2007年6月 4日
女武者の闘い? コガネグモのクモ合戦
最近の日本では、生き物に触れる機会が少なくなりました。けれども、地方によっては、生き物を利用した行事が残っています。今回は、そんな行事の一つを紹介しましょう。
それは、クモ合戦と呼ばれる行事です。いわば、クモの決闘です。昔は、子どもの遊びや祭りの余興として、全国各地にあったようです。しかし、今、残っている地方は少ないです。鹿児島県、熊本県、長崎県、高知県など、九州と四国に多いですね。
なかでも、鹿児島県加治木町【かじきちょう】で行なわれるものが、有名です。加治木町のクモ合戦は、立派な伝統行事です。ちゃんと裃【かみしも】を着た行司がいて、決まり手もあります。公式に定められた闘技場もあります。まるで、大相撲みたいですね。
加治木町で使われるのは、コガネグモという種のクモです。日本の本州以南で、普通に見られる種です。なぜ、この種なのかはわかりません。
参戦する「武者」は、すべて雌(メス)です。これは、多くのクモ合戦に共通します。雄(オス)のほうが勇ましそうなのに、なぜでしょう?
じつは、クモの仲間は、ほぼ例外なく、雌のほうが大きいのです。時には、雌雄の差が大きすぎて、別種に見えることもあります。闘うなら、やはり、大きいほうが有利ですね。それで、「女の闘い」になったのでしょう。
加治木町のクモ合戦は、毎年、六月の第三日曜日に行なわれます。この時期、野生のコガネグモは、まだ成体になっていません。子グモを闘わせるのでしょうか?
そうではありません。加治木町の人たちは、合戦のために、春からクモを育てます。秘伝の餌を与える人もいるそうです。本番には、成体の「女武者」がそろいます。
クモ合戦のおかげで、加治木町には、クモ嫌いの人がいないといいます。素晴らしいことですね。クモは、多くの害虫を食べてくれます。日本には、ヒトにとって危険な毒グモは、ほとんどいません。やたらにクモを嫌うのは、不合理なことです。
合戦が終わった後、コガネグモは、野生に返されます。「良い子をたくさん産みますように」と、人々は願うそうです。こんな素敵な行事は、ずっと続いて欲しいですね。
鹿児島県加治木町【かじきちょう】のホームページ
過去の記事でも、いろいろなクモを取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
ジョロウグモの理【ことわり】(2006/10/19)
人家の頼もしい用心棒、アシダカグモ(2006/8/25)
などです。この他、無脊椎動物に関するコラム、Q&A、画像など盛りだくさんです。過去の記事は各カテゴリよりどうぞご覧ください。
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コガネグモをはじめ、各種のクモが掲載されています。
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松沢千鶴
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はじめまして、
私の住んでる埼玉県においてこのクモは、県のレッドデータに基づく絶滅危惧種に指定されてます。
ところが近年において私の住んでる地域周辺をはじめ、都市部などでもこのクモが生息しており、げんに私も家の近くの用水路で生のコガネグモを確認し、写真に収めて県の生態系の保護協会に証拠として提出したりしてます。
実は今日のことですが、家の近くにいるコガネグモが前日までおなかが大きかったのに萎んでており、おそらく卵を産んだのではないかと思われますが、来年になれば更に繁殖するのではないかと考えられます。
地球温暖化の影響による環境の変化は、このようなトコまで及んでたかと思うと複雑な心境です。
それでは、この辺にて失礼いたします。
初めまして、みやのこさん。コメントありがとうございます。
コガネグモのように、小さな生物は、生息状況を確認するのが難しいですね。
体が小さいと、思わぬところに生息域を見つける場合があります。地球温暖化と関係しているかどうかは、すぐには判断できません。
また、お立ち寄り下さい。