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2007年8月 9日

ホタルブクロにはホタルが入るか?




 夏、山道でよく見かける花に、ホタルブクロ(蛍袋)がありますね。名のとおり、ホタル(蛍)が入りそうな、ぷっくりした花です。その愛らしさのために、栽培されることも多いですね。ホタルブクロには、本当にホタルが入るのでしょうか? 
 自然にホタルが入ることは、まずありません。昔、ヒトの子どもが、この花にホタルを入れて、遊んだようです。このことから、名付けられたのでしょう。
 この花の形には、ちゃんと意味があります。提灯【ちょうちん】みたいな花の形は、ある特定のグループの昆虫だけに、蜜をあげるためです。
 ホタルブクロは、花の一番奥に蜜があります。しかも、蜜がある場所は、雄しべの付け根に囲まれています。ですから、蜜を食べられるのは、花の奥まで潜り込むことができて、かつ、雄しべを掻き分ける力があるものです。それは、どんな昆虫でしょうか?
 例えば、チョウ(蝶)はどうでしょう? 翅【はね】が邪魔になるために、ホタルブクロの花には潜り込めませんね。アリ(蟻)はどうでしょうか? 雄しべを掻き分ける力がないために、ホタルブクロの花に行っても無駄足です。
 ホタルブクロが歓迎するのは、マルハナバチの仲間です。マルハナバチの仲間は、花に潜り込む能力が高いです。雄しべを掻き分けるだけの力もあります。ホタルブクロは、蜜を与える「お客さん」を選んでいるのですね。
 なぜ、「お客さん」を選ぶのかといえば、より効率良く花粉を運んでもらうためです。
 植物の花は、ただで昆虫に蜜をあげるのではありません。見返りに、花粉を運んでもらいます。ある種の植物が、あるグループの昆虫を優遇すれば、その昆虫たちは、同種の花をたくさん訪れてくれるでしょう。効率良く花粉を運んでもらえますね。
 ホタルブクロは、「お客さん」として、マルハナバチの仲間を選びました。他の昆虫に蜜を取られないということは、マルハナバチの仲間を優遇していることになります。
 今のところ、ホタルブクロとマルハナバチの仲間は、良い関係を築いています。ヒトが自然のバランスを崩さなければ、この関係は、長く続くのではないでしょうか。


 過去の記事に、ホタルブクロの「お客さん」であるマルハナバチの写真があります。また、ホタルについても取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 コマルハナバチ(2006/7/3)
 ホタル(蛍)はなぜ光る?(2006/5/26)
などです。



図鑑↓↓↓↓↓には、ホタルブクロや昆虫のトラマルハナバチやゲンジボタル、ヘイケボタルが掲載されています。
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