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2006年9月29日

サソリ? いえサソリモドキです

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 日本の南西諸島には、内地とは違う生き物が、たくさんいます。内地の人にとっては、「こんなものが日本にいるの!?」と、驚くものが多いです。
 そんな生き物の一つが、サソリモドキです。日本には二種が分布します。アマミサソリモドキと、タイワンサソリモドキです。
 「サソリ」モドキという名が付くとおり、外見は、ちょっとサソリに似ています。けれども、サソリとは違います。サソリと同じく、節足動物門【せっそくどうぶつもん】蛛形綱【しゅけいこう】――クモ形綱ともいいます――に属します。
 サソリモドキには、サソリのような毒針はありません。ヒトにとって、致命的になるほどの毒もありません。かわりに、尾の付け根から、酸【さん】を発射します。この酸は、ものすごく濃いお酢のようなものです。皮膚に付くと、皮膚炎を起こします。
 サソリモドキは、毒のかわりに、酸で身を守っています。いじめなければ、酸を発射することはありません。普段は、ヒトに害を与えません。
 アマミサソリモドキは、九州南部から奄美諸島などにかけて分布します。タイワンサソリモドキは、沖縄県南部の八重山諸島に分布します。アマミサソリモドキは、江戸時代の文献に「ヘヒリ」という名で登場します。昔から、風変わりな生き物として、親しまれてきたのでしょう。奇妙に見えても、彼らは、現地の生態系に溶け込んでいます。
 ところが、近年、いるはずのない場所で、サソリモドキが見つかりました。伊豆諸島の八丈島、兵庫県神戸市、愛媛県今治市などで、アマミサソリモドキが発見されています。しかも、これらの地方では、繁殖していると見られます。
 本州以北は、サソリモドキには寒すぎるはずです。でも、定着しているようです。
 同じ国内でも、別の地方から、いなかった生き物が入るのは問題です。単に、ヒトに害があるから悪い/ないから良い、ということではありません。移入生物は、土地ごとにできあがっている生態系を、壊すおそれが高いのです。
 多くの移入生物は、人間の不注意によるものです。人間の責任は重大ですね。


 過去の記事で、サソリを取り上げたものがあります。以下の記事も御参照下さい。
 サソリの毒はどんな毒?(2005/10/11)


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には、アマミサソリモドキは掲載されています。ぜひご利用下さい。

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