエルの繁殖地は、各地で保護されています。なかでも、岩手県の大揚沼【おおあげぬま】と福島県の平伏沼【へぶせぬま】は、国の天然記念物に指定されています。
 しかし、ここまでしても、幼生が無事に育つとは限りません。自然界には敵がいっぱいです。例えば、イモリは、樹上から落ちるおたまじゃくしを待ち構えていて、食べてしまいます。おとなのカエルになれるのは、ごく少数です。
 どんな生き物でも、生き残るのは大変です。自然の掟【おきて】は厳しいですね。


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には、モリアオガエルやモリアオガエルの天敵のイモリ(アカハライモリ)
が掲載されています。ぜひご利用下さい。

2006年6月20日

両生類について教えてください。

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 哺乳類(イルカ、クジラなど)や、魚類、鳥類(ペンギンなど)、爬虫類(カメなど)は、海にすんだり泳いだりすることができますが、両生類(カエルなど)は、海にいませんよね。なぜですか? 教えてください。お願いいたします。

 この質問に答えるには、長い説明が必要です。お付き合い下さい。

 皆さんも知っている通り、海の水はしょっぱいです。海水には、私たちの体内よりもずっと濃い塩分が含まれているので、しょっぱく感じます。
 たくさんの塩水に少しの真水を入れると、全部塩水になりますね。同じように、海に入った私たちの体には、どんどん塩分が入り込んでくるはずです。体内の塩分と海水の塩分と、濃さを同じにしようとする力が働くからです。
 実際には、私たちの体が海水と同じだけ「しょっぱくなる」ことはありません。私たちの体は、皮膚に保護されているからです。皮膚が体表を保護して、塩分が体に入らないようにしています。
 私たちヒトは、哺乳類ですね。哺乳類の皮膚は、海水を通しません。おかげで、哺乳類は、海に入っても平気です。余分な塩分が体に入ってこないからです。
 どんな動物でも、余分な塩分が体に入ると、具合が悪くなります。余分な塩分が体内にずっとあったら、最後には死んでしまいます。
 哺乳類以外の動物にも、たいていは、余分な塩分を体に入れない仕組みがあります。
 魚類の皮膚には、鱗【うろこ】がありますね。鱗のおかげで、体外にある塩分を、体内に通さないようになっています。
 爬虫類の皮膚にも、鱗がありますね。爬虫類の鱗は、魚の鱗とはまったく造りが違います。しかし、塩分を通さないのは同じです。
 鳥類の皮膚も、塩分を通しません。そのうえ、鳥類には羽根が生えています。羽根は、鳥の体表をよりしっかりと保護します。
 魚類・爬虫類・鳥類・哺乳類の皮膚には、「体外の塩分を体内に通さない」機能があるわけです。
 ところが、両生類には、鱗も羽根も毛もありません。彼らの皮膚は、とても弱いです。「体外の塩分を体内に通さない」機能がありません。
 ですから、両生類が海に入ると、海水の塩分が体に入るのを止められません。これでは、死んでしまいますね。そのために、両生類は海に棲むことができないのです。

2006年5月 8日

アマガエル(雨蛙)が鳴くと雨が降る?

