2006年6月20日
両生類について教えてください。
哺乳類(イルカ、クジラなど)や、魚類、鳥類(ペンギンなど)、爬虫類(カメなど)は、海にすんだり泳いだりすることができますが、両生類(カエルなど)は、海にいませんよね。なぜですか? 教えてください。お願いいたします。
この質問に答えるには、長い説明が必要です。お付き合い下さい。
皆さんも知っている通り、海の水はしょっぱいです。海水には、私たちの体内よりもずっと濃い塩分が含まれているので、しょっぱく感じます。
たくさんの塩水に少しの真水を入れると、全部塩水になりますね。同じように、海に入った私たちの体には、どんどん塩分が入り込んでくるはずです。体内の塩分と海水の塩分と、濃さを同じにしようとする力が働くからです。
実際には、私たちの体が海水と同じだけ「しょっぱくなる」ことはありません。私たちの体は、皮膚に保護されているからです。皮膚が体表を保護して、塩分が体に入らないようにしています。
私たちヒトは、哺乳類ですね。哺乳類の皮膚は、海水を通しません。おかげで、哺乳類は、海に入っても平気です。余分な塩分が体に入ってこないからです。
どんな動物でも、余分な塩分が体に入ると、具合が悪くなります。余分な塩分が体内にずっとあったら、最後には死んでしまいます。
哺乳類以外の動物にも、たいていは、余分な塩分を体に入れない仕組みがあります。
魚類の皮膚には、鱗【うろこ】がありますね。鱗のおかげで、体外にある塩分を、体内に通さないようになっています。
爬虫類の皮膚にも、鱗がありますね。爬虫類の鱗は、魚の鱗とはまったく造りが違います。しかし、塩分を通さないのは同じです。
鳥類の皮膚も、塩分を通しません。そのうえ、鳥類には羽根が生えています。羽根は、鳥の体表をよりしっかりと保護します。
魚類・爬虫類・鳥類・哺乳類の皮膚には、「体外の塩分を体内に通さない」機能があるわけです。
ところが、両生類には、鱗も羽根も毛もありません。彼らの皮膚は、とても弱いです。「体外の塩分を体内に通さない」機能がありません。
ですから、両生類が海に入ると、海水の塩分が体に入るのを止められません。これでは、死んでしまいますね。そのために、両生類は海に棲むことができないのです。
松沢千鶴
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