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2007年9月13日

チンパンジーの贈り物はパパイア?

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 アフリカの野生チンパンジーについて、面白いニュースが飛びこんできました。雄(オス)のチンパンジーが、雌(メス)のチンパンジーの気を惹くために、贈り物をするというのです。まるでヒトみたいですね。
 この行動が観察されたのは、西アフリカのギニアという国です。ボッソウという村の近くに棲むチンパンジーです。日本の霊長類研究所が、ここで調査をしています。
 チンパンジーが贈り物に使うのは、パパイア(パパイヤ)です。熱帯の果物の一種として、有名ですね。近年、日本でも、手に入りやすくなりました。
 多くの日本人は、アフリカにパパイアがあることを、不思議に思わないでしょう。けれども、もともと、アフリカにパパイアはありませんでした。パパイアの原産地は、中南米の熱帯地域(熱帯アメリカ)のどこかです。正確な場所は、わかっていません。
 チンパンジーは、アフリカにしかいません。ですから、チンパンジーは、パパイアを知らなかったはずです。ここに、今回のニュースを読み解く鍵【かぎ】があります。
 西アフリカのチンパンジーは、もう何十年も、観察され続けています。しかし、「パパイアを贈り物にする」行動は、二〇〇三年以降の調査で、初めて確認されました。これは、チンパンジーにとって、新しい行動だと考えられます。
 ボッソウのチンパンジーは、野生のパパイアを、贈り物にするのではありません。ヒトが、村で栽培するものを、盗んで使います。つまり、ヒトと共存する地域ゆえに、生まれた習慣です。ヒトが、パパイアを持ちこまなければ、この習慣は生まれませんでした。
 西アフリカに、パパイアが持ちこまれたのは、いつなのか不明です。東アフリカには、十八世紀以前に入ったという記録があります。入ってからは、急速に、アフリカに広まったようです。熱帯でなら、育てやすい植物だからでしょう。
 「パパイアの贈り物」は、チンパンジーとヒトとが、共同で生んだ文化、といえるかも知れません。御存知のとおり、チンパンジーとヒトは、とても近縁な生き物です。「進化の隣人」たちの行動は、とても示唆的ですね。


 「贈り物をするチンパンジー」のニュースは、以下のページに載っています。
 禁断の果実を分け合うチンパンジー(京都大学霊長類研究所) 


 過去の記事でも、チンパンジーについて取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 ヤリで狩りする!? チンパンジー…アフリカセネガル南東部(2007/2/23)
 エイズの薬になる? アフリカの植物たち(2006/12/30)



図鑑↓↓↓↓↓には、パパイアが掲載されています。
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