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 俗に「カエルが鳴くと雨が降る」といわれますね。これはただの噂ではなく、本当です。ただし、すべてのカエルが、雨の降る前に鳴くわけではありません。
 雨の前に鳴くのは、アマガエルの仲間です。よく葉っぱの上で見られる、小型で緑色のカエルです。日本人に最も馴染みのあるカエルでしょう。昔の人は、「雨の前に鳴く」習性を知っていて、アマガエル(雨蛙)と名付けました。日本には、ニホンアマガエルとハロウェルアマガエルの二種がいます。ニホンアマガエルは北海道から九州に、ハロウェルアマガエルは南西諸島に分布します。
 アマガエルは、どうやって、雨が降る前にそれを知るのでしょうか?
 雨が降る前には、気圧が下がります。アマガエルは、気圧の変化に敏感です。気圧が下がると、高い位置に上って鳴き始めます。どうやって気圧の変化を知るのかは、まだわかっていません。
 では、なぜ雨の前に鳴くのでしょうか? これについてもわかっていません。俗には、「カエルは雨が好きだから、喜んで鳴くのだ」といいますね。案外、この俗説は正しいかも知れません。雨は、アマガエルの繁殖に関係があるからです。
 カエルを含む両生類は、水がないと繁殖できません。卵が水中に産まれ、幼生が水中で育つからです。「おたまじゃくしはカエルの子」ですよね。
 アマガエルの仲間は、流れのない水に産卵します。雨が降れば、アマガエルが産卵できる水たまりが増えます。「雨が降った、さあ、卵が産めるぞ」と、アマガエルは喜んで鳴くのかも知れません。
 アマガエルの仲間に限らず、鳴くカエルは雄だけです。普通、カエルの雄が鳴くのは、雌を呼ぶためです。求愛の声ですね。鳴き声にひかれて雌が来ます。雄は雌に抱きついて、産卵を促【うなが】します。
 アマガエルの雄も、雌を呼ぶために鳴きます。雨の前に鳴くのは、それから発達したのでしょう。産卵のために良い環境を知る、自然の知恵ではないでしょうか。


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には、ニホンアマガエル、ハロウェルアマガエルがともに掲載されています。ぜひご利用下さい。

2006年4月16日

おたまじゃくしに出会いました

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先日、近所の小川で子供と水遊びをしているときに、おたまじゃくしに出会いました。おたまじゃくしをとって、家で飼う事にしました。
 ふつうの小さいおたまじゃくしですが、家でカエルまでに育てるには、どうしたらいいですか。おたまじゃくしが食べるものや水槽の掃除などのことを教えて下さい。よろしくお願いします。



 まず、餌について説明しましょう。
 オタマジャクシは草食性です。餌は、茹でたほうれん草などの青菜を、毎日与えて下さい。餌は全部食べなくても、五時間くらい入れておいたら取り出しましょう。そうしないと、水質が悪くなります。水質が悪いと、オタマジャクシが病気になります。
 オタマジャクシはおとなしい動物ですが、生息密度が高すぎると共食いします。一つの水槽にたくさん入れ過ぎないようにして下さい。
 次に、水についてです。
 水は、一日おきくらいに、半分取り替えればよいと思います。餌の食べ残しや、死んでしまったオタマジャクシが、入れ物に残らないように気を付けて下さい。水道水をそのまま使うのは、もちろんいけません。できれば、オタマジャクシを取ってきたところの水を使いましょう。できなければ、水道水をまる一日日向に置いておいて、水の中の塩素を抜いてから使って下さい。
 水を替える時には、一挙にざっと水を入れてオタマジャクシを驚かせないようにしましょう。小さい動物は、ちょっとしたショックにも弱いです。水温の違う水が大量に入ってきたり、強い水流に出遭ったりすると、体の調子が悪くなってしまいます。工夫してあげて下さい。
 最後に、オタマジャクシの成長についてです。
 オタマジャクシは、やがて四肢が出てカエルになります。これを変態といいます。カエルになると、それまでの鰓呼吸から肺呼吸に切り替わります。肺呼吸のカエルは、空気が吸えないと溺れてしまいます。オタマジャクシの四肢が出てきたら、飼っている入れ物の中に陸地を作って、上陸できるようにして下さい。
 カエルになると、オタマジャクシと全く食べ物が変わります。カエルは肉食性です。昆虫やクモやミミズを食べます。餌はそういったものに切り替えて下さい。カエルは動くものにしか反応しません。ですから、生き餌でないと食べません。
 オタマジャクシから変態したばかりのカエルは、まだ体が小さくて弱いです。とても飼いにくいものです。餌を与えてみて、食べた様子がなかったら、自然に放してあげたほうがいいかも知れません。
 このように、自然下でくらす生物を飼育するのは、とても大変なことです。ですから、できれば、その小川で観察するだけにしたほうがいいです。オタマジャクシは、本来オタマジャクシのすむ場所にいさせてあげましょう。

