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2007年9月28日

ザクロが人肉の味というのは、本当?

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 ザクロは、秋の味覚の一つですね。こぼれる粒々の果実は、いかにも豊かそうです。
 ところが、ザクロは、庭木としては、嫌われることが多いです。なぜでしょうか? どうやら、ザクロに関する言い伝えが、災いしているようです。
 ザクロに関する伝説は、あちこちの国に、いろいろなものがあります。日本で有名なのは、鬼子母神【きしもじん】の伝説でしょう。仏教の伝説の一つです。
 鬼子母神は、元はインドの女神でした。人の子を取っては食べる悪神でした。お釈迦さまの戒めのおかげで、鬼子母神は、人の子を食べるのをやめます。その時、お釈迦さまに、「人の子を食べたくなったら、ザクロを食べて我慢せよ」と言われたそうです。
 この伝説から、「ザクロは人肉の味がする」と言われるようになりました。こんな話を聞かされたら、誰でも、気味悪く思いますよね。このために、地方によっては、ザクロを食べたり、庭木にしたりすることを、忌む風習ができたようです。
 「人肉の味がする」伝説は、まったくの嘘です。ザクロの味は、どう味わっても、植物質の味です。では、なぜ、こんな伝説ができたのでしょうか?
 それは、ザクロがたくさんの種子を実らせることと、関係しています。この性質のため、昔の人は、ザクロを豊かさの象徴としました。ここに、鬼子母神との接点があります。
 鬼子母神は、本来は、悪神ではありません。豊かさを象徴する女神でした。だから子だくさんで、子宝の神なのですね。ザクロは、豊かさの女神に捧げられる果物でした。
 ザクロの原産地は、西アジアです。鬼子母神の故郷に近いです。そのため、早くから結びつけられました。「お釈迦さまが~」という説は、後からこじつけられたものです。
 仏教で、ザクロが、一方的に悪役にされたわけではありません。仏教では、ザクロは吉祥果と呼ばれます。鬼子母神や、孔雀明王【くじゃくみょうおう】の持ち物とされます。
 ザクロは、果実の粒々の一つ一つに、種子が入っています。私たちが食べているのは、種子を覆う仮種皮【かしゅひ】という部分です。この部分は、まるで宝石のように美しいですね。昔の人が、「女神に捧げるもの」と神聖視したのが、わかる気がします。


 過去の記事でも、いろいろな果物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。


 甘栗【あまぐり】はクリではない?(2006/11/6) 
 花が咲かないのに実がなる? イチジク(2006/10/6)
 お釈迦さまも食べた? レモン(2006/8/21)
 花も実もある魔除けの木、モモ(2006/3/3)
などです。


図鑑↓↓↓↓↓には、ザクロが掲載されています。
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