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2008年5月16日

オダマキの花の角【つの】は、何のため?

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 花盛りの季節ですね。外へ出てみましょう。いろいろな形の花がありますね。
 中でも、面白い形なのが、オダマキの仲間です。下向きに咲いて、上のほうに、つんと尖った部分が伸びています。まるで、角が生えているみたいです。
 オダマキの仲間は、なぜ、こんな形の花なのでしょうか? これは、昆虫に、花粉を運んでもらうための工夫です。
 オダマキの「角」は、専門的には、距【きょ】と呼ばれます。距の中に、花の蜜があります。そのため、昆虫が花を訪れると、距を目指します。蜜を食べたいからですね。
 ここが、オダマキの狙い目です。距を目指せば、昆虫は、花の奥へ進むことになります。そこは、狭いところです。押し付けられる花粉を、避けることができません。
 昆虫は、花粉まみれになります。こうして、効率よく、花粉を運んでもらえます。
 オダマキの花の形は、昆虫をうまく導くために、生まれました。けれども、それは、別の作用も、もたらしました。ヒトが、その形を面白がったのです。おかげで、オダマキの仲間は、観賞用に栽培されるようになりました。
 オダマキの仲間は、約七十種もあります。キンポウゲ科オダマキ属の植物が、まとめてオダマキと呼ばれます。それらを交配して、人間が、多くの園芸品種を作りました。
 もちろん、今でも、野に咲くオダマキもあります。日本のヤマオダマキなどです。
 オダマキという名は、漢字では苧環【おだまき】と書きます。苧【お】とは、アサ(麻)の古名です。環【たまき】とは、丸い玉のことですね。麻の糸を丸めて、玉にしたものが「苧環」です。独特の花の形を、「苧環」に見立てました。
 外国では、また別の、面白い名が付いています。例えば、英語では、オダマキをColumbine【コランバイン】といいます。これは、ラテン語から来た英語です。「ハトに似た」という意味があります。花の形から、ハト(鳩)の群れを連想したようです。
 距は、本来、昆虫のためのものでした。純粋に実用です。それが、ヒトによって、こんなに豊かな発想の元になるなんて、興味深いですね。


 過去の記事でも、昆虫をうまく導く植物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 ホタルブクロにはホタルが入るか?(2007/08/09)
 アジサイの果実はどこにある?(2007/06/22)
 植物も性転換する? マムシグサ(2007/06/01)
などです。



図鑑↓↓↓↓↓には、オダマキ属の一種、ヤマオダマキが掲載されています。
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