2006年4月 6日

ヤンバルの蛙


 以前大人気は『爬虫類』と、お話したことがありますね。実は、両生類も人気があります{/face_warai/}。私も大好きです。
 さて、画像は沖縄の北部、ヤンバルの森に棲む『ハナサキガエル』です。ヤンバルにも様々な開発が入っていますから、森に棲む生物の環境破壊が心配です。なんとか守っていきたいです。


和名:ハナサキガエル
学名:Rana (Eburana) narina

※画像をクリックすると大きな画像が見られます。


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インターネット生物図鑑-zukan.net-
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には、残念ながら、ハナサキガエルは載っていませんが{/face_yoka/}、17種の日本で見られるカエルが掲載されています。ぜひご利用下さい。

2006年4月 4日

サンショウウオの幼体?

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先日家の近くの用水路で、サンショウウオの幼体?みたいに見える生物を発見いたしましたが、名前がわかりません。
 体色は真っ黒(腹面は白っぽくちょっと灰色っぽいまだら模様)目は小さく頭部の側面についています(よく見ないと分からない)後足は5本指水中の岩の側面を歩いていましたその時は何か分からなかったのですが、図鑑とかで調べてて、ひょっとしてオオサンショウウオかも?だったら触ったらまずかったですよね?下流域でオオサンショウウオの成魚らしき生物を見た事がありますので、幼体かもしれません。たしか特別天然記念物は触ってはダメなんですよね?

 ちょっと文章だけでは、確定できませんがお話の通りですと、頭部の大きいプロポーションや、非常に小さい眼など、オオサンショウウオ的特徴を備えていますよね。オオサンショウウオは、通常は人里離れた渓流に棲んでいますが、時々どういったはずみか市街地で目撃されることがあるようです。
 3、4年前、京都の真ん中の賀茂川の河原を大きなオオサンショウウオが歩いているのが発見されて、ちょっとした騒ぎになりました。そのオオサンショウウオは無事本来の棲息地である水のきれいな上流域に戻されたようです。
 特別天然記念物でも、知らないで触ってしまったのだから、罪にはならないと思いますよ。これから気をつければ良いですね。

2006年3月26日

昔、庭の池の掃除をしようと・・・

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 昔、庭の池の掃除をしようと、池の水を汲み取ってました。すると、池の側面に導水するためのパイプ口から、ものすごく大きなカエルが出て来ました。
 池の水はほとんどなくなっていたので、池の底に、ピョン!と飛び降りたそのカエルは、私の目の前で立ち上がり、(2本足)前足を持ち上げ、威嚇してきたのです。
 それで、その話を友人に話すと、「絶対にあり得ない、夢でも見たんじゃない?」と信じてもらえません。私以外に2本足で立つカエルがいるよって言ってくれぇ~~~~(叫)よろしくお願いします。

 カエルには体を大きくふくらませて威嚇する種が多いので、腹をふくらませた状態で前肢を持ち上げると立っているように見えるかも知れませんね。
 大型のカエルがそういう状態になると、かなりインパクトがあるでしょうから、立って見えたのではないでしょうか。

