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2005年10月20日

ダイオウイカは食べられない。残念!

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今年の九月に、「生きているダイオウイカが撮影された」ニュースが世界を駆け巡りました。これは、日本人研究者による快挙です。撮影場所は小笠原諸島の沖です。
 なぜ、イカの写真がニュースになったかといえば、ダイオウイカがとても珍しいイカだからです。おとなのダイオウイカの生態写真は、おそらく世界初です。ダイオウイカは深海に棲むため、生きた姿を目撃した人さえほとんどいません。
 ダイオウイカは世界最大のイカです。イカの仲間に限らず、現在いる無脊椎動物の中で最大です。なんと全長10m以上にもなります。ただし、その半分以上が触手の長さで、胴体部分は最大6mほどです。
 ダイオウイカは、死体が海岸に打ち上げられたり、クジラの胃から発見されたりして、存在が知られてきました。その巨大さは人々の想像をかき立てます。北欧の伝説の怪物、クラーケンの正体だともいわれます。
 ヨーロッパでは、クラーケンの伝説があるためか、イカを怪物と見なす風潮が強いです。食べ物という意識はあまりありません。そのため、今回の撮影のニュースは、海外でセンセーショナルに受け止められたようです。
 日本では、誰もがイカを食べ物だと思っていますね。ダイオウイカの大きさを聞くと、大概の日本人が「イカ刺しにしたら何人前?」などと考えます。が、ダイオウイカは食用になりません。体にアンモニアをたっぷり含んでいて、非常にまずいからです。
 ダイオウイカがアンモニアを含むのは、浮力を得るためです。アンモニアは海水より軽いので、体を浮かせるのに役立ちます。深海に棲む生き物には、このようにアンモニアを含むものが多いです。泳がなくても深海の中層に浮いていられるからです。
 アンモニアを含むことなどから、ダイオウイカは、海中をふわふわ漂って暮らすと考えられていました。ところが、今回の写真には、たいへん活動的な姿が写っています。ダイオウイカの生態解明は、まだまだこれからです。
 日本では、二〇〇二年に、生きたダイオウイカの幼体も撮影されています。ぜひ日本が主導して、ダイオウイカの神秘を解明して欲しいですね。

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