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2006年3月20日

同じ種なのに名が違う? 桜鱒(サクラマス)と山女(ヤマメ)

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 桜は、日本人にとても好まれる花ですね。動物にも「桜」の名を付けられたものが何種かいます。サクラマスもその一種です。普通に食用にされる「マス」ですね。
 サクラマスは、サケ科(サケ・マス類)の一種です。他の多くのサケ科と同じく、サクラマスも川と海とで暮らします。川で生まれ、海へと下って育ちます。成熟すると再び川へ戻って、産卵します。
 桜が咲く頃、川へ上るために、サクラマスと名付けられたようです。ただし、上る時期は、地域によって違います。必ず桜の花期と一致するわけではありません。
 サクラマスの中には、海へ行かず、一生川に棲むものがいます。そういう個体を「陸封【りくふう】型」と呼びます。海へ下るものは「降海【こうかい】型」と呼ばれます。陸封型と降海型とは、外見が違います。降海型は、全身が一様な銀色です。陸封型は、体の横にパーマークと呼ばれる斑紋があります。名前も、陸封型ではヤマメと呼ばれます。
 渓流釣りで有名なヤマメと、よく食卓に上るサクラマスとが同じ種なんて、驚きですね。サケ科の魚には、このように、陸封型と降海型がある種が多いです。ヤマメと並ぶ渓流魚のイワナにも、降海型がいます。陸封型をイワナと呼ぶのに対し、降海型をアメマスと呼びます。同じく渓流魚のアマゴも陸封型で、降海型はサツキマスと呼ばれます。
 川と海を行き来するのは、たいへんなエネルギーを使います。生きるのには不利そうですよね。なぜ、サケ科の魚にこんな生態のものが多いのかは、わかっていません。
 陸封型のサケたちには、「本当は海へ行きたいのだけれど、何らかの障害があって行けない」ものが多いようです。サケ科の魚は暑さが苦手なため、暑い平地を避けて、山地の渓流にいる陸封型もいます。自然の障害はよくても、人工的な障害は問題です。
 例えば、川にダムができると、サクラマスやアメマスやサツキマスは、川へ上れません。実際に、それが原因で、降海型のサケ・マスが絶滅した川もあります。もったいないですよね。サケ・マスは、日本人が昔から食べてきた自然の恵みですのに。
 陸封型と降海型と、両方の魚影が濃い川にしたいものです。

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には、ヤマメ(サクラマス)とイワナ(アメマス)が掲載されています。
もちろん植物の桜の、オオシマザクラやヤマザクラなども載っています。ぜひご利用下さいね。

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