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2007年11月 1日

霊長類【れいちょうるい】が絶滅の危機に?




 先日、深刻なニュースがありました。今、生息している霊長類の三割が、絶滅するかも知れない、というのです。
 霊長類とは、サル(猿)の仲間ですね。生物学的には、哺乳綱【ほにゅうこう】霊長目【れいちょうもく】に属する生き物を指します。ヒトも、この仲間ですね。
 ヒトは、こんなに栄えています。なのに、なぜ、他のサルには、絶滅しそうなものが多いのでしょうか? いくつかの原因があると、考えられています。
 中で、有力な原因として、熱帯の環境破壊が挙げられます。サルの仲間は、大部分が、熱帯に分布するからです。逆に言えば、熱帯以外に分布するサルは、とても少ないです。
 私たちヒトは、熱帯から寒帯まで、広く分布しますね。ですから、「サル類が、圧倒的に熱帯にいる」ことを忘れがちです。寒い地域に棲むサルとしては、ニホンザル、アカゲザル、キンシコウ(金絲猴)などがいます。これらの種は、珍しい例外なのですね。
 有名なサルの種を、並べてみましょう。チンパンジーやゴリラは、アフリカの熱帯地域にいますね。リスザルやオマキザル――どちらも、ペットや実験動物として人気です――は、中米から南米の熱帯地域にいます。歌で知られるアイアイは、アフリカ沖のマダガスカル島に棲みます。確かに、ほとんどの種が、熱帯のものですね。
 そんなわけで、熱帯の環境破壊は、サル類に、重大な影響を及ぼします。棲む場所がなくなれば、どんな生き物でも、絶滅せざるを得ません。
 二十一世紀になってからも、熱帯では、サルの新種が発見されています。キプンジや、ブロンドオマキザルなどです。キプンジは、二〇〇五年に、アフリカのタンザニアで発見されました。ブロンドオマキザルは、二〇〇六年に、南米のブラジルで発見されました。
 続々と新種が発見されるのは、熱帯の環境が、豊かな証拠です。熱帯の環境を壊すと、膨大な生き物のすみかを、奪うことになります。
 今の状況では、キプンジやブロンドオマキザルは、発見された早々に、絶滅しかねません。サルたちに、数多い絶滅種のあとを、たどらせたくありませんね。
 「霊長類が絶滅の危機」というニュースは、以下にあります。
 霊長類の3割、絶滅の危機(読売新聞 2007/10/29)
 脅威にさらされる霊長類(コンサベーション・インターナショナル・ジャパン 2007/10/26) 


 二十一世紀に発見された新種のサル、キプンジとブロンドオマキザルについては、以下に解説があります。
 キプンジ(Wikipedia日本版) 
 新種ブロンドオマキザル(どうぶつのこころ)
 ブロンドオマキザルの写真つき論文(Zootaxa【英語】)※ご注意 pdfファイルにいきなりつながります。 


 過去の記事でも、サルの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 チンパンジーの贈り物はパパイア?(2007/9/13)
 ニホンザルは世界北限のサル(2005/11/14)
などです。
 


図鑑↓↓↓↓↓には、ニホンザルが掲載されています。
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ぜひご利用下さい。

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コメント

Posted by Shax at 2008年12月 4日 09:24

リンクありがとうございます。前からブログのそのエントリに加筆しなければと思っていました。Cebus queiroziは新種ではなく、Cebus flaviusであるようです。Cebus flaviusは長年同定不能だったものが再発見されたということなので、実質的に新種発見並みの驚きではあるのですが。では。

Posted by 松沢 千鶴 at 2008年12月 5日 00:33

コメントありがとうございます > Shaxさん。
 霊長類が御専門なのですね。専門家の方に読まれていると思うと緊張します。


 日本語名ブロンドオマキザル、ラテン語の学名Cebus queiroziは以前、学名Cebus flaviusと名づけられた種と同じだったということでしょうか?
 一つの種に、二重に名づけてしまったわけですね。


 Cebus flaviusには、日本語名はありませんでした。日本語の種名としては、「ブロンドオマキザル」が正式なものとなりそうですね。

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