2006年10月19日
ジョロウグモの理【ことわり】
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クモといえば、網を張る生き物という印象がありますね。クモの網には、さまざまな形があります。大きな円形の網が、最も有名でしょう。
同じような円形の網を張るクモにも、いろいろな種がいます。よく知られるのは、腹部に黄色の縞模様があるものですね。このような模様のクモは、一種だけではありません。複数の種がいます。
代表的な種が、ジョロウグモです。比較的大型になるうえ、人家の近くに棲むので、人目につきやすいです。秋口に、黄色い縞模様の、はちきれんばかりに膨れた腹のクモがいたら、ジョロウグモの可能性が高いです。ジョロウグモは、夏の終わりから秋にかけて、急速に成長します。そのために、秋口に目立ちます。
ジョロウグモは、円形の網を張るクモの代名詞にされています。地方によっては、コガネグモなどの似た種も一まとめにして、ジョロウグモと呼びます。皆さんが思う「ジョロウグモ」が、生物学的に言うジョロウグモとは限りません。正確な種名を知るためには、図鑑などで調べる必要があります。
ジョロウグモは、漢字で「女郎蜘蛛」や「絡新婦」などと書きます。面白い名ですね。この名の由来には、諸説があります。一説では、メスのほうがオスよりずっと大きいから、といいます。けれども、クモの仲間は、ほぼ例外なく、メスのほうがオスより大きいです。ジョロウグモばかりの特徴ではありません。
極端に大きさが違うため、別種同士のように見えるクモのカップルも多いです。ジョロウグモもそんな一種です。普通に見られる、ぷっくりと大きな腹のジョロウグモは、すべてメスです。小さなオスは、成体になると、ちゃっかりとメスの網に居候します。そうして、交尾の機会を狙います。体格の差を利用した、巧みな生態ですね。
ジョロウグモには、妖怪じみた言い伝えがいくつかあります。その名の響きが、不気味さをかき立てたのでしょうか。実際のジョロウグモは、ヒトには無害です。迷信にまどわされなければ、「居候オス」など、興味深い生態を観察できるかも知れません。
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には、ジョロウグモとコガネグモは掲載されています。ぜひご利用下さい。
松沢千鶴
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