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2006年7月10日

新種発見! トゲネズミ

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 つい先日、日本で、哺乳類の新しい種が見つかりました。南西諸島の徳之島【とくのしま】に分布する種です。ネズミの一種で、トクノシマトゲネズミと名付けられました。
 ネズミというと、害獣のドブネズミなどが有名ですね。実験動物のマウス(ハツカネズミ)を思い浮かべる方もいるでしょう。トクノシマトゲネズミを含むトゲネズミ属は、ドブネズミやハツカネズミとは、全く違うネズミです。ヒトには害を及ぼしません。
 トゲネズミ属は、とても貴重な生き物です。世界中でも、日本にしかいません。日本の中でも、沖縄本島・奄美大島・徳之島の三ヶ所にしか分布しません。
 沖縄本島のトゲネズミと、奄美大島のトゲネズミとは、以前から別種といわれてきました。それぞれ、オキナワトゲネズミ、アマミトゲネズミと名付けられています。徳之島のトゲネズミについても、別種という意見が有力でした。けれども、データが少ないために、別種かどうか不明でした。それがはっきりしたのは、地道な研究の成果ですね。
 これで、トゲネズミ属は、ごく狭い範囲に三種が分布する、と判明しました。日本が生き物の宝庫であることを、世界に示しましたね。これは、喜ばしい反面、不安なことでもあります。狭い範囲に多くの種がいれば、一種一種の数が少なくなるからです。数が少なければ、それだけ絶滅しやすいですね。
 ネズミのような小さな生き物は、関心を呼びにくいです。新種発見にしても、種の絶滅にしても、あまりニュースになりません。しかし、体が小さくても、自然の中で果たす役割は、小さくありません。三種のトゲネズミは、南西諸島の生態系を支えています。
 三種のトゲネズミは、名のとおり、棘状の毛を持ちます。ヤマアラシやハリネズミほど強力な棘ではありません。また、彼らはたいへんジャンプ力が強いです。棘状の毛とジャンプ力により、彼らはハブから逃げられることがわかっています。南西諸島の自然の中に、昔から組み込まれてきた証拠ですね。
 トゲネズミがいなくなれば、自然のバランスが崩れるでしょう。どんな害があるかわかりません。彼らを守ることは、私たち自身を守ることにつながります。


徳之島で新種トゲネズミ(東京新聞 2006年07月09日)

徳之島 新種トゲネズミ確認 国産哺乳類で8年ぶり(西日本新聞 2006年07月09日)


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