2007年3月 9日
実在する猫バス? ゲジゲジ
二十四節気の一つに、啓蟄【けいちつ】がありますね。「冬ごもりをしていた虫が、穴から出てくる頃」という意味です。二〇〇七年は、三月六日ですね。
「虫」と呼ばれるのは、昆虫類とは限りません。分類学上、昆虫でないものも、虫と呼ばれることがあります。そのような「虫」の一つに、ゲジゲジがあります。正式な日本語名は、ゲジといいます。あの、細長い脚がたくさんある「虫」です。
姿から想像されるとおり、ゲジはムカデの仲間です。専門的には、節足動物門【せっそくどうぶつもん】唇脚綱【しんきゃくこう】ゲジ目に属するのが、ゲジの仲間です。日本には、ゲジと、オオゲジという種が分布します。
ゲジとオオゲジは、外見がそっくりです。大きさが違うだけです。「ひときわ大きなゲジゲジ」を見たら、それはオオゲジと考えて間違いありません。
両種は、生態も似ています。どちらも夜行性で、肉食性です。ムカデと違い、毒はありません。ヒトを攻撃しません。害どころか、ヒトの役に立つ生き物です。ゴキブリなどを食べるからです。罪がないのに嫌われて、ゲジの仲間は気の毒ですね。
観察すると、ゲジの仲間は、とてもよくできています。壁でも天井でも、どんなに凸凹の所でも走れます。しかも、風のように速いですよね。そんなことができるのは、あの多くの脚と、眼のおかげです。ゲジの仲間は、他のムカデより、ずっと眼が良いです。
ムカデやゲジのような多足は、野外を歩いたり走ったりするのに、たいへん都合がいいです。体が安定するうえに、凸凹を乗り越えやすいからです。
『となりのトトロ』に登場するネコバスを御存知ですか? あれは、多足の猫ですよね。猫バスは、普通のバスでは走れない、とんでもない所を走れます。風に乗って、電線の上まで歩きます。あの動きは、ゲジとまったく同じです。車輪ではできない動きです。
『トトロ』の製作スタッフは、ゲジの動きを参考に、猫バスを生んだのではないかと考えています。私の勝手な憶測ですけれど(笑) 虫が苦手な方も、「実在する猫バス」だと思って見れば、ゲジに親しみを持てるのではないでしょうか。
過去の記事で、ゲジの仲間であるムカデを取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
ムカデとヤスデはどう違う?(2006/10/15)
さまざまな生物に関するコラム、Q&A、画像など盛りだくさんです。過去の記事は各カテゴリよりどうぞご覧ください。
そして・・・
メインの図鑑↓↓↓↓↓には
オオゲジが載っています。
![]()
インターネット生物図鑑-zukan.net-
http://www.zukan.net
ぜひご利用下さい。
松沢千鶴
パーマリンクhttp://blog.zukan.net/blog/2007/03/09-35.php
トラックバックhttp://blog.zukan.net/MovableType4/mt-tb.cgi/779
コメント