2007年3月16日
クマバチは社会進化の謎を解くか?
皆さんは、クマバチ(熊蜂)の名を聞いたことがあるでしょう。たいていの人が、この名から、「黒くて大きくて、恐ろしいハチ」を思い浮かべるようですね。
クマバチが「黒くて大きいハチ」なのは、本当です。けれども、「恐ろしい」のは、間違いです。彼らは、決して、積極的にヒトを襲うことはありません。
通称や方言名で、クマバチを「くまんばち」と呼ぶことがあります。ややこしいことに、地方によっては、スズメバチを「くまんばち」と呼びます。スズメバチは、本当に恐ろしいハチですね。呼び名が似ているため、クマバチとスズメバチが、混同されています。
空中の一点で、クマバチが静止飛行をしていることがあります。早春によく見られる姿です。ぶーんと大きい羽音をさせる様子は、恐ろしげです。
が、恐れる必要はありません。そのようなクマバチは、雄のハチです。彼らは、縄張りを見張っているだけです。こちらから手を出さなければ、決して襲われません。
時おり、クマバチのほうから、ヒトに接近することがあります。そういう時、慌てないで下さい。彼らは、縄張りに入ってきたものを、確かめたいだけです。こちらが危害を加えないとわかれば、去ります。怖がって叩いたりすると、反撃されてしまいます。
クマバチは、ミツバチと同じハナバチの仲間です。ミツバチは、集団生活をすることで有名ですね。クマバチも集団生活をします。ただし、ミツバチのように、数千頭もの大集団にはなりません。せいぜい数十頭の単位です。
クマバチの雌は、卵を産みっぱなしにしません。子どもの世話をします。これは、昆虫では、たいへん珍しいことです。子どものために、雌は、枯れ木などに巣を作ります。
母バチは、子どもの食べ物として、花粉や蜜を集めます。幼虫は、それを食べて育ちます。雄は子どもの世話をしません。このようなクマバチの「家族生活」は、ミツバチの大集団生活の原型と考えられています。
ミツバチの社会的な行動は、見事ですね。なぜ、あんなふうに進化したのか、誰でも不思議に思うでしょう。クマバチを研究すれば、謎が解けそうです。楽しみですね。
過去の投稿で、クマバチ以外のハチの仲間も取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
アシナガバチは紙の工芸家?(2006/9/22)
ブン・ブン・ブン(2006/04/25)
「くまんばち」の毒は、どういう毒ですか?(2006/1/5)
などです。
このほかにも、たくさんの昆虫に関する投稿がありますので、是非左のカテゴリからご覧ください。
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クマバチや同じハチの仲間のセイヨウミツバチ、ニホンミツバチ、オオスズメバチなどが載っています。
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松沢千鶴
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