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2006年1月20日

栄養たっぷりの寒しじみと土用しじみ

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 寒中お見舞い申し上げます。昔の人は、この寒さを乗り切るために、栄養豊富な物を食べました。選ばれた食物の一つがシジミです。寒中のシジミは「寒しじみ」と呼ばれます。寒しじみは、寒さに耐えるための栄養を貯えています。それをヒトがいただきます。
 シジミは、冬以外に、夏にも旬【しゅん】があります。夏のシジミは「土用しじみ」と呼ばれます。寒しじみと同様に、体に良いものとされます。
 一年に二回も旬があるとは、珍しいですね。なぜそんなことになるのかといえば、じつは、シジミにはいくつもの種があるからです。
 生物学的には、「シジミ」という種はありません。私たちが普通に食べている「しじみ」には、三つの種があります。マシジミとヤマトシジミとセタシジミです。これら三種は、生息域も旬も違います。けれども、普段は混同されています。
 マシジミは、完全な淡水に棲む貝です。きれいな川の砂底にいます。江戸時代には、隅田川でたくさん採れました。江戸っ子が「しじみ」と言ったのはマシジミです。マシジミは冬が旬です。ですから、寒しじみと呼ばれるのは、本来はマシジミのことです。
 ヤマトシジミは、海水と淡水が混じる汽水域に棲みます。島根県の宍道湖【しんじこ】や青森県の十三湖【じゅうさんこ】、茨城県の利根川河口が名産地です。現在売られる「しじみ」には、ヤマトシジミが一番多いです。旬は一年中ですが、「土用しじみ」と呼ばれるのは、ヤマトシジミです。
 セタシジミは、淡水の琵琶湖特産です。他の淡水域に移入されたこともあります。しかし、琵琶湖以外ではうまく育ちません。旬は冬でも夏でもなく、春です。俳句の季語で「しじみ」を春とするのは、セタシジミを指しているからです。
 どのシジミも、栄養が豊富なのには変わりありません。昔から、日本人の食生活を助けてきました。ところが、今、特にマシジミとセタシジミが減っています。人間が水環境を汚染したためです。小さな貝が生きる場所くらい、保全してあげたいですね。

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には、セタシジミやマシジミ、ヤマトシジミは掲載されています。是非ご利用ください。

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