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2007年6月18日

カタツムリの殻は右巻き?左巻き?

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 梅雨時の生き物といえば、カタツムリが有名ですね。アジサイの葉に載る姿など、親しまれています。殻があるおかげで、ナメクジよりも、ずっと優遇されますね。
 ところで、カタツムリの殻は、右巻きでしょうか、左巻きでしょうか? ここでは、殻を上から見て、時計回りに巻くのを右巻き、反時計回りに巻くのを左巻きとします。
 答えは、「両方ある」です。ただし、全体的に見れば、右巻きのほうが圧倒的に多いです。
 カタツムリは、たいへん種数が多い生き物です。日本だけでも、何百種も分布します。その多くが、右巻きの種です。左巻きの種は少数派です。日本には、ヒダリマキマイマイなどがいます。まれに、右巻きの個体と左巻きの個体とが、共存する種もいます。
 右巻きが圧倒的に多いのは、カタツムリだけではありません。巻貝の仲間は、全体的にそうです。海水や淡水に棲む巻貝も、同じなのですね。なぜ、こうなったのかは、わかっていません。生物学上の大きな謎です。
 右巻きが多いのは、そのほうが有利なことがあるからでしょう。では、少数の左巻きがいる理由は、何でしょうか? 左巻きのほうが、有利になる場合があるのでしょう。
 一つには、敵との関係があると考えられています。左巻きの貝は、敵に食べられることが少ないのです。巻きの向きが違うだけなのに、なぜ、そうなるのでしょうか?
 理由は、カタツムリを食べる敵の「口の構造」にあります。カタツムリの敵は、口の構造が特殊なことが多いです。この特殊さが、殻の巻きに関係しています。
 例えば、カタツムリ食のヘビ、イワサキセダカヘビがそうです。このヘビは、顎【あご】の形が左右で違います。右巻きの殻から、カタツムリの体を引き出しやすいようになっています。ほとんどのカタツムリが右巻きなので、こうなったのでしょう。カタツムリ食の昆虫マイマイカブリにも、似た顎の構造が見られます。
 最近の研究により、イワサキセダカヘビは、左巻きのカタツムリを敬遠することがわかりました。食べにくいからです。カタツムリにしてみれば、巻きの向きが違うために、命拾いするわけですね。少数派には、ちゃんと意味があるのでした。


 過去の記事でも、カタツムリに関連する生き物を取り上げています。また、生き物の「右巻き、左巻き」に関する記事もあります。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。

 藤(フジ)のつるは右巻き?左巻き?(2007/04/20)
 「三すくみ」は嘘だった? 蛇はナメクジも平気(2007/2/15)
 日本の陰の昆虫王者? マイマイカブリ(2006/8/5)
 などです。



 メインの図鑑↓↓↓↓↓には、
ヒダリマキマイマイなどのカタツムリの仲間が掲載されています。
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