2007年7月20日
カイメン(海綿)とは、どんな生き物?
夏といえば、サンゴ礁の海が思い浮かびますね。サンゴは、樹木のような姿をしています。けれども、海中には、サンゴ以外にも、樹木状の生き物がたくさんいます。
カイメンも、樹木型になる生き物の一つです。カイメンとは、海綿動物【かいめんどうぶつ】と呼ばれる生き物の総称です。サンゴは、刺胞動物【しほうどうぶつ】というグループに属します。海綿動物と刺胞動物は、まったく違います。
カイメンには、目も鼻も耳もありません。歩くための脚も、泳ぐためのひれもありません。海中の岩などにくっついて、じっとしています。この様子は、サンゴに似ていますね。しかし、カイメンをよく見ても、サンゴのような触手さえありません。
こんな様子で、カイメンは、どうやって生きているのでしょうか?
カイメンの体には、とても小さな穴が、たくさんあります。ここから海水が入ってきます。海水と一緒に、有機物も流れこみます。そういった有機物を濾【こ】しとって、食べています。貝類のアサリやハマグリと同じ、濾過食【ろかしょく】という方法ですね。
食事の後の海水は、出水用の穴から出します。出水用の穴は、入水用の穴より、ずっと大きいです。ヒトの目で見えるくらいです。カイメンに穴があるように見えるのは、たいてい出水用の穴です。
じつは、カイメンは、常に樹木状になるとは限りません。種によって、たいへん形が多様です。常に樹木型になるのは、ツノマタカイメンなどです。ザラカイメンやワタトリカイメンのように、お椀【わん】型やコップ型になる種も多いです。ダイダイイソカイメンのように、一定の形がなく、どんな形にもなる種もいます。
一部のカイメンは、ヒトの役に立ちます。スポンジを御存知ですよね? 食器や体を洗うのに使うものです。スポンジとは、英語でカイメンのことです。もともと、カイメンの体の組織を使っていたのですね。モクヨクカイメンという種から、作られます。
今では、スポンジといえば、ほとんど化学合成されたものです。でも、まだカイメンが使われることもあります。生き物の恵みは、思わぬところにもありますね。
過去の記事で、カイメンとよく間違えられるサンゴや、ホヤの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
宝石の珊瑚【さんご】はサンゴ礁のサンゴか?(2007/3/5)
原始的に見えても魚に近い? ホヤ(海鞘)(2006/8/28)
サンゴ礁と台風の関係(2005/9/2)
などです。
図鑑↓↓↓↓↓には、ザラカイメン、ダイダイイソカイメン、ツノマタカイメン、ワタトリカイメンが掲載されています。
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ぜひご利用下さい。
松沢千鶴
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