2007年11月29日
生物は地下で誕生した? 地下展
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「地下展」という展覧会へ行ってまいりました。東京の、日本科学未来館で開催中の催しです。名のとおり、地下のこと全般を取り上げている展覧会です。
「おや? ここは生き物系のブログじゃなかった?」という声が聞こえそうです。もちろん、そのとおりです。「地下展」では、地下に棲む生き物についても取り上げています。その内容が、たいへん興味深かったため、ここで紹介することにしました。
地下の生き物には、どんなものがいるでしょう? モグラ、ミミズ、アリ、セミの幼虫。普通の人が思いつくのは、それくらいではないでしょうか。大した数は、いなさそうですね。ところが、実際は、大違いです。地下には、膨大な数の生き物がいます。
けれども、土を掘っても、生き物の姿は、あまり見えませんね。それは、地下の生き物は、大部分が、とても小さいからです。ほとんどが、顕微鏡を使わないと見えません。
地下展では、そういった地下の生き物たちを、たくさん紹介しています。地下の生き物には、バクテリア、菌類(キノコの仲間)、始原菌【しげんきん】などが多いです。どれも、微小なものです。彼らは、ヒトの常識からは、考えられない生活をしています。
例えば、アルカリフィルス・トランスバーレンシスAlkaliphillus transvaalensisという細菌がいます。この細菌は、なんと、地下3200mから発見されました。今のところ、生物の世界最深記録です。彼らは、「世界一アルカリ性に強い生物」でもあります。pH12.4の強アルカリ環境でも、平然と生きています。ヒトの皮膚や爪なら、溶けてしまうほどの環境です。彼らのいる地下には、このような環境があるのでしょう。
地下展では、「生物の生まれ故郷=地下説」も紹介されています。地中の粘土の中で、地球最初の蛋白質【たんぱくしつ】が生まれた可能性がある、というのです。
蛋白質は、生物の体の基礎となる物質です。これができれば、生物までは、あと一歩です。ただし、この一歩が進むのが、容易ではない、と考えられています。
地下展では、解説員の方々が、とても親切です。丁寧に説明してくれます。ぜひ、解説員の方から、お話を聴いて下さい。頭が良くなった気がすること、請け合いです。
地下展には、特設サイトがあります。日本科学未来館のサイト内です。興味がおありの方は、以下のページを覗いてみて下さい。
地下展(日本科学未来館 2008/01/28迄)
日本科学未来館(トップページ)
過去の記事でも、生物系の博物館の情報を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
生命の星・地球をまるごと体感!博物館へ(2007/10/17)
「ファーブルにまなぶ」、虫の声の聴き方?(2007/10/11)
馬肥ゆる秋に、馬の博物館へ(2007/10/06)
などです。
松沢千鶴
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