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2006年10月 2日

ヤンバルクイナは絶滅寸前?

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 ヤンバルクイナという鳥の名を、聞いたことがありますか? 飛べない鳥です。世界中で、日本の沖縄本島にだけ分布します。国の天然記念物に指定されています。
 この鳥が公式に「発見」されたのは、一九八一年でした。沖縄本島には、大勢の人が住みますよね。なのに、なぜ、それまで見つからなかったのでしょう?
 じつは、昔から、地元の人には知られていました。けれども、その鳥が、「まだ学会に知られない新種」だとは、誰も思いませんでした。日本の鳥類は、調査し尽くされていると思われたのですね。自然は、人間が思うより、奥深いものでした。
 「発見」された当時から、ヤンバルクイナは、数が少ない鳥でした。「せいぜい二千羽くらいしかいないだろう」といわれたようです。国際的にも、国内的にも、すぐに保護動物に指定されました。保護の成果は上がったのでしょうか?
 増えるどころか、ヤンバルクイナは減っています。つい最近、衝撃的な報告がありました。二〇〇五年の調査によれば、ヤンバルクイナは、七百十七羽しかいません。これは、本当に危機的な数です。このままでは、確実に、数年以内に絶滅します。
 人類は、これまでに、たくさんの生物を滅ぼしてしまいました。愚かなことです。しかし、人類は、過去に学ぶことができるはずです。
 ヤンバルクイナを含むクイナの仲間は、絶滅しやすいことが知られます。飛べない種が多いこと、分布域が狭い種が多いこと、などが原因とされます。
 絶滅種の例としては、タヒチクイナとハワイクイナがいます。彼らは、それぞれタヒチ島とハワイ島に分布しました。絶滅寸前の種の例としては、グアム島のグアムクイナがいます。これらの種が、有名なリゾート地に分布するのは、皮肉ですね。どこも「自然が豊かな楽園」のはずです。人間の活動が、彼らを追いつめたことを示しています。
 ヤンバルクイナが棲む沖縄も、有名なリゾート地です。タヒチやハワイの悲劇を、繰り返したくありませんね。人間がくつろぐリゾート地の一部を、鳥たちのために分けてもいいでしょう。本来、そこは、彼らの領域でした。


 ヤンバルクイナ、最近のニュースは以下のとおりです。
 国の天然記念物ヤンバルクイナが激減  JanJan 2006/09/17
 [ヤンバルクイナ激減]絶滅防止の抜本策急げ  沖縄タイムス 2006/09/12
など


 過去の記事で、絶滅寸前の種を何種か取り上げています。こちらも御覧下さい。

 鵺【ぬえ】の正体はトラツグミ(2006/8/4)
 新種発見! トゲネズミ(2006/7/10)
 縄文時代からの御馳走、ハマグリ?(2006/2/24)
などです。


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には、ヤンバルクイナは掲載されています。ぜひご利用下さい。

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