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2007年10月22日

野生の華南虎【かなんとら】、二十四年ぶりに発見?




 中国から、嬉しいニュースが届きました。野生では絶滅したと思われたトラが、発見されたそうです。中国南部のトラの亜種、アモイトラです。華南トラとも呼びます。
 トラは、多くの動物園で見られますよね。しかし、「動物園にいるから安心」ではありません。じつは、トラは、「絶滅する可能性が、非常に高い」と、心配されています。
 トラは、どこの地域でも、最強の肉食獣です。それが、なぜ、絶滅寸前なのでしょう?
 人間の活動のためです。人間が、森を切り開いたり、過度に狩猟したりしたために、ひどく数が減ってしまいました。
 例えば、中東にいたトラの亜種、カスピトラは、二十世紀の半ばに絶滅しました。かつてのペルシャ帝国で、尊敬された生き物です。別名、ペルシャトラとも呼ばれます。
 インドネシアのジャワ島の亜種、ジャワトラは、二十世紀の終わり頃、絶滅しました。同じインドネシアのバリ島にいたバリトラは、二十世紀の前半に絶滅しました。
 バリトラは、トラの亜種の中で、体の大きさが最小でした。その他にも、いくつか、変わった特徴を持っていました。絶滅が、とても惜しまれます。
 残るトラの亜種も、安泰なものはいません。例えば、アムールトラは、本来の分布地のうち、朝鮮半島では絶滅したようです。別名を、チョウセントラというくらいですのに。他に、シベリアトラ、ウスリートラ、マンシュウトラなどとも呼ばれます。
 トラの亜種としては、他に、インドシナトラ(別名マレートラ)、ベンガルトラ(別名インドトラ)、スマトラトラがいます。どの亜種も、人間の開発によって、すみかを奪われています。今や、トラは保護動物なのに、いまだに密猟もなくなりません。
 アモイトラは、「最も絶滅に近いトラの亜種」と呼ばれます。確認される限りでは、七十頭未満が、動物園にいるだけです。今回、本当に、野生個体が発見されたのだとしても、安心どころではありません。
 大切なものを、「虎の子」といいますよね。トラが、子どもを大切にすることから、こう言うそうです。すべてのトラが、そんなふうに大切にされるといいですね。


 再発見された野生のアモイトラについては、以下のページに載っています。
 絶滅危機の野生の「華南トラ」、子供の生存を確認 中国(CNN 2007/10/13)
 華南トラ、24年ぶりに目撃(産経ニュース 2007/10/13)
 ※追記【その1】
 その後、撮影された華南トラの写真は、ねつ造か?というニュースが報じられています。 以下のページに載っています。行方を見守りたいと思います。
  華南トラ写真の偽造疑惑、省当局はとりあわず―中国(Record China 2007/10/24)
  「華南トラ」写真 真偽めぐり中国で大論争(IZA 2007/10/23)
 ※追記【その2】
 残念ながらねつ造だったようですね。以下にまとめました。
  華南虎【かなんとら】の再発見は、偽造だった?(2008/02/09)


 トラの危機については、WWFジャパン(世界野生生物保護基金 日本委員会)のページに、詳しく載っています。
 トラについて(WWFジャパン)
 ウィキペディアの英語版に「アモイトラ」が紹介されています。「アモイトラ」の項を紹介しておきますね。英語版ですがご興味ある方はご覧ください。
 アモイトラについて(Wikipedia・英語版)


 過去の記事でも、絶滅が危惧される生き物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 ホッキョクグマが絶滅する?(2007/09/12)
 人食いザメより、サメ食い人のほうが多い?(2007/05/31)
 ツシマヤマネコの撮影に成功、対馬の下島【しもじま】にて(2007/05/10)
 ボルネオ(カリマンタン)島で、新種の豹(ヒョウ)を発見(2007/03/17)
などです。
   

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» 『トラについて考えよう(下): トラの逆襲―トラは生息数は回復するか?』

今日はスマトラトラの生息数や保護についての記事(2008年12月8日付英インディペンデント紙)の概要を紹介します。

世界の動物ニュース | 2008年12月14日 16:55

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