古事記に登場するカシの木
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二〇一二年は、古事記が編纂されてから、千三百年の節目の年です。これにちなんで、さまざまな行事が行なわれます。このブログでも、便乗させてもらいましょう(笑)
古事記には、たくさんの動植物が登場します。今回は、その中から、カシ(樫)の木を取り上げますね。古事記の中のカシは、不思議な出来事と共に語られます。
その不思議な出来事は、垂仁天皇の段にあります。垂仁天皇が、曙立王【あけたつのおう】という人物に、「うけい」をさせました。
「うけい」とは、「誓い」と「占い」を一緒にしたようなものです。「もし、○○したら、吉か凶か、吉ならば、××が起これ」という具合に、宣言します。古事記の時代の日本では、「言霊【ことだま】という力がある」と信じられていたのですね。
曙立王が「うけい」をすると、鷺巣池【さぎすのいけ】にすむサギが、落ちて死にます。もう一度「うけい」をすると、サギが生き返ります。これは、良いしるしでした。
さらにもう一度、曙立王が「うけい」をします。今度の「うけい」で、カシが登場します。葉広熊白檮【はびろくまかし】と呼ばれた、立派なカシの木です。
曙立王の「うけい」により、葉広熊白檮は、一度枯れます。次に、生き返ります。サギと同じく、これも、良いしるしでした。
古代日本では、空を飛ぶ鳥は、神秘的な存在とされました。カシの木は、その鳥と並んで、こんな「魔法」の場面に登場します。おそらく、カシの木も、神秘的な存在とされていたのでしょう。それを示す場面が、もう一か所、古事記にあります。
その場面では、カシの葉を髪に挿すことが、歌われています。それは、長寿を祈る呪術でした。冬でも常緑のカシに、生命力を認めたのでしょう。
古事記に登場するカシが、現在のどの種に当たるのかは、わかっていません。日本には、アカガシ、アラカシ、ウバメガシ、シラカシなどの種が自生します。カシとは、ブナ科コナラ属のうち、常緑の種を総称した呼び名です。
現代人が見れば、地味な木でも、古代人には、神秘に溢れた存在だったのでしょうね。
図鑑↓↓↓↓↓には、カシの仲間のアカガシ、アラカシ、ウバメガシ、シラカシが掲載されています。
インターネット生物図鑑-zukan.net-
http://www.zukan.net
ぜひご利用下さい。
過去の記事でも、カシの仲間を取り上げています。また、カシの仲間を食べる生き物も取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
オークは、楢(ナラ)の木? 樫(カシ)の木?(2011/10/28)
古代の「ははそ」の正体は?(2010/08/13)
アシナガバチ? いえ、カシコスカシバです(2008/09/15)
などです。

