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2006年1月 9日

ハダカカメガイ(クリオネ)は流氷の天使か?

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 ハダカカメガイという動物を御存知でしょうか? 大概の方は「知らない」と答えるでしょう。では、クリオネという動物を御存知ですか? こちらなら、「知っている」という方が多いでしょうね。一時期、CMに登場して有名になりました。
 じつは、クリオネの正式名称がハダカカメガイなのです。漢字で書くと「裸亀貝」です。この名のとおり、彼らは巻貝の仲間です。サザエやカタツムリの遠い親類といえます。
 ハダカカメガイは、一生海中を漂って過ごす、特殊な巻貝類です。海に浮くためには、貝殻が邪魔ですね。ですから、彼らは殻を退化させました。そして、普通の巻貝が這うのに使う足は、泳ぐのに使われるようになりました。体の両側でぱたぱたさせているのが、彼らの足です。翼に似た形のため、「翼足【よくそく】」といいます。
 こんなふうに特殊化したので、彼らは巻貝には見えません。ぱたぱた泳ぐ姿がかわいく見えて、「流氷の天使」や「流氷の妖精」などと呼ばれたのでしょう。
 あだ名のとおり、彼らはオホーツク海の流氷下によく現われます。けれども、天使や妖精というのは、人間が勝手に抱いたイメージですね。実際のハダカカメガイは、他の巻貝を襲って食べる肉食動物です。
 ハダカカメガイは、ミジンウキマイマイという巻貝を捕食します。ミジンウキマイマイも、一生海中を漂って暮らす貝類です。ただし、彼らには貝殻があります。殻を持ったまま泳ぐのは大変そうですが、彼らも翼足で泳いでいます。
 ミジンウキマイマイに近づくと、ハダカカメガイは、頭部からにゅっと触手のようなものを出します。それでミジンウキマイマイを捕まえ、殻の中の体を食べてしまいます。
 この食事風景を、残酷だとかグロテスクだとか言うのは、人間の身勝手でしょう。生き物は、みな他の命を食べて生きています。人間も、肉を食べますよね。
 私たちは、普通、専門職の人に他の命を殺してもらって、解体してもらった状態しか見ていないのですね。ハダカカメガイと同じく、ヒトも他の命をもらって生きていることを、忘れてはいけないでしょう。


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には、ハダカカメガイが掲載されています。どうぞ、ご覧ください。

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