2006年3月17日

早春に合戦をするアカガエル

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 二月のうちは、「春は名のみの風の寒さ」ですね。暦は3月の半ばになりましたが、寒い日が続いています。けれども、季節は確実に巡ります。
 日本国内で、雪国でない地域にお住まいの方は、凍っていない水場をのぞいてみて下さい。水中に、黒い斑点があるゼリー状の塊【かたまり】がありませんか?
 それはきっと、アカガエルの仲間の卵嚢【らんのう】です。いちはやく恋の季節を迎えて、産卵したものがいるのですね。卵嚢とは、袋状のものに収まった卵をいいます。保護のために、カエルの卵は、ゼリー状の嚢【のう】=袋に包まれています。
 アカガエルの中で、ニホンアカガエルとヤマアカガエルは、早春に繁殖します。日本内地に分布するカエルでは、春いちばんの繁殖期です。十二月や一月に繁殖するものさえいます。早春どころか真冬ですね。
 寒い季節の繁殖は、カエルにとって大変なことです。寒さで動きが鈍くなるうえに、餌はなかなか見つかりません。凍死の危険もあります。親ガエルだけでなく、せっかく産んだ卵が、水場が凍ったために凍死することもあります。
 なぜ、こんな危険を冒して産卵するのか、理由はわかっていません。
 カエルの繁殖期の様子を、蛙合戦【かわずがっせん】といいます。雄のカエルが雌のカエルを奪い合って、取っ組み合いになるからです。子孫を残せるかどうかの真剣な戦いです。ニホンアカガエルもヤマアカガエルも、早春の水場にたくさん集まって、「合戦」を行ないます。
 ニホンアカガエルとヤマアカガエルは、繁殖期を終えた後、もう一度休眠します。これを春眠といいます。五月頃、春眠から覚めて、田植え期の水田などに現われます。
 水田のカエルは、イネの害虫を食べるので、喜ばれます。しかし、毒性のある農薬や、過剰な水田整備のために、カエルが棲めない水田が多くなりました。
 その状況を打ち破るのが、冬期湛水【とうきたんすい】水田(ふゆみずたんぼ)です。以前、コラムで紹介しましたね(『雁の恩返し』)。農薬を使わず、冬にも水がある田は、アカガエルの良い産卵場所になります。こういう試みが、どんどん広まるといいですね。


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には、ニホンアカガエルやヤマアカガエルなど日本に生息するカエル17種が掲載されています。ぜひご利用ください。

2006年2月 6日

ネオテニーのフシギな生物

メキシコサンショウウオ
 笑っているみたい。可愛いですね。今日のコラムのメキシコサンショウウオのアルビノ個体。

和名:メキシコサンショウウオ
学名:Ambystoma mexicanum

※画像をクリックすると大きな画像が見られます。

ウーパールーパー? いえメキシコサンショウウオです。

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 皆さんは、ウーパールーパーとか、アホロートルなどと呼ばれる生き物を見たことがありますか? よくペットショップで売られています。白い体に赤い鰓【えら】を持っていて、一生、水中で暮らす両生類です。
 「あれ? 両生類ってカエルの仲間だよね。おたまじゃくしがカエルになるみたいに、親になったら陸に上がるんじゃないの?」と思った方がいるでしょう。あなたは正しいです。普通の両生類は、成体になると陸で暮らします。アホロートル(ウーパールーパー)が普通ではないのですね。
 ウーパールーパーの正式名称は、メキシコサンショウウオといいます。アホロートルは、原産地のメキシコでの呼び名です。ウーパールーパーとは、日本の業者が勝手につけた名で、学者や海外の人には通じません。下手に使うと恥をかきます。御注意を。
 野生のメキシコサンショウウオが棲むのは、高地の冷たい湖です。ここには、彼らが成体になるのを妨げる要素があります。それは栄養不足と低い水温だといわれます。このため、彼らは、幼生の姿のまま成熟します。
 つまり、見た目は子どものままで、卵を産んで繁殖します。おたまじゃくしがカエルにならずに、おたまじゃくしのまま卵を産むようなものですね。この現象を、幼形成熟、またはネオテニーと呼びます。両生類にまれに見られる現象です。
 以前は、日本にも、幼形成熟をする両生類がいました。北海道に分布するエゾサンショウウオです。すべてのエゾサンショウウオが幼形成熟するわけではありません。倶多楽湖【くったらこ】にいた個体群だけです。メキシコサンショウウオと同じく、栄養不足で水温が低い環境に適応したようです。
 しかし、倶多楽湖のエゾサンショウウオは絶滅しました。湖へと、不用意に養殖魚を移入したためです。貴重な野生での幼形成熟が、見られなくなりました。
 メキシコサンショウウオも、野生のものは絶滅寸前です。主に乱獲のためです。ペットショップにいるのは、飼育下で繁殖させた個体です。あの愛嬌のある姿が、野生でもたくさん見られるようにしたいですね。


