2007年10月12日
ビゼンクラゲと同じ? 違う? スナイロクラゲ
近年、秋になると、エチゼンクラゲが話題になりますね。エチゼンクラゲの大発生のために、クラゲに、悪役のイメージが付いてしまったようです。
クラゲは、ただの悪役ではありません。例えば、エチゼンクラゲは食用になります。食用になるクラゲとしては、他に、ビゼンクラゲとスナイロクラゲがあります。
ビゼンクラゲとスナイロクラゲは、同じビゼンクラゲ科ビゼンクラゲ属に属します。姿もそっくりです。じつは、「ビゼンクラゲとスナイロクラゲは、同じ種ではないか」という説があります。研究者でも、区別が難しいほど、似ています。
ややこしいことに、生き物には、個体差があります。ヒトでも、一人一人を見れば、顔つきや体格が違いますよね。他の生き物でも同じです。クラゲであれば、同種でも、体の大きさや形や色に、変異があります。違う種同士が、たまたま似た姿になることも、あり得ます。ちょっと見ただけでは、種の区別は、難しいです。
スナイロクラゲは、名のとおり、砂色をしています。けれども、青みがかった個体も多いです。青団子【あおだんご】という方言名があるくらいです。大きさは、エチゼンクラゲほど巨大になりません。傘の直径20cmほどです。時に、40cmを越えるほど大きい個体もいます。色や大きさは、個体差が激しいようですね。
これらの特徴は、ビゼンクラゲと同じです。大きさや色では、スナイロクラゲとビゼンクラゲとは、区別できません。
両種は、分布域でも、区別できません。どちらも、主に日本海に分布します。まれに、太平洋でも見られます。出現する時期も同じで、夏から秋です。スナイロクラゲは、山形県など、東北地方の日本海側に多いようです。ビゼンクラゲは、昔は、瀬戸内海に多かったと記録があります。今では、九州の有明海で、よく漁獲されています。
ビゼンクラゲは、奈良時代ころから、日本で食用にされた記録があります。塩漬けにして、朝廷に献上されたそうです。もし、スナイロクラゲとビゼンクラゲが同種なら、彼らは、最も古くから日本人と付き合ってきたクラゲでしょう。
過去の記事でも、クラゲの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
クラゲは刺胞【しほう】動物? 腔腸【こうちょう】動物?(2007/8/24)
淡水にもクラゲがいる?(2007/8/6)
海藻【かいそう】? いいえ、イラモはクラゲです(2007/7/16)
エチゼンクラゲの利用法(2005/9/20)
などです。
図鑑↓↓↓↓↓には、スナイロクラゲが掲載されています。
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松沢千鶴
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