図鑑.netブログ- zukan.net -

http://blog.zukan.net/blog/

2008年2月18日

海中を泳ぐ槍【やり】? ヤリイカ

ico_weather_hare.gif


 イカを知らない日本人は、いないでしょう。食用として、馴染み深いですね。とんがった体に、十本の腕がある姿が、知られています。
 イカの形は、種によって、少しずつ違います。中でも、特に尖った形をしているのが、ヤリイカです。槍の名のとおりです。英語でも、spear squid(槍イカ)と呼ばれます。
 ただし、ヤリイカは、雄(オス)と雌(メス)とで、だいぶ形と大きさが違います。
 雄は、まさに、ヤリイカの名にふさわしいです。胴の長さが40cm以上にもなり、細長く尖っています。雌は、雄よりずっと小型です。胴の長さ25cmほどにしかなりません。形も、雄よりずんぐりしています。細長いケンサキイカという感じです。
 ヤリイカの凸凹カップルは、繁殖期に見られます。繁殖期は、海域により異なります。伊豆などの温かい海では、真冬が繁殖期になります。北海道などの冷たい海では、春になるようです。ヤリイカの場合、繁殖期が漁期になります。
 繁殖期のヤリイカは、岸の近くにやってきます。岸近くの岩礁に、産卵するからです。そこを、網や釣りで捕るのですね。繁殖期以外には、沖にいます。
 ヤリイカの雄は、雌の産卵に付き添います。このような付き添い行動は、ヤリイカに限りません。多くのイカに見られます。その理由は、わかっていません。人間の立会い出産みたいで、微笑ましいですね。生き物をやたらに擬人化するのは、いけませんが。
 最近では、イカは、観賞用としても人気があります。ダイビングで、イカの行動を観察するのですね。産卵行動は、微笑ましさのためか、特に人気があるようです。しかし、ヤリイカの繁殖は、夜に行なわれます。夜に潜らないと、観ることができません。
 ヤリイカは、生物学の研究にも、寄与しています。とても太い神経線維【しんけいせんい】を持つからです。神経の研究をするのに、最適です。
 ところが、ヤリイカは、非常に飼育が困難でした。研究以前に、飼育ができない時代が、長く続きました。でも、先人の苦労のおかげで、今は、飼育ができます。私たちが、新鮮なヤリイカを食べられるのは、じつは、神経の研究者のおかげなのですね。


 過去の記事でも、イカの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
深海にすむ『サメハダホウズキイカ』定置網にかかる(2007/04/17)
ホタルイカはなぜ光る?(2007/04/12)
世界最大のイカは、ダイオウイカではない?(2007/02/23)
深海のイカ、続々と生態を解明中(2007/02/23)
コウイカとヤリイカはどう違う?(2006/11/10)
などです。
 


図鑑↓↓↓↓↓には、ヤリイカをはじめ、十種ほどのイカが掲載されています。
ban_zukan.net.jpg
インターネット生物図鑑-zukan.net-
http://www.zukan.net
ぜひご利用下さい。

http://blog.zukan.net/blog/2008/02/18-125.php
トラックバックhttp://blog.zukan.net/MovableType4/mt-tb.cgi/1271

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL
http://blog.zukan.net/MovableType4/mt-tb.cgi/1271

コメント

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)