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には、残念ながら、メキシコサンショウウオとエゾサンショウウオは載っていませんが、サンショウウオ類のクロサンショウウオ、トウホクサンショウウオなど9種が、掲載されています。是非ご利用ください。


インターネット生物図鑑-zukan.net-の姉妹サイト インターネット図鑑『自然界』
インターネット図鑑『自然界』
メキシコサンショウウオとエゾサンショウウオが、掲載されています。是非ご利用ください。

2006年1月26日

通称イボガエルと呼ばれているカエルは、

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通称イボガエルと呼ばれているカエルは、触るとイボができると聞きますが本当のことなのでしょうか?教えてください。

 イボガエルというのは、茶色っぽくて背中にいぼがあるヒキガエルまたはツチガエルのことを指すようですね。 
 ツチガエルは、触ると臭い匂いを出します。ヒキガエルは、鼓膜の後ろにある耳腺から毒液を分泌しています。どちらのカエルに触っても、いぼはできませんから安心して下さい。でも、もし触ったら手を洗いましょうね。

2006年1月19日

飼っているウーパールーパーに

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飼っているウーパールーパーに白い点が無数に、最近ついています。何かの病気でしょうか?どうすれば治るのか、教えていただけませんか?

  「ウーパールーパー」というのは、日本のペット業者が勝手に付けた俗称で、学術上の種名は「メキシコサンショウウオ」という両生類の一種ですね。
 メキシコサンショウウオは、鰓を持った幼生の姿のまま一生水中で過ごすことで有名で、このような状態のメキシコサンショウウオは「アホロートル」とも呼ばれます。
 アホロートルは、水質の悪化にとても弱いです。皮膚に異常が現われたということは、水質に問題がある可能性が高いです。まずは水を換えてやりましょう。アホロートルを飼育する場合には、少なくとも週に一度は水を換えてやらなければなりません。目で見てきれいな水でも、水質が悪化していることがよくありますから、面倒くさがらずにひんぱんに水換えをしてやって下さい。
 とにかく、アホロートルの飼育には、良い水質を保ってやることが大変重要です。

2006年1月17日

両生類は何種類ぐらいいるのですか?

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両生類は何種類ぐらいいるのですか?教えてください。

現在生きている両生類が何種いるかは、数え方によって非常に違います。私が調べた限りでは、約3400種というのから約4500種というのまでありました。種の数の見積もりが1000種以上も違う分類グループは珍しいです。これは、両生類がそれだけ研究されておらず、未知のことが多いグループだということを示しています。

2005年12月14日

両生類は一回にうむ卵の数が

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両生類は一回にうむ卵の数が多いのはなぜですか?教えてください。

 両生類には、とてもたくさんの種がいます。種によって産む卵の数は違います。全ての両生類が、たくさんの卵を産むわけではありません。それでもヒトに比べれば、たいがいの両生類は子だくさんですね。ヒトは、一度に一人か、多くても五つ子くらいが限界ですから。両生類に限らず、大部分の野生動物は、ヒトよりずっと多くの子供を産みます。野生動物は、子供が死ぬ確率がとても高いからです。産まれた子供のほとんどは、敵に食べられて命を落とします。そのためにたくさんの子供を産んで、子孫を残そうとします。

2005年12月 5日

日中は、じっとしていることが多い(ニホンアマガエル)。

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和名:ニホンアマガエル
学名:Hyla japonica

繁殖期以外は、あまり水に入らないが泳ぐのが上手。

※画像をクリックすると大きな画像が見られます。

2005年11月28日

つぶらな瞳(マダラサラマンドラの仲間)


