図鑑.netブログ- zukan.net -

http://blog.zukan.net/blog/

2007年7月30日

ハサミムシ? いえシリアゲムシです

ico_weather_ame.gif


 夏には、たくさんの昆虫が現われますね。トンボやセミは、誰もが御存知でしょう。
 けれども、中には、いったい何の仲間なのか、わからない昆虫もいますよね。シリアゲムシは、そんな昆虫の仲間です。
 全体的なシリアゲムシの姿は、トンボに似ています。細い体に、透明感のある翅【はね】があります。しかし、よく見れば、トンボとは全く違います。
 第一に、シリアゲムシは、トンボのように翅を広げたまま止まったり、翅を立てて畳んだりしません。背中に平らに翅を畳みます。やや、ガ(蛾)に似た畳み方です。
 第二に、シリアゲムシの顔は、とても細長いです。トンボのように、四角ばってはいません。口が細長く尖っています。
 第三に、シリアゲムシの尾部には、「はさみ(鋏)」状の器官があります。鋏というより、サソリの尾のように見えます。上に折り曲げて、持ち上げた状態でいるからです。シリアゲムシという名は、これに由来します。ただし、鋏を持つのは雄(オス)だけです。
 お尻に鋏があることから、シリアゲムシは、ハサミムシと混同されることがあります。ハサミムシは、シリアゲムシとは遠縁の昆虫です。シリアゲムシは、昆虫綱【こんちゅうこう】シリアゲムシ目に属する種の総称です。ハサミムシは、昆虫綱ハサミムシ目に属する種の総称です。目【もく】のレベルで違うのですね。シリアゲムシは、翅が発達していてよく飛びます。対して、ハサミムシは、翅が退化した種が多く、あまり飛びません。
 他にも、シリアゲムシは、誤解されやすいことがあります。尾の鋏が、ヒトを傷つけるのではないか、というのですね。鋏が、毒針のように見えるのでしょう。シリアゲムシには、毒はありません。ヒトには無害です。安心して下さい。
 シリアゲムシは、原始的な性質を残した昆虫です。なんと、約三億年も前に、祖先が現われています。恐竜が現われるより前ですね。身近な「生きている化石」です。
 日本にも、何種か、シリアゲムシの仲間がいます。ヤマトシリアゲ、ベッコウシリアゲなどです。彼らと出会えたら、ぜひ、「生きている化石」を観察してみましょう。


 過去の記事で、シリアゲムシと混同されやすい昆虫や、サソリを取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
ハサミムシの鋏【はさみ】は何のため?(2007/05/18)
トンボでないトンボがいる?(2006/7/31)
サソリの毒はどんな毒?(2005/10/11)
などです。



図鑑↓↓↓↓↓には、シリアゲムシの一種、ヤマトシリアゲが掲載されています。
ban_zukan.net.jpg
インターネット生物図鑑-zukan.net-
http://www.zukan.net
ぜひご利用下さい。


http://blog.zukan.net/blog/2007/07/30-730.php
トラックバックhttp://blog.zukan.net/MovableType4/mt-tb.cgi/986

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL
http://blog.zukan.net/MovableType4/mt-tb.cgi/986

コメント

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)