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2008年6月 2日

カワニナ(川蜷)は一種じゃない?

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 カワニナは、ホタル(蛍)の餌になることで、知られますね。淡水の、小さな巻貝です。最近は、ホタルのために、「カワニナ」を放流することが多いですね。
 ところが、それには、いくつかの問題があります。場合によっては、「カワニナ」の放流が、環境を破壊してしまいます。そんな事態には、したくありませんね。
 カワニナをよく知れば、そのようなことを防げます。以下で、説明しましょう。
 第一に、「カワニナ」と呼ばれる貝には、複数の種が含まれます。カワニナ科と、トウガタカワニナ科に含まれる種が、「カワニナ」と総称されます。ややこしいことに、カワニナという種名の貝もいます。種名カワニナは、カワニナ科に属します。
 カワニナ科と、トウガタカワニナ科には、多くの種が属します。これらのうち、ホタルの幼虫が食べるのは、種名カワニナと、チリメンカワニナ(カワニナ科に所属)という種だけです。他種の「カワニナ」を放流したら、ホタルのためになりません。
 カワニナ科、および、トウガタカワニナ科の貝は、どの種も似ています。普通の人には、区別が付けがたいです。けれども、種の区別は、しっかりしなければいけませんね。
 第二に、ホタルの種によって、食べる貝が違います。種名カワニナと、チリメンカワニナを食べるのは、ゲンジボタルという種です。他種のホタルを増やしたいなら、カワニナの放流は、無意味です。例えば、ヘイケボタルは、カワニナの仲間を食べません。
 第三に、種名カワニナは、地域変異が激しいです。「種名カワニナは、じつは、十種以上に分かれている」という研究者がいるほどです。これについては、結論が出ていません。が、よその地域の「カワニナ」は、違う種の可能性がある、と言えます。
 本来、地域にいなかった種を持ちこむのは、環境破壊につながります。今、アライグマなどの外来種が、問題になっていますよね。それと同じです。「同じ『カワニナ』だから」と、うっかり放流してはいけません。
 ビオトープなどを作って、自然に親しむのは、良いことです。でも、それには、正しい知識が必要です。正しい知識をもって、楽しく自然観察をしましょう。


 過去の記事で、ホタルを取り上げています。また、カワニナと同じく、淡水に棲む貝も取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 魚と持ちつ持たれつ? イシガイ科の二枚貝たち(2007/04/02)
 ホタル(蛍)はなぜ光る?(2006/05/26)



図鑑↓↓↓↓↓には、カワニナが掲載されています。
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