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2008年8月27日

ハリガネムシ(針金虫)は、ヒトに寄生する?

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 寄生虫(寄生生物)というと、何となく、無気味に感じられますね。そのためか、都市伝説のように語られることも、珍しくありません。例えば、こんなふうです。
 「ハリガネムシという、針金そっくりの虫がいる。道にいるのを、針金だと思って拾うと、爪【つめ】の間から、指に入り込む。そうして寄生される」などというものです。
 もちろん、これは「伝説」です。本当ではありません。
 ハリガネムシという生き物がいるのは、本当です。外見が、針金に似るのも、本当です。けれども、ヒトに寄生することは、まずありません。
 厳密に言えば、ごく少数、ヒトに寄生した例があります。しかし、それは、交通事故に遭【あ】うより、ずっと少ない確率です。「交通事故に遭うかも知れないから、家から出るのをやめる」なんてことは、ありませんよね? 心配する必要は、ありません。
 ハリガネムシは、寄生生物です。寄生する相手――宿主【しゅくしゅ】といいます――は、昆虫です。カマキリに、よく寄生します。バッタなど、他の昆虫にも、寄生します。寄生するのは、ハリガネムシの幼虫だけです。成虫は、どんな生き物にも、寄生しません。
 普通に目にするハリガネムシは、成虫です。幼虫は、宿主の体内にいるため、見られないのですね。成虫は、淡水の中で生活します。成虫になると、物を食べません。
 何かの間違いで、ハリガネムシの成虫が、水へ入れないことがあります。そうすると、体が乾燥して、硬くなります。その状態が、「針金そっくり」なのですね。水に入れば、柔らかくなります。陸上でも水中でも、元気な時は、のたうつように動きます。
 近年まで、ハリガネムシは、類線形動物門【るいせんけいどうぶつもん】に属する、という説が、主流でした。最近では、線形動物門【せんけいどうぶつもん】類線形動物亜門【るいせんけいどうぶつあもん】ハリガネムシ目【もく】という説が、有力です。
 本やウェブサイトによっては、線形動物門ではなく、袋形動物門【たいけいどうぶつもん】となっていることもあります。これは、明らかに、古い分類です。
 生き物の分類は、たびたび変わります。調べものをするには、注意が必要ですね。



図鑑↓↓↓↓↓には、残念ながら、ハリガネムシは載っていません。けれども、ハリガネムシが寄生するカマキリや、バッタの仲間が、合わせて四十種以上が掲載されています。
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インターネット生物図鑑-zukan.net-
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ぜひご利用下さい。


 過去の記事で、ハリガネムシが寄生するカマキリやバッタを取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 精霊【しょうりょう】バッタとは、どんなバッタ?(2007/08/15)
 トノサマバッタの飛蝗【ひこう】発生?(2007/06/18)
 キリギリスは草食か肉食か?(2006/06/30)
 カマキリは雪を予知する?(2005/11/18)
 などです。


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