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2007年9月10日

フジバカマは桜餅【さくらもち】の香り?

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 暑い日が続いても、秋ですね。各地で、秋の七草が咲いています。
 フジバカマ(藤袴)は、秋の七草の一種ですね。風流な名前ゆえ、人気があります。でも、実物を見た人は、少ないのではないでしょうか。
 現在、フジバカマは、とても数が減ってしまいました。絶滅が危惧【きぐ】されるほどです。昔は、平凡な草だったのでしょう。秋の七草に、選ばれたくらいですからね。
 名に反して、フジバカマは、藤色の花ではありません。薄いピンクか、淡紅色というのがふさわしいです。細かい花が、たくさん固まって咲きます。艶【あで】やかな花とは、言えませんね。控えめな感じです。そういう点が好まれて、栽培されることもあります。
 フジバカマには、ほのかな香りがあります。花よりも、葉が香るようです。
 葉を乾燥させると、なんと、桜餅に似た香りがします。桜餅の桜の葉(オオシマザクラの葉)と、同じ成分が含まれているからです。クマリンという成分です。
 このため、昔は、フジバカマを香料植物にしたこともありました。乾かした葉を、着物の袂【たもと】に入れたりしたようです。素朴なおしゃれですね。
 クマリンは、フジバカマに近縁なヒヨドリバナにも含まれます。ヒヨドリバナの外見は、フジバカマにそっくりです。花期も同じ頃です。慣れない人には、区別しにくいですね。
 フジバカマやヒヨドリバナに惹かれるのは、ヒトだけではありません。チョウ(蝶)の仲間も惹かれます。アサギマダラというチョウが、これらの花を、好んで訪れます。蜜【みつ】を吸うためです。その理由は、蜜の成分にあります。
 フジバカマやヒヨドリバナの蜜には、アルカロイドという化合物の一種が、含まれます。この化合物は、毒になります。ヒトには無害ですから、安心して下さい。アサギマダラは、この毒を利用しているようです。体に毒をためれば、鳥などに食べられませんね。
 アサギマダラの雄(オス)にとって、これらの蜜が、特に重要だとわかってきました。これらの蜜を吸わないと、雄は、性的に成熟できないのだそうです。なぜ、こんな仕組みができたのかは、わかっていません。風流な花にも、思わぬ秘密があるものですね。


 過去の記事でも、秋の七草のうち、ハギ、ススキ、ナデシコを取り上げています。また、チョウの一種のアサギマダラも取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 アサギマダラ(2007/01/07)
 渡りをするチョウ(蝶)がいる?(2006/10/13)
 アサギマダラ(2006/02/25)
 人間とは持ちつ持たれつのススキ(2006/10/1)
などです。
 


図鑑↓↓↓↓↓には、フジバカマとヒヨドリバナが掲載されています。また、オオシマザクラや、昆虫のアサギマダラも載っています。
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