2008年10月 3日
「かげろう」の正体は、イトトンボ?
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秋、赤とんぼの季節ですね。「秋空にトンボ」は、日本人の原風景の一つでしょう。
トンボは、日本人に、とても好まれる虫です。昔の日本人も、トンボを、よく観察していました。トンボがアブを食べる様子が、『古事記』に書かれています。
けれども、「観察不足?」と、疑いたくなることもあります。例えば、平安時代、トンボは「かげろう」と呼ばれました。現在のカゲロウと、区別されなかったようです。平安時代の「かげろう」は、現在のトンボと、カゲロウとを、まとめて呼ぶ名でした。
トンボと、カゲロウは、どちらも、細長い体をしています。透き通った四枚の翅【はね】を持ちます。似た点もありますね。しかし、違う点も、多々あります。
例えば、カゲロウの成虫は、物を食べません。食べる機能がないのです。昔の人は、こんな大きな差に、気づかなかったのでしょうか? 不思議ですね。
じつは、トンボの中に、カゲロウに似たグループが、存在します。イトトンボの仲間です。トンボ目【もく】の中の、イトトンボ亜目【あもく】というグループです。
イトトンボは、体が「糸」のように細いです。翅の幅も、狭いです。水の近くを、ゆるやかに飛びます。そういう、はかなげな様子が、カゲロウに似て見えたのでしょう。
ただし、似るのは、外見だけです。イトトンボの成虫は、物を食べます。
もう一つ、イトトンボには、カゲロウと共通する点があります。翅を、背に折りたたんで止まることです。シオカラトンボなど、普通のトンボは、翅を開いて止まりますね。
止まったイトトンボを見ると、後ろの翅が、前の翅と、ぴったり重なっています。形が同じなのですね。シオカラトンボなどでは、後ろの翅と前の翅と、形が違います。
この特徴から、イトトンボ亜目は、均翅亜目【きんしあもく】とも呼ばれます。「均翅」とは、「翅の形が同じ」という意味です。この特徴は、カゲロウとは、違う点です。
イトトンボには、美しい光沢を持つ種が、多いです。揺らめくように光る様子が、陽炎【かげろう】に似ています。このことから、イトトンボを、「かげろう」と呼んだ、という説もあります。
図鑑↓↓↓↓↓には、クロイトトンボ、ミヤマカワトンボ、モノサシトンボなど、イトトンボ亜目【あもく】のトンボが、八種ほど掲載されています。
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インターネット生物図鑑-zukan.net-
http://www.zukan.net
ぜひご利用下さい。
過去の記事でも、トンボや、カゲロウを取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
越年【おつねん】トンボは、本当に年を越す?(2007/12/28)
とんぼの眼鏡は水色めがね? シオカラトンボ(2007/05/04)
はかないようでしぶとい? カゲロウ(2006/09/04)
羽根突き【はねつき】とトンボの関係(2006/01/01)
避暑に行く赤トンボ(2005/09/01)
などです。
松沢千鶴
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面白いですね。カゲロウの成虫が物を食べないというのは知りませんでした。じゃあどうやって栄養を摂取しているのでしょうか?
コメントありがとうございます > fkmildさん。
カゲロウの成虫は、栄養を摂取しません。
幼虫の頃、食べた栄養を体に蓄えていて、その蓄えで、成虫は活動します。
こんな生き物がいるなんて、びっくりですよね。