和名:マダラサラマンドラの仲間
学名:Salamandra

※画像をクリックすると大きな画像が見られます。

過去のマダラサラマンドラの記事(こちら)。

2005年11月 7日

氷河期の生き残りキタサンショウウオ

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両生類の中で、カエルは馴染みがある動物ですね。カエル以外に、イモリやサンショウウオと呼ばれる両生類がいます。トカゲのような、長い尾と短い四肢を持った動物です。
サンショウウオの仲間は、知られざる生き物です。ほとんどの種は体が小さく、色が派手なわけでもなく、声も出さないからです。
しかし、サンショウウオに関しては、日本は自慢できる国です。サンショウウオ科に属するものだけでも十五種以上もいます。しかも、そのうち一種を除いて、あとは日本固有種です。世界のどこにもいない種がこんなにいるなんて、日本の自然が豊かな証拠です。
外国にも分布する唯一の種は、キタサンショウウオです。日本では、北海道の釧路湿原でのみ分布が確認されています。外国では、シベリアに広く分布しています。なぜキタサンショウウオは、こんな不思議な分布をしているのでしょうか?
実は、似た分布の生き物が、他にもいます。クモの一種ミズグモです。ミズグモもヨーロッパからシベリアにかけて広く分布するのに、国内では釧路湿原など、ごく限られた地域にしかいません。ここにヒントがあります。
キタサンショウウオもミズグモも、寒さに強いです。そのかわり暑さに弱いです。そのため、氷河期には今よりずっと広く分布していました。氷河期が終わると、どんどん寒い地域に押し込められてゆきました。国内では、かろうじて氷河期の名残がある釧路湿原に残ったわけです。両種とも、氷河期の記憶を伝える貴重な存在です。キタサンショウウオとミズグモは、古い盟友みたいですね。けれども、キタサンショウウオは水生昆虫やミズグモを餌にします。遠い氷河期から、厳しい自然の中で、両種は追いつ追われつしていたのでしょう。
分布以外にも、キタサンショウウオには興味深い特徴があります。その一つが、「産卵直後の卵嚢【らんのう】が青く光る」ことです。卵嚢とは、卵の入った袋です。水中でそれが輝く様子は、「湿原のサファイア」と呼ばれるほど美しいそうです。こんな神秘的な「生きている宝石」が、いつまでも釧路湿原にあって欲しいですね。


その他釧路湿原に見られる生物コラム『食虫植物タヌキモ』


残念ながら、キタサンショウウオは掲載されていませんが
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オオイタサンショウウオ 、オオサンショウウオ 、オオダイガハラサンショウウオ 、クロサンショウウオ 、トウキョウサンショウウオ 、トウホクサンショウウオ 、ハクバサンショウウオ 、ハコネサンショウウオ 、ヒダサンショウウオ 、ホクリクサンショウウオ が掲載されています。是非ご利用ください。

2005年10月13日

最近、アカハライモリのことを

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最近、アカハライモリのことをニホンイモリと記述するようですが、本来は、アカハライモリが正しいのではないのでしょうか?学名のpyrrhogasterとはたしか、赤い腹の意味ではないのでしょうか?

ニホンイモリの学名【Cynops pyrrhogaster】のpyrrhogasterは、確かに「赤い腹」という意味です。しかし、学名を日本語訳したものがそのまま標準和名と決まっている訳ではないので、ニホンイモリという標準和名が間違っているとは言えません。通称としては、「ニホンイモリ」で、標準和名として「アカハライモリ」の方が一般的なようですね。

