2007年8月17日
キュウリは、なぜ「胡瓜」と書く?
キュウリは、夏に美味しい野菜ですね。漬物に、サラダに、お寿司の河童【かっぱ】巻きに、と大活躍です。日本の料理に欠かせませんね。
ところが、キュウリは、日本土着の野菜ではありません。古い時代に、大陸から導入されました。だから、漢字で「胡瓜」と書きます。「胡」とは、「異民族」という意味を持つ漢字です。「異民族から導入された瓜【うり】」という意味でしょう。
日本にキュウリが入ったのは、奈良時代と考えられています。平城京の跡地から、キュウリらしき種子が発見されています。昔から、日本人は、今のようにキュウリを食べていたのでしょうか? どうやら、そうではありません。
今、普通に食べているキュウリは、未熟な果実です。農家の方は御存知でしょう。江戸時代の中期くらいまでは、未熟果ではなく、完熟した果実を食べていたようです。
キュウリの完熟果は、未熟果とは違って見えます。とても太く、大きいです。色も黄色くなります。ものによっては、メロンのような網【あみ】模様が出ます。メロンも瓜の仲間(ウリ科)ですから、似ているのですね。
世界的には、今でも、完熟キュウリを食べる地方が多くあります。日本人は、なぜ、未熟なキュウリを食べるようになったのでしょう? この理由は不明です。
キュウリの生まれ故郷は、どこでしょうか? ヒマラヤ山麓と推測されています。国で言えば、ネパールですね。そこから、ミャンマーやタイを経由して、中国の雲南省に入ったようです。雲南省から先は、どのようにして日本まで来たのか、わかっていません。
ヒマラヤには、キュウリにとても近縁な種があります。ラテン語の学名を、Cucumis hardwickii【ククミス・ハルドウィッキイ】という種です。日本語名は付いていません。この種は、栽培種のキュウリと交配して、種子を作ることができます。
ただし、この種は、「キュウリの野生種」ではありません。近縁ではあるものの、キュウリの直接の祖先ではないようです。本当のキュウリの祖先は、まだ謎です。
身近なキュウリが、こんなに謎だらけなんて、びっくりですね。
過去の記事でも、いろいろな野菜を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
日本のダイコン(大根)は世界一(2007/1/15)
菜の花(ナノハナ)は何の花?(2006/4/7)
青いパパイヤ(2006/3/11)
節分に豆(ダイズ)をまくのはなぜ?(2006/1/23)
などです。
図鑑↓↓↓↓↓には、キュウリが掲載されています。
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松沢千鶴
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