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2007年8月29日

ツユクサの青は、染めものに使える?

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 ツユクサ(露草)は、人家のそばでも見られる草です。道端や、ちょっとした空き地にも、生えていますね。小さな花の青色が、鮮やかです。
 この青の美しさに、昔の人も目を止めたようです。『万葉集』に、「鴨頭草【つきくさ】に衣【ころも】色どり摺【す】らめども移ろふ色といふが苦しさ」と歌われています。鴨頭草とは、ツユクサの古名です。「ツユクサの色を衣に摺りこみたいけれども、その色はすぐに消えてしまうから、どうしようと迷って苦しい」という意味ですね。ツユクサの色に、恋人の心をかけています。「移り気なあなたの求愛は、受けにくい」というわけです。
 歌のとおり、ツユクサの色は、布などに染めても、すぐに落ちてしまいます。これは、コンメリニンという青色色素のせいです。コンメリニンは、水に溶ける性質があります。
 ところが、「色落ちしやすいこと」を、逆手に取った使い方があります。染めものの下描きに使うのです。伝統的に、京友禅【きょうゆうぜん】の模様の下描きは、ツユクサの花の色で行なわれます。本染めをした後、水で洗えば、下描きはきれいに消えます。
 友禅【ゆうぜん】染めに使うのは、普通のツユクサではありません。ツユクサの変種のオオボウシバナ(大帽子花)です。普通のツユクサと同種ですが、花が大きい変種です。そのために、染料がたくさん取れます。主に、滋賀県の草津市で栽培されます。
 現代では、友禅染めでも、ツユクサの使用は減りました。化学染料が開発されたからです。オオボウシバナの需要は、とても少なくなりました。今では、「伝統を維持する」ために、細々と栽培されている状態です。
 ツユクサの色(コンメリニン)は、実験に使うには、面白いですね。まず、ツユクサの花を集めて、絞り汁を作ります。その汁で、紙や布に字を書いたり、模様を描いたりしてみましょう。青い字や模様になりますね。でも、水で洗うと、たちまち消えてしまいます。
 ツユクサと、他の植物とで、染めもの比べをするのも面白そうです。同じ青い花でも、同じように染まるでしょうか? 水で洗ったら落ちるでしょうか?
 夏休みの自由研究を、じつはまだやっていない方、最後のチャンスですね(笑)



図鑑↓↓↓↓↓には、ツユクサが掲載されています。
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