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2006年12月22日

イノシシはブタの祖先か?

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 来年、二〇〇七年は亥【い】年ですね。日本では、亥は「イノシシ」と解釈されています。年賀状に、イノシシを描こうと考えている方が多いでしょう。
 面白いことに、干支【えと】が発生した中国では、亥はブタと解釈されます。イノシシではありません。亥年はブタ年というわけですね。
 イノシシとブタは、明らかに似ています。ブタの品種によっては、イノシシにそっくりなものもいます。イノシシは、ブタの祖先なのでしょうか?
 答えは「はい」です。ブタは、イノシシを家畜化したものです。生物学的には、イノシシとブタは同じ種です。「亜種」といって、同種の中で少し違うグループにされています。
 イノシシは、日本にも野生のものが分布しますね。日本の本土にいるイノシシは、ニホンイノシシと呼ばれます。ニホンイノシシは、ユーラシア大陸などに広く分布するイノシシの亜種とされます。南西諸島には、ニホンイノシシよりも小型のリュウキュウイノシシが分布します。リュウキュウイノシシも、大陸のイノシシの亜種とされます。
 日本のブタは、ニホンイノシシを家畜化したものではありません。中国やヨーロッパのブタの品種を導入したものです。世界各国で、イノシシは、別個に家畜化されました。そのため、多様なブタの品種が生まれました。「肉が美味」・「多産」・「何でもよく食べる」など、イノシシには、家畜にふさわしい性質がそろっています。
 野生のイノシシも、古くから狩猟の対象にされました。昔の山里では、イノシシの肉が、貴重な蛋白源【たんぱくげん】だったからです。
 このように、イノシシは、長らく人間の役に立ってきました。けれども、最近は、害獣として報道されることが多いですね。昔と違って、田畑ではなく、住宅地に現われたという報道が増えています。なぜでしょうか?
 理由は、クマが人里に出没するのと同じでしょう。山に餌がないからです。人間が開発を進めすぎたために、イノシシが暮らせる環境がなくなってきました。
 開発がいけないとは言いません。開発のやり方を、考える必要がありますね。


 過去の記事で、人里に現われるクマも取り上げています。また、二〇〇六年の干支のイヌも取り上げています。こちらも御覧下さい。
 クマ(熊)の害を防ぐには?(2006/10/9)
 イヌの祖先はオオカミか?(2005/12/26)


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には、イノシシが掲載されています。ぜひご利用下さい。

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コメント

Posted by Sekizuka at 2006年12月22日 16:47

>人間が開発を進めすぎたために

これはどうなんでしょうか。
クマのWWF声明にもある通り、里山環境が荒れているぐらいですから、むしろ山裾での人の活動は退潮気味ではないでしょうか。
クマはともかくイノシシに限って言えば狩猟圧が下がるなど増加傾向にあるように感じます。(ちゃんと調べていません、実感としての話です)

Posted by 松沢千鶴 at 2006年12月24日 13:12

 こんにちは、Sekizukaさん。貴重なご意見ありがとうございました。
 まだまだ勉強することがありそうですね。これからも、ご意見よろしくお願いいたします。
 
 

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