2005年11月18日
カマキリは雪を予知する?
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カマキリの仲間は、夏から秋にかけてよく見られます。人家の近くにも多くて、馴染み深い昆虫ですね。カマキリ類は、どの種も秋に産卵します。枯れ草や枯れ枝に、茶色い卵塊が付いているのを見た人は多いでしょう。カマキリの親虫は冬に死に絶えて、卵が越冬します。卵塊のあの茶色い表面は、防護壁です。本物の卵は、防護壁の内側に包まれています。防護壁には、冬の寒さから卵を守る働きがあります。
古来、日本には、カマキリの卵について不思議な言い伝えがありました。「雪の多い年は、カマキリの卵が高い位置にある」というのです。つまり、カマキリは、雪に卵が埋もれないように、雪が積もらない位置に卵を産む、というわけです。
もし、本当にそうならば、これは大変なことです。その年、雪がどのくらい降るか知らなければ、そんなことはできません。カマキリの母親は冬には死んでしまいます。自分が死んだ後、どのくらい雪が降るかを、カマキリは予知するのでしょうか?
長い間、この言い伝えは言い伝えでしかありませんでした。明確な証拠がなかったからです。最近になって、これを実証する研究が公にされました。ある民間の研究者が、成果をまとめた論文を発表しました。雪国の新潟県にお住まいの方です。
この研究によれば、カマキリが積雪量を「予知」するのは本当らしいです。カマキリはあらかじめ雪の積もる量を知り、卵が埋もれて死なないように、産卵する位置を調整するといいます。
カマキリは、いわゆる「超能力」で「予知」するのではありません。どうやら、樹木が出す何らかの信号を読み取っているらしいです。樹木は気象の微妙な変動により、体内の水の流れを変えます。その変化をカマキリは読み取って、積雪量を知るというのです。
こういう話を聞くと、自然界の生き物の強さや神秘性を感じますね。この研究成果は、農山漁村文化協会から出ている『カマキリは大雪を知っていた』(酒井與喜夫【さかい よきお】著)に載っています。詳しくはこちらをお読み下さい。
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松沢千鶴
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