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2009年2月27日

キブシ、キフジ、どちらが本当?

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 キブシという名の植物があります。日本の山に、普通に生える樹木です。早春に、黄色い花を咲かせます。ブドウの房のような花です。
 キブシは、キフジと呼ばれることもあります。漢字で書けば「黄藤」です。黄色いフジに似た花だからですね。「この名がなまって、キブシになった」という説があります。
 けれども、これとは違う説もあります。「キブシは、木の五倍子【ふし】の意味だ」という説です。「五倍子」と書いて「ふし」と読むのですね。
 五倍子とは、ヌルデという木の葉から作られるものです。薬用や染料用に使われます。五倍子で染めた物は黒くなります。
 キブシの種子は、この五倍子の代用になります。同じように物を黒く染めます。このことから「木五倍子【きぶし】」という名になったというのです。
 ヌルデとキブシとは近縁ではありません。ヌルデは、ウルシ科に属します。キブシは、キブシ科です。遠縁なのに同じ用途になるとは面白いですね。
 ヌルデの五倍子とキブシの種子は昔、お歯黒【はぐろ】に使われたそうです。「お歯黒」を御存知ですか? 主に、明治時代より前の日本にあった風習です。鉄漿【かね】という染料を用いて歯を黒く染めるというものです。
 この鉄漿の原料に、ヌルデの五倍子やキブシの種子が使われました。昔は、このために多くのヌルデやキブシが栽培されたでしょう。
 お歯黒の風習はすたれて久しいですね。他の染料としての用途も激減しました。人工染料が発達したためです。
 現在、キブシが栽培されるのは果実を取るためではなく花を観賞するためです。ちなみにヌルデのほうは薬用に栽培されます。
 野山では野生のキブシが健在です。早春の山を歩いたりドライブしたりすると、ずらりと下がった黄色い花が見られます。花が少ない季節なので目立ちますね。早春の山歩きでは、楽しみの一つです。
  


図鑑↓↓↓↓↓には、キブシが掲載されています。五倍子【ふし】の代用になる種子の画像もあります。
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ぜひご利用下さい。


 過去の記事でも、早春に花が咲く植物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 ロウバイ(蝋梅)の花に来るのは、誰?(2009/02/02)
 謎の植物、茱萸【しゅゆ】とは?(2008/09/01) ※早春に咲くサンシュユの解説があります。
 ミツマタは、本当に「三つまた」になる?(2008/03/07)
 ミツマタ(2008/03/06)【画像】
などです。


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