2008年2月22日
指の数が違うカエルがいる?
![]()
寒いですね。春が待ち遠しいです。生き物たちも、春を待っているようです。
昔は、春の小川といえば、オタマジャクシ(カエルの幼生)が溢れていたものです。でも、オタマジャクシは、冬にもいます。幼生で越冬するカエルも、いるのですね。
そんなカエルの、南西諸島の例を挙げてみましょう。(本土の例は、以前挙げましたね) 南西諸島で、冬に見られる可能性があるのは、オットンガエル、または、ホルストガエルのオタマジャクシです。どちらも、世界中で、日本の南西諸島にしかいません。
オットンガエルは、奄美大島と、その隣の加計呂麻島【かけろまじま】にだけ分布します。体表にいぼいぼがあり、ちょっとヒキガエルに似ています。大型で、体長10cmを越えます。外来のウシガエルを除けば、日本のアカガエル科で、最大といわれます。
ホルストガエルは、沖縄本島の北部と、渡嘉敷島【とかしきじま】にしか分布しません。外見は、オットンガエルに似ます。やはり、体長10cmを越えます。分布域が違わなければ、混同されたでしょう。けれども、体表は、いぼいぼではありません。
この二種は、とても近縁だと考えられています。共通する特徴が多いからです。中でも、変わった特徴は、前足の指が五本であることです。
じつは、普通のカエルは、前足が四本指、後ろ足が五本指です。しかし、オットンガエルとホルストガエルの前足は、五本指です。五本目の指は、隣の指にくっついています。あまり役立ちそうにありません。「これは指ではなく、突起だ」という意見もあります。
五本目の指が、何のためにあるのかは、わかっていません。防御のためではないかといわれます。五本目の指に、鋭く尖った骨があるからです。この骨は、普段は、肉に隠れています。捕まえられたりすると、骨が突き出して刺さります。
オットンガエルは、鹿児島県の天然記念物に指定されています。ホルストガエルは、沖縄県の天然記念物です。両種とも、希少なうえ、珍しい特徴を持つからです。
天然記念物に指定しただけで、安心はできません。数が少ない生き物は、常に絶滅のおそれがあります。有効な保護策を、考えるべきですね。
過去の記事でも、カエルの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
カエル・ツボカビ症のその後(2007/12/03)
イボガエル? いえツチガエルです(2007/09/07)
月にヒキガエルがいる?(2006/10/21)
妖怪の正体見たりウシガエル(牛蛙)(2006/08/07)
などです。
図鑑↓↓↓↓↓には、オットンガエルとホルストガエルが掲載されています。
![]()
インターネット生物図鑑-zukan.net-
http://www.zukan.net
ぜひご利用下さい。
松沢千鶴
パーマリンクhttp://blog.zukan.net/blog/2008/02/22-28.php
トラックバックhttp://blog.zukan.net/MovableType4/mt-tb.cgi/1301
はじめまして、
冬のカエルですが、沖縄から2年前に宮崎県日向市の山中に移り住んで、真冬に産卵するカエルがいることを知って驚きました。耕作放棄された田んぼの水溜りに現れて産卵するアカガエルとヤマアカガエルです。寒波が緩み、雨が降った時にかわいい声で鳴いています。その後、水溜りに独特の卵塊が見られ、それから孵化したオタマたちが出てきます。
ヘビが冬眠中で天敵が少ない時期に繁殖するとは賢いカエルだな、と思っていたら、アオサギなどがやってきて食われています。
はじめまして<beachmolluscさん、コメントありがとうございます。
カエルの卵塊が見られる環境にお住まいなのですね。うらやましいかぎりです。
私の子供の頃は、田んぼなどで普通に見られる光景だったのですが。
また、お越しください。お待ちしております。