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アカハライモリは掲載されています。是非ご利用ください。

2005年10月10日

陸に棲むのに肺がないハコネサンショウウオ

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両生類は、幼生が水中に棲み、成体が陸に棲むことが知られていますね。「おたまじゃくしはカエルの子」と歌われるとおりです。成長して水から陸に上がる過程で、両生類の体は激変します。でないと生きられません。
 例えば、私たちヒトは陸に棲みます。水中では息ができませんね。空気を呼吸する肺は、水中で使えないからです。また、魚は水中に棲みます。陸では生きてゆけませんね。水中の呼吸に役立つ鰓【えら】は、空気を呼吸できないからです。
 両生類は、このように異なる環境を生き抜きます。幼生の間は鰓で呼吸します。成体になると、陸に上がるために鰓が退化します。代わりに肺が発達して、空気を呼吸できるようになります。
 ところが、両生類の中には、成体になっても肺が発達しない種がいます。日本にいるハコネサンショウウオなどがそうです。成体のハコネサンショウウオは、ちゃんと陸で暮らしています。どうやって呼吸しているのでしょう?
 彼等は皮膚で呼吸をしています。肺という呼吸専用器官を使いません。
 これは、ハコネサンショウウオの体が小さいためにできることです。ヒトのように大きな生き物では、皮膚だけで体を維持する分の呼吸ができません。
 呼吸するには、皮膚を湿った状態に保たなければなりません。乾燥しやすい陸では大変なことです。このために、ハコネサンショウウオは湿気の多いところに棲み、日光に当たらないように夜行動しています。
 陸に棲むのに、肺がないのは不便そうですね。ハコネサンショウウオが、なぜこんな生活を選んだのかはわかりません。日本の他のサンショウウオは、みな肺を持っています。外国には、ハコネサンショウウオと同様に肺を持たない種が多いようです。
 両生類は、水中と陸上とで暮らすため、両方の環境が整っていないと生きられません。ハコネサンショウウオの場合ですと、水のきれいな山地の渓流が必要です。肺を持たない不思議なサンショウウオが、いつまでもいられる環境を守りたいですね。

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ハコネサンショウウオは掲載されています。是非ご利用ください。

2005年9月30日

学名ってなんですか?

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学名ってなんですか?


生物学における学名というのはすべてラテン語で付けられています。これは、国際学会などで生物について語る時、混乱しないようにと取り決められたことです。生物の呼び方は、それぞれの国で違います。みんなが違う呼び方で同じ生物を呼んだら、大混乱ですね。そういうことを防ぐために、「学名はラテン語」という決まりができました。「自然界」やzukan.netで動物を調べると、日本語の動物名の下に、英語のようなもの斜体で書いてありますね。あれが学名です。例えば「アナグマ」なら、「アナグマ」の下に【Meles meles】と書いてあるのが学名です。学名というと方言ではない日本語の名前を指すと思っていらっしゃる方が多いようですが、それは大きな誤解です。「アナグマ」のような日本語名は通常「標準和名」と呼ばれています。

2005年9月23日

道にサンショウウオかイモリのような

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道にサンショウウオかイモリのような生き物がうごいていたので、そのままにしていては死んでしまうのではないかと思い、その生き物を保護しました。図鑑で調べたりしてマダラサラマンドラという種類だとわかりました。でもくわしい飼いかたとかがのっていなく、飼いかたを知りたいのです。『マダラサラマンドラ』の飼いかたや生態のことなど教えて下さい。

それは、おそらくヨーロッパに分布するイモリの仲間ですね。 おとなになると水には入らず、誤って水に落ちると溺れ死ぬそうです。水槽に水を張ってあげる必要はありません。水槽にミズゴケ――園芸店に行けば売っています――を敷いて、常にそのミズゴケを湿らせた状態で置いておけばいいと思います。石や煉瓦やパイプなどを置いて、隠れるところも作ってあげましょう。餌はミミズを小さく切ったものや、コオロギで良いと思います。 ちゃんと飼ってあげようと思うなら、早急に両生類を扱っているペットショップを探しましょう。お店の人に、飼い方をきちんと訊ねるべきです。素人のできることには限界があります。 それにしても、本来日本にはいないはずの「マダラサラマンドラ」が道端に歩いていたとは、由々しき事態ですね。きっと誰かが逃がしてしまったのでしょう。 こういうことをすると、逃がされた動物が不幸です。日本の在来の動物にとっても、餌を取られたりして迷惑になります。ペットをむやみに逃がさないで下さいね。

※マダラサラマンドラは「自然界」または「どうぶつずかん」に掲載されています。是非ご覧ください。