2008年4月28日
コウモリと共存しよう、引越し大作戦
/ ![]()
春ですね。冬眠していた生き物たちが、次々に現われています。
「冬眠といえば、両生類や爬虫類がするもの」と思いますよね。ところが、哺乳類の中にも、冬眠するものがいます。例えば、コウモリの仲間が、そうです。
哺乳類なのに、なぜ、コウモリは冬眠するのでしょう? 明確には、わかっていません。「冬には、昆虫が減るからでは」と推測されています。日本のコウモリは、多くが、昆虫を主食にします。食べ物が少ない季節を、休眠して、やり過ごすようです。
そもそも、コウモリは、生活全体が、ほとんどわかっていません。普通に眠る場所と、冬眠する場所とが同じなのかどうかも、確認された例は、少ないです。
コウモリは、日本に分布するだけでも、三十種以上もいます。種ごとに、かなり生態が違います。そういうことが、少しずつ、わかってきたところです。
ここでは、ユビナガコウモリを紹介しましょう。日本のコウモリの一種です。比較的、生態がわかっているコウモリです。
「ユビナガ」という名は、指の骨の一部が、長いことから付きました。このために、翼が細長いです。コウモリの翼は、前足ですからね。指の骨で、翼の皮膜を支えています。この翼を使って、ユビナガコウモリは、長距離を高速で飛べます。
ユビナガコウモリの休息場所は、中が広い洞窟【どうくつ】です。狭い場所を飛ぶのが、苦手だからです。人工のトンネルは、中が広いことが多いので、好まれるようです。
今年(二〇〇八年)、ユビナガコウモリの、興味深いニュースがありました。彼らの「引越し作戦」が実行されたそうです。舞台は、青森県の西目屋村【にしめやむら】です。
西目屋村のトンネルに、ユビナガコウモリのねぐらが見つかりました。けれども、そこは、ダムに沈む予定です。そのため、新たなねぐらを作り、そちらへ引っ越してもらうことになりました。引越し作戦は、まだ途中です。成功するかどうか、わかりません。
ユビナガコウモリは、絶滅危惧種【ぜつめつきぐしゅ】です。でも、今までなら、コウモリの保護など、無視されたでしょう。みんなの意識が向上したことを、喜びたいですね。
ユビナガコウモリの引越し作戦のニュースは、以下に載っています。
津軽ダム建設でコウモリの“引っ越し”スタート/西目屋(陸奥新報 2008/01/23)
全国初!ユビナガコウモリ集団の移転作業を公開します(国土交通省津軽ダム工事事務所 2008/01/11)
過去の記事でも、コウモリを取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
虚々実々の駆け引き、ガ(蛾)対コウモリ(2007/07/13)
不細工なんて言わないで、キクガシラコウモリ(菊頭蝙蝠)(2007/06/25)
人間の役に立つコウモリ(2006/08/18)
などです。
図鑑↓↓↓↓↓には、ユビナガコウモリをはじめ、日本のコウモリが、十種以上掲載されています。
![]()
インターネット生物図鑑-zukan.net-
http://www.zukan.net
ぜひご利用下さい。
松沢千鶴
パーマリンクhttp://blog.zukan.net/blog/2008/04/28-428.php
トラックバックhttp://blog.zukan.net/MovableType4/mt-tb.cgi/1374
コメント