図鑑.netブログ- zukan.net -

http://blog.zukan.net/blog/

2007年6月13日

新種のクシクラゲ? 発見




 深海魚のメガマウスに続き、再び深海生物のニュースです。沖縄本島の近くの深海で、新種らしき生き物が発見されました。
 発見されたのは、クシクラゲと呼ばれる生き物です。クラゲと付いても、クシクラゲは、普通のクラゲとは違います。
 普通のクラゲ(アンドンクラゲ、カツオノエボシ、ミズクラゲなど)は、刺胞動物【しほうどうぶつ】というグループに属します。対して、クシクラゲは、有櫛動物【ゆうしつどうぶつ】というグループに属します。
 クシクラゲは、櫛板【しつばん】という、櫛【くし】に似た器官を持ちます。このために、有櫛動物=クシクラゲと呼ばれます。刺胞動物のクラゲには、櫛板がありません。
 普通のクラゲ(刺胞動物のクラゲ)とクシクラゲは、そっくりに見えますね。そのため、昔は、学者の間でも、同じグループだと思われていました。けれども、研究が進むにつれ、まったく違う生き物だとわかってきました。
 普通のクラゲとクシクラゲとは、ヒトと魚類以上に、類縁が遠いです。譬えて言えば、ヒトと昆虫くらい違うでしょう。専門的には、門【もん】という分類レベルで違います。
 今回、発見されたものと同じように、深海に棲むクシクラゲがいます。コトクラゲという種です。映像を見る限り、今回の「新種」とコトクラゲとは、全然似ていません。でも、同じ有櫛動物です。深海にいて、海底にくっついて生活するところも、同じです。コトクラゲも、相模湾【さがみわん】などの、日本の近海にいることが確認されています。
 偶然ですが、つい先日、神奈川県にある新江ノ島水族館が、コトクラゲの採集に成功しました。ちょうど、この六月に、鹿児島湾で、深海生物の調査をしていたのですね。その調査で、採集されました。
 深海生物の調査は、とても難しいです。それでも、少しずつ、いろいろなことが解明されています。現場の研究者の方々が、がんばってくれるおかげですね。日本では、海洋研究開発機構(JAMSTEC)という機関が、主に深海の調査を行なっています。


「新種」のクシクラゲのニュースは、以下のページにあります。
 新種?の深海生物を発見=沖縄の南、水深7000メートルで-無人機「かいこう」(時事通信 2007/06/12)
 新種クラゲ?深海7000m無人カメラに映った謎の生物【映像】(ANN news 2007/06/12)
 クシクラゲの一種、コトクラゲを採集した新江ノ島水族館の航海・採集日誌は、以下にあります。
 2007/06/08 鹿児島湾野間岬沖(8) 最終調査「珍しい」とは
 新江ノ島水族館 トップページ
 海洋研究開発機構(JAMSTEC)トップページ
 過去の記事でも、クシクラゲ=有櫛動物【ゆうしつどうぶつ】を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 深海生物が好きな人、集まれ! 相模湾【さがみわん】の生物展覧会(2007/4/21)【生物展覧会 相模湾の生物 きのう・きょう・あすは『2007年6月17日』まで】

http://blog.zukan.net/blog/2007/06/13-post_842.php
トラックバックhttp://blog.zukan.net/MovableType4/mt-tb.cgi/1047

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL
http://blog.zukan.net/MovableType4/mt-tb.cgi/1047

コメント

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)