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2007年5月14日

鰹(カツオ)を連れてくるクラゲがいる?

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 立夏を過ぎると、海の中も、夏の気配です。初鰹【はつがつお】の季節ですね。
 カツオが来るのと同じ時期に、日本近海に来る生き物がいます。カツオノエボシやカツオノカンムリです。どちらも、クラゲの種名です。カツオの先触れのように見えるため、「鰹の烏帽子」や「鰹の冠」という名が付けられました。
 カツオノエボシとカツオノカンムリは、名前も姿も、生態も似ています。どちらも、青く透き通った体です。海面に浮いて暮らし、ほとんど潜ることはありません。遊泳力が弱く、風や海流に流されて移動します。日本には、暖流に乗ってやってきます。
 彼らの体の一部は、ヨットのような三角形の帆になっています。風を受けて移動しやすいように、です。ユニークですね。こんな形の生き物は、他にいません。
 彼らには、刺胞【しほう】という器官があります。槍【やり】のように刺すものです。これで、魚などを捕らえて食べます。ヒトも、触れば刺されます。たいへん痛いです。観察するにはとても面白い生き物ですが、触らないようにしましょう。
 カツオノエボシとカツオノカンムリは、群体生物である点も似ています。群体生物とは、たくさんの個体が集まって、一個体のようにして生活する生き物です。どちらの種も、一個体のように見える青い体は、じつはたくさんの個体が集まったものです。
 これだけ共通点があれば、カツオノエボシとカツオノカンムリは、近縁だと思いますよね。ところが、最近、そうでないことがわかりました。同じクラゲの仲間(刺胞動物【しほうどうぶつ】)でも、遠縁です。カツオノエボシは管クラゲ目【くだくらげもく】に、カツオノカンムリは花クラゲ目【はなくらげもく】に属します。
 生物学的に言えば、カツオノカンムリは、クラゲというより、ポリプです。ポリプとは、刺胞動物の中の、イソギンチャク型の生物のことです。カツオノカンムリは、小さなポリプが集まって、クラゲ型の「浮き」に付いている生き物といえます。
 カツオノカンムリと同じ「クラゲ型ポリプ」には、ギンカクラゲがいます。ギンカクラゲも、花クラゲ目に属します。海には、こんな不思議な生き物が多いのですね。


 過去の記事で、カツオノカンムリに近縁なギンカクラゲを取り上げています。また、カツオノエボシや、その他、クラゲに似た生き物を取り上げた記事もあります。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 電気クラゲとはどんなクラゲ?(2006/8/1) 
 クラゲと付いてもクラゲでない? ツノクラゲ(2006/7/29) 
 いそぎんちゃくって(2006/7/27) 
などです。このほかにもたくさん無脊椎動物に関する投稿があります。各カテゴリーよりご覧ください。


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には、カツオノエボシ、カツオノカンムリ、ギンカクラゲが、掲載されています。ぜひご利用下さい。

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