2005年12月 8日
日本にもいるジャコウネコ、ハクビシン
先日、インドネシアのカリマンタン島(ボルネオ島)で、未知の哺乳類が発見されましたね。詳しいことが不明にもかかわらず、私はあえて正体を推測しました。「ジャコウネコ科の新種では?」と、ここのコラムに書いています。
そのコラムに、誤解を招く表現がありました。『日本には、ジャコウネコ科の生物は普通には生息しません』という部分です。
日本にも、野生のジャコウネコ科動物がいないわけではありません。ハクビシンという種がいます。北海道から九州まで、断続的に分布します。
なぜ、紛らわしいことを書いたかといえば、ハクビシンは、日本土着の種ではないらしいからです。二十世紀になってから、人為的に移入された可能性が高いです。江戸時代以前、日本に野生ハクビシンがいた証拠はありません。
ハクビシンは、四肢が短く、胴と尾が長く、典型的なジャコウネコ体型をしています。木登りが得意で、果実が好物です。小動物も食べます。本来の分布地は、中国南部やインドシナなどです。未知の哺乳類が発見されたカリマンタン島にも分布します。
日本では、農作物のミカンを食い荒らして、問題になったことがあります。きっと故郷のカリマンタンなどでも、果実の御馳走にありついているのでしょう。その近くには、例の未知のジャコウネコ?がいるかも知れません。
ジャコウネコの仲間は、どの種も夜行性です。ほとんど鳴き声を立てません。身のこなしが柔軟で、藪の中や樹上での動きが上手です。まるで忍者ですね。
こういった性質のため、ジャコウネコの仲間は、生態を探りにくいです。ハクビシンが、いつ頃、どうやって日本に来たのか不明なのもこのためです。例の未知の哺乳類がこれまで発見されなかったのも、彼等がみごとな「忍者」だからではないでしょうか。
ハクビシンは、ジャコウネコ科の中では、大勢のヒトがいる地域に棲んでいます。研究対象とするには有利なことです。ジャコウネコ科全体の研究を進めるために、ハクビシンは、もっと注目されてよい動物だと思います。
新種のジャコウネコ発見?のコラムへ
松沢千鶴
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