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2009年4月24日

じつは外来種です、キショウブ

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 キショウブという名の植物を、御存知でしょうか? 名前を知らなくても、たいていの方は、花を見たことがあるでしょう。アヤメにそっくりの、黄色い花です。川原や沼のほとりなど、水辺に咲きます。市街地でも、多く見られます。
 今や、キショウブは、日本じゅうの水辺に、はびこっています。でも、本来は、日本にない植物でした。ヨーロッパ原産の外来種です。
 キショウブは、明治時代に、観賞用として、日本に持ち込まれました。それが、野生化しました。アヤメに似るためか、日本の風景の中でも、違和感がありませんね。キショウブ(黄菖蒲)という日本語名も得て、すっかり溶け込んでいます。
 原産地のヨーロッパでも、この花は、観賞用に栽培されます。昔は、根が薬用にされたといいます。乾燥させた根が、芳香を放つため、ハーブとして使用されました。
 ヨーロッパの伝承で、キショウブは、思わぬ大役を果たしています。かつてのフランス王家の紋章、fleur-de-lisにまつわる話です。
 現在のフランスの源は、メロヴィング朝フランク王国という国です。この王朝の創設者、クロヴィス一世の逸話に、キショウブが登場します。
 ある戦で、クロヴィス一世は、敵に川岸へと追いつめられました。その時、彼は、川の中に、黄色い花が咲いているのに気づきます。そこが浅瀬だと知れたため、クロヴィス一世は、川を渡って、無事に逃れることができました。これを記念して、彼は、その花を、王家の紋章にしました。その「黄色い花」が、キショウブだとされます。
 ただし、「この出来事はなかった」という異説もあります。fleur-de-lisは、直訳すれば、「ユリの花」という意味です。名のとおり、これはユリの紋章だともいわれます。
 千五百年ほども昔の伝説ですので、真相はわかりません。けれども、昔から、ヨーロッパで、キショウブが親しまれていたことがわかりますね。
 原産地では、高貴な花でも、外来種となると、困り者です。ここまで溶け込んだものを、駆除するのは、難しいでしょう。どこまで自然に手を入れるべきか、迷いますね。



図鑑↓↓↓↓↓には、キショウブ掲載されています。
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 過去の記事でも、キショウブと同じアヤメ科の植物を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
 五月五日は、あやめの節句?(2007/04/30))
 端午の節句に欠かせない菖蒲(ショウブ)(2006/04/21)などです。



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