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2007年1月27日

ラブカはなぜ「生きている化石」か?

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 先日、静岡県の駿河湾で、深海ザメの「ラブカ」が見つかりましたね。沼津市のあわしまマリンパークにより、生きた姿が動画撮影されました。
 以前から、駿河湾にラブカが棲むことは知られていました。駿河湾は、岸近くにもかかわらず、たいへん深い海です。世界有数の、深海魚の宝庫です。
 ラブカは、時おり、サクラエビ漁の網にかかることがあります。サクラエビは、駿河湾の名産品ですね。水深200mほどの深海に棲みます。一緒に網に入ることからすると、サクラエビと同様、ラブカも、浅海と深海とを行き来しているのかも知れません。
 今回のラブカは、漁の網に入ったのではありません。偶然、発見されたようです。
 発見されたのは、西伊豆の海域です。この海域では、深海から、急に上昇する流れが起きやすいです。今回のラブカは、このような流れに巻き込まれたのかも知れません。
 ラブカは、生きている化石と呼ばれます。原始的な特徴を残しているからです。いったい、ラブカのどこが原始的なのでしょうか?
 一番わかりやすいのは、口です。普通のサメは、口が体の下側に付いていますね。けれども、ラブカの口は、体の一番前、先端に付いています。普通の魚みたいですね。サメとしては、これが、原始的な特徴です。
 普通のサメは、なぜ、体の下側に口があるのでしょう? じつは、鼻が発達したためです。普通のサメの鼻は、尖っていますね。あの中には、匂いを感じる細胞が、いっぱい詰まっています。その細胞の場所を確保するために、口は、鼻のそばに位置できなくなりました。結果として、体の下側に追いやられたのですね。
 ラブカが深海魚であることは、原始的であることと、関わりがあります。棲みやすい浅海は、進化したサメたちに奪われてしまいました。ラブカは、棲みにくい深海へ逃げ込んで、生き長らえました。シーラカンスなども、ラブカと同じパターンです。
 原始的なものは、進化したものに追われて、棲みにくい場所に棲むことが多いです。このために、深海には、不思議な生き物がたくさんいるのですね。



 過去の記事でも、深海に棲む生き物を取り上げています。また、ラブカと同じサメの仲間も取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 シーラカンスの動画撮影に成功! その後は?(2007/1/20)
 脚があるのに歩かない? サクラエビ(2006/3/27)
 関連記事は以下の通り
 あわしまマリンパーク、珍しい深海ザメの撮影に成功(2007/01/24)
 

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