2006年4月 2日
鉄の鱗【うろこ】を持つ貝、スケーリーフット
深海は、人類にとって未知の領域ですね。二十一世紀になっても、新種の生き物が続々と発見されています。深海には、浅い海にはいない、常識外れの生き物がいます。
そんな深海生物の一種が、スケーリーフットです。二〇〇一年に、インド洋の水深2500mほどの海底で発見されました。スケーリーフットscaly footという名は、英語の俗称を日本語読みにしたものです。正式な日本語名は、まだ付いていません。
スケーリーフットは、巻貝の一種です。普通の巻貝と同じく、巻いた貝殻があります。殻の直径は約4cmと、小型です。これだけなら、常識外れとは言えませんね。
この種の驚くべきところは、貝殻以外に「うろこ」を持つことです。殻から出ている足の部分が、「うろこ」で覆われます。しかも、その「うろこ」は鉄でできています。硫化鉄【りゅうかてつ】という、硫黄【いおう】と鉄の化合物です。
これまで、スケーリーフット以外には、鉄のうろこを持つ生物は発見されていません。世界唯一の、珍しい特徴を持った生物です。この貝は、何のためにこんなうろこを持っているのでしょうか?
スケーリーフットが棲む深海には、肉食性のカニやエビも棲んでいます。彼らに食べられないように、スケーリーフットは鉄のうろこで防衛したと考えられています。まさに鉄の鎧【よろい】ですね。
うろこの原料が硫化鉄なのは、なぜでしょう? スケーリーフットは、海底火山の熱水が噴出する海底に棲みます。熱水には、大量の硫黄分と鉄分が含まれます。この貝は、身近に豊富にあるものを、身を守る鎧にしたのですね。
スケーリーフットには、まだまだ解明されていない、変わった特徴があります。ごく限られた海底にしか分布しないことも、その一つです。今のところ、この種は、インド洋のたった一ヶ所の熱水噴出部でしか発見されていません。広いインド洋には、他にも似た環境があるのに、です。この生物のさまざまな謎を、何人もの研究者が解明中です。
スケーリーフットを通じて、生物や海や地球の謎が解ければ楽しいですね。
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インターネット生物図鑑-zukan.net-
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には、残念ながらスケーリーフットは載っていませが、三十種以上の巻貝が掲載されています。ぜひご利用下さい。
また、スケーリーフットについては、以下の研究機関で詳しく研究されています。地球や深海についても、興味深い記事がたくさん載っています。よろしければ御覧になってみて下さい。
独立行政法人 海洋研究開発機構
松沢千鶴
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こんにちは、2回目のコメントです。
21世紀に入って絶滅したヨウスコウカワイルカ、テイオウキツツキ、もいれば、新発見された巻貝のウロコフネタマガイ通称スケーリーフットがいるのですね。
これまでの常識を覆すような生物がまだまだ深海には生息している可能性がありますね。
再びのコメント、ありがとうございます > チョモさん。
深海生物は、とても面白いですよね。ここのブログを見て下さる皆さんにも、人気があります。
今後も、深海生物について取り上げる予定です。いつになるかは不明ですが、楽しい記事をお届けしたいですね。