2005年11月 7日
氷河期の生き残りキタサンショウウオ
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両生類の中で、カエルは馴染みがある動物ですね。カエル以外に、イモリやサンショウウオと呼ばれる両生類がいます。トカゲのような、長い尾と短い四肢を持った動物です。
サンショウウオの仲間は、知られざる生き物です。ほとんどの種は体が小さく、色が派手なわけでもなく、声も出さないからです。
しかし、サンショウウオに関しては、日本は自慢できる国です。サンショウウオ科に属するものだけでも十五種以上もいます。しかも、そのうち一種を除いて、あとは日本固有種です。世界のどこにもいない種がこんなにいるなんて、日本の自然が豊かな証拠です。
外国にも分布する唯一の種は、キタサンショウウオです。日本では、北海道の釧路湿原でのみ分布が確認されています。外国では、シベリアに広く分布しています。なぜキタサンショウウオは、こんな不思議な分布をしているのでしょうか?
実は、似た分布の生き物が、他にもいます。クモの一種ミズグモです。ミズグモもヨーロッパからシベリアにかけて広く分布するのに、国内では釧路湿原など、ごく限られた地域にしかいません。ここにヒントがあります。
キタサンショウウオもミズグモも、寒さに強いです。そのかわり暑さに弱いです。そのため、氷河期には今よりずっと広く分布していました。氷河期が終わると、どんどん寒い地域に押し込められてゆきました。国内では、かろうじて氷河期の名残がある釧路湿原に残ったわけです。両種とも、氷河期の記憶を伝える貴重な存在です。キタサンショウウオとミズグモは、古い盟友みたいですね。けれども、キタサンショウウオは水生昆虫やミズグモを餌にします。遠い氷河期から、厳しい自然の中で、両種は追いつ追われつしていたのでしょう。
分布以外にも、キタサンショウウオには興味深い特徴があります。その一つが、「産卵直後の卵嚢【らんのう】が青く光る」ことです。卵嚢とは、卵の入った袋です。水中でそれが輝く様子は、「湿原のサファイア」と呼ばれるほど美しいそうです。こんな神秘的な「生きている宝石」が、いつまでも釧路湿原にあって欲しいですね。
その他釧路湿原に見られる生物コラム『食虫植物タヌキモ』
残念ながら、キタサンショウウオは掲載されていませんが
インターネット生物図鑑-zukan.net-
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http://www.zukan.net
にオオイタサンショウウオ 、オオサンショウウオ 、オオダイガハラサンショウウオ 、クロサンショウウオ 、トウキョウサンショウウオ 、トウホクサンショウウオ 、ハクバサンショウウオ 、ハコネサンショウウオ 、ヒダサンショウウオ 、ホクリクサンショウウオ が掲載されています。是非ご利用ください。
松沢千鶴
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