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2006年6月17日

子育てに張り切るお父さん、タマシギ

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 六月の第三日曜日は、父の日ですね。最近は、子育てに参加するお父さんが増えました。ヒト以外の生き物でも、父親が子育てをするものがいます。
 タマシギという鳥が、そんな一種です。湿地や水田などの水辺の鳥です。泥中や水中をあさるために、長い嘴を持っています。小動物や植物の種子を食べます。
 タマシギの世界では、子育てはもっぱら父親の仕事です。母親は卵を産むだけです。卵を抱くのも、雛【ひな】の世話も、父親だけが行ないます。
 面白いことに、タマシギは、雄よりも雌のほうが派手な羽色です。しきりに鳴いて求愛行動を取るのも、雌のほうです。なわばりを作り、守るのも雌です。
 また、タマシギは、一妻多夫【いっさいたふ】の鳥です。一夫多妻ではありません。一羽の雌が、複数の雄とつがいになります。雌は、一羽の雄とつがいになり、産卵すると、あとはすべて雄にお任せです。自分の子には見向きもせず、別の雄を誘います。雄のほうは、雌が産卵した後、卵と雛の世話に明け暮れます。
 一夫多妻の鳥はたくさんの種がいますが、一妻多夫の鳥は珍しいです。タマシギは珍しい例ですね。一夫多妻と一妻多夫とでは、雄と雌の役割がちょうど逆です。
 例えば、日本の国鳥とされるキジは、一夫多妻です。キジは、雄のほうが断然きれいですよね。雄のキジはよく鳴いて、なわばりを宣言します。一羽の雄が、複数の雌とつがいになります。子育ては、雌が行ないます。雄のキジは、卵を抱くことも、雛の世話をすることもありません。
 一夫多妻も一妻多夫も、バランスが悪いように見えますね。片方だけが子育てをするなんて、不公平に感じます。現代の日本人には、ふさわしくない仕組みでしょう。
 けれども、自然界では、意味があることです。タマシギの雌やキジの雄のように、派手であれば、敵に襲われる確率が高いです。その分、子どもが襲われる率を減らしています。派手なほうの親は、子どもから離れることで、子どもたちを守っています。タマシギのお父さんは直接的に、お母さんは間接的に子育てしている、といえますね。



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