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2008年7月21日

「朝顔」は、謎の植物?

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 日本人で、アサガオを知らない人は、いないでしょう。小学校の理科の時間に、登場しますよね。私も、小学生の頃、アサガオのつるが伸びる様子を、観察しました。
 アサガオは、日本が誇る園芸植物の一つです。江戸時代から、たくさんの品種が、作られました。昔の和歌や俳句にも、「朝顔」を詠んだものが多いですね。
 ところが、昔の文芸の「朝顔」は、今のアサガオとは、違う植物かも知れません。アサガオは、日本土着の植物ではないからです。
 アサガオが日本に来たのは、奈良時代か、平安時代といわれます。中国から、伝えられました。当初は、観賞用ではありませんでした。薬用です。アサガオの種子を、薬にしました。ですから、渡来したてのアサガオの花は、今ほど、美しくなかったでしょう。
 では、今のアサガオが来る前の「朝顔」とは、どんな植物だったのでしょうか?
 例えば、万葉集には、「朝顔」が登場する歌が、いくつかあります。「万葉集の『朝顔』は、現在のキキョウ(桔梗)」というのが、有力な説です。
 源氏物語にも、「朝顔」が登場します。主人公の光源氏の女友達に、「朝顔の姫君」という人がいます。朝顔の花について、歌を交わしたことから、この名が付いています。
 源氏物語の「朝顔」が、どんな植物を指すのかは、わかっていません。古来、議論になってきました。平安時代には、今のアサガオは、普及していません。有力な候補として、キキョウ、あるいは、ムクゲが、挙げられています。
 けれども、「渡来して間もないアサガオだった」説もあります。その根拠は、源氏物語に登場する歌にあります。「秋果てて霧の籬【まがき】に結ぼほれあるかなきかにうつる朝顔」という歌です。籬【まがき】とは、垣根の一種です。
 『結ぼほれ』という表現は、朝顔が垣根にからむ様子を、想像させますね。ならば、この「朝顔」は、つる植物でしょう。キキョウもムクゲも、つる性ではありません。
 源氏物語の「朝顔」は、今のアサガオだったのでしょうか? アサガオだとしたら、今よりも小さく、清楚な花だったでしょうか? いろいろ推測するのが、楽しいですね。


図鑑↓↓↓↓↓には、アサガオが掲載されています。また、古代の「朝顔」であるキキョウやムクゲも載っています。
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ぜひご利用下さい。


 過去の記事でも、源氏物語にかかわる生き物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 ムクゲ(木槿)は昔、朝顔だった?(2008/07/04)
 空蝉【うつせみ】とは、どんなセミ?(2008/06/30)
 源氏物語のヒロインも嘆く? ムラサキの運命(2008/06/06)
 鈴虫はマツムシ、松虫はスズムシ?(2005/10/03)


などです。

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