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2007年5月21日

トノサマガエルの謎

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 そろそろ田植えの季節ですね。田んぼに水が入ると、カエルの声が賑やかになります。
 田んぼに多いカエルといえば、アマガエルとトノサマガエルでしょう。「殿様」の名のとおり、トノサマガエルは、アマガエルより、ずいぶん大きいです。
 トノサマガエルは、雌(メス)と雄(オス)とで色が違います。大きさも、雌のほうが大型です。雌は、白地に茶色い斑点を散らした姿です。雄は、雌より緑がかった体色です。
 繁殖期になると、雄だけ、普段と体色が変わります。婚姻色【こんいんしょく】と呼ばれるものです。繁殖期の雄は、黄色っぽくなります。
 日本には、ほぼ全国に「トノサマガエル」がいます。けれども、そう呼ばれるカエルが、本当のトノサマガエルとは限りません。違う種のカエルが、「トノサマガエル」と呼ばれることがあります。姿や生態が似た、別種がいるのです。
 トノサマガエルの「そっくりさん」は、ダルマガエルと、その亜種であるトウキョウダルマガエルです。
 じつは、トノサマガエルは、不思議な分布をしています。東北の太平洋側(仙台あたり)から、関東地方までの間が、すっぽりと空白なのです。東北から九州まで、広く分布するのに、です。その空白地帯に、ぴったりとはまるように、トウキョウダルマガエルが分布します。ですから、仙台や、東京近辺の「トノサマガエル」は、トウキョウダルマガエルなのですね。こんな分布になった理由は、わかっていません。
 ダルマガエルは、東海から瀬戸内地方に分布します。トノサマガエルと分布が重なります。そのうえ、外見も似ています。野外での区別は、容易ではありません。
 トノサマガエルとダルマガエルとは、野生状態でも、交雑して雑種ができることがあります。分布の境界では、トノサマガエルとトウキョウダルマガエルの雑種ができることもあります。こうなれば、ますます区別ができません。ややこしいですね。
 トノサマガエルとダルマガエルが近縁なのは、明らかです。しかし、この二種の関係には、未知の部分が多いです。身近な生き物でも、謎はあるものですね。


 過去の記事でも、アマガエルなど、カエル類を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 妖怪の正体見たりウシガエル(牛蛙)(2006/8/7) 
 樹上に卵を産むモリアオガエル(2006/7/10)  
などです。このほかにもたくさんカエルや両生類に関する投稿があります。各カテゴリーよりご覧ください。

 また、先日ニュースになった「カエル・ツボカビ症」のトピックもあります。以下の通りです。 
 世界のカエルが絶滅する? ツボカビ症を防ぐには (2007/01/14) 
 <カエル・ツボカビ症>国内で初確認 両生類絶滅の危険性も(2007/01/12)  



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には、トノサマガエル、トウキョウダルマガエルが、掲載されています。ぜひご利用下さい。

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