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2008年8月 8日

古代の「朝顔」は、キキョウ(桔梗)?

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 キキョウは、秋の七草の一つといわれますね。けれども、キキョウの花は、まだ暑い盛りから、咲き始めます。青い花が、涼しさを誘いますね。
 秋の七草は、万葉集で挙げられました。万葉集の「朝貌【あさがお】の花」は、現在のキキョウを指すとされます。少なくとも、現在のアサガオでないことは、ほぼ確実です。アサガオは、奈良時代末期以降に、日本に来たからです。
 しかし、古代の「朝顔」が、すべてキキョウとは、限りません。昔の日本では、いろいろな種の植物が、「朝顔」と呼ばれました。
 例えば、源氏物語にも、「朝顔」が登場します。源氏物語の「朝顔」は、ムクゲか、現在のアサガオのようです。キキョウとは思えない表現をされています。
 ただし、最も古くから「朝顔」と呼ばれたのは、おそらく、キキョウでしょう。キキョウは、日本土着の植物だからです。他種の「朝顔」は、外来種が多いです。
 野生のキキョウは、日本では、山地の草原に生えます。日当たりが良く、乾いていて、涼しい草原です。朝鮮半島や、中国大陸にも、日本と同種のキキョウがあります。やはり、同じような草原に生えます。大陸のほうには、そのような草原が、多いです。
 じつは、キキョウは、地質時代の「生き証人」です。はるか昔、日本列島は、大陸とつながっていました。氷河時代のことです。その頃から、キキョウは、大陸と、そこにつながった日本とに、分布していました。地続きですから、当然ですね。その頃の日本には、今よりも、乾燥した涼しい草原が、広がっていました。
 やがて、氷河時代が、終わります。日本列島は、大陸から離れました。そのため、日本のキキョウは、朝鮮半島や中国大陸の仲間と、分断されます。でも、キキョウが好む草原は、日本の山地に残りました。おかげで、キキョウは、日本で生きてきました。
 ところが、近年、野生のキキョウが減っています。キキョウが好む草原が、なくなっているからです。草原は、人間によって、開発されやすいのですね。このままでは、せっかくの「生き証人」が、いなくなります。キキョウの場所も、残したいですね。 


図鑑↓↓↓↓↓には、キキョウが掲載されています。
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 過去の記事でも、秋の七草を取り上げています。また、キキョウと同じく「朝顔」の名を持つ植物も、取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 「朝顔」は、謎の植物?(2008/07/21)
 ムクゲ(木槿)は昔、朝顔だった?(2007/07/04)
 フジバカマは桜餅【さくらもち】の香り?(2007/09/1
 人間とは持ちつ持たれつのススキ(2006/10/01)
 ハギという植物はない?(2005/09/27)
などです。


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