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2008年9月 1日

謎の植物、茱萸【しゅゆ】とは?

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 夏の疲れが、たまる時期ですね。昔の人は、もっと大変だったでしょう。空調も、医療も、発達していませんからね。そのため、夏の後に、病魔をはらう行事がありました。
 古代中国では、九月九日が、「重陽【ちょうよう】の節句」でした。薬になる植物を身に付けたり、薬酒を作って飲んだりする日です。健康と、長寿を願う行事ですね。
 重陽の節句の薬草としては、キク(菊)が有名です。それ以外に、茱萸【しゅゆ】という植物がありました。樹木の一種です。その枝を、髪に挿すなどしたようです。
 この「茱萸」が、どんな植物なのか、よくわかっていません。主な説が、二つあります。サンシュユ(山茱萸)だという説と、ゴシュユ(呉茱萸)だという説です。
 サンシュユは、中国や朝鮮半島が、原産です。日本でも、栽培されます。今の日本では、多くが観賞用です。早春に、黄色い花が、賑やかに咲くからです。
 もともと、サンシュユは、薬用として、日本に来ました。秋になる果実が、漢方薬にされます。果実は、赤く、グミの果実に似ます。このために、サンシュユと、グミの仲間とが、混同されました。「茱萸」を「ぐみ」とも読むのは、これが理由です。
 また、サンシュユは、サンショウ(山椒)と混同されることもあります。名前が似るからですね。サンシュユは、サンショウとは、違う種です。分類上も、遠縁です。サンシュユは、ミズキ科ミズキ属に属します。サンショウは、ミカン科サンショウ属です。
 ゴシュユのほうも、原産地は、中国です。日本でも、栽培されます。こちらは、主に薬用です。やはり、果実が、漢方薬にされます。果実は、秋に、赤紫に熟します。
 ゴシュユも、サンショウ(山椒)と、混同されることがあります。まったく名前が違うのに、なぜでしょう? ゴシュユの別名と、サンショウの別名とが、似るからです。
 ゴシュユの別名に、「カラハジカミ」や「カワハジカミ」があります。いっぽう、サンショウは、古く「ハジカミ」と呼ばれました。これでは、混同されやすいですね。しかも、ゴシュユは、サンショウと同じミカン科です。ただし、属は、ゴシュユ属です。
 このような経緯のおかげで、「茱萸」の正体は、ますます、わかりにくいですね。
 


図鑑↓↓↓↓↓には、ゴシュユ(呉茱萸)は載っていませんが、サンシュユ(山茱萸)が載っています。また、「茱萸【しゅゆ】」と混同されるサンショウ(山椒)や、アキグミ(秋茱萸)、ナワシログミ(苗代茱萸)も掲載されています。
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 過去の記事でも、重陽【ちょうよう】の節句に関する生き物を、取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 九月九日は菊の節句(2006/09/09




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