2009年4月27日
管の中の花? ハナギンチャク
陸では、花が一番多い季節ですね。海の中にも、「花」が咲いています。
海中の「花」は、ハナギンチャクという生き物です。漢字で書けば、「花巾着」です。名前から想像されるとおり、イソギンチャク(磯巾着)の仲間です。
海中のイソギンチャクは、植物の花のようですね。触手が、花びらのようで、美しいです。英語で、イソギンチャクを、sea anemone(海のアネモネ)と呼ぶほどです。
けれども、イソギンチャクの仲間は、植物ではなく、動物です。おおむね、刺胞動物門【しほうどうぶつもん】花虫綱【はなむしこう、または、かちゅうこう】イソギンチャク目【もく】に属するものを、イソギンチャクと呼びます。
ハナギンチャクの外見は、イソギンチャクにそっくりです。しかし、分類上は、意外に遠縁です。花虫綱のハナギンチャク目【もく】に属します。
ハナギンチャクと、イソギンチャクとは、どう違うのでしょう?
主な違いは、ハナギンチャクが、「管の中に棲む」ことです。このために、ハナギンチャクは、英語で、tube anemone(管のアネモネ)などと呼ばれます。
ハナギンチャクは、泥や砂の海底に棲みます。泥や砂に穴を掘り、そこに管を作ります。その管から、花のように、触手を出します。驚くと、管の中に引っ込みます。
イソギンチャクは、管を持ちませんね。海底の石など、硬い所に、直接くっつきます。くっつくために、イソギンチャクの体には、吸盤があります。触手のあるのとは反対側の、体の後端が、吸盤です。ハナギンチャクには、この吸盤がありません。
日本の近海には、ムラサキハナギンチャクと、ヒメハナギンチャクという、二種のハナギンチャクが多いです。どちらも、色彩の変異が多く、華やかな種です。
紛らわしいことに、イソギンチャクにも、泥底や砂底に棲むものがいます。スナイソギンチャクなどです。それらのイソギンチャクは、泥や砂の中の小石などに、吸盤でくっついています。「管がない」ことが、ハナギンチャクとの違いです。
イソギンチャクの仲間の分類は、難しいです。この話は、別の機会にしましょう。
図鑑↓↓↓↓↓には、ヒメハナギンチャク、ムラサキハナギンチャクが掲載されています。また、ハナギンチャクと紛らわしいスナイソギンチャクも載っています。
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ぜひご利用下さい。
過去の記事でも、イソギンチャクの仲間を取り上げています。よろしければ、以下の記事も御覧下さい。
イソギンチャクは逆さのクラゲ?(2008/04/21)
クラゲは刺胞【しほう】動物? 腔腸【こうちょう】動物?(2007/08/24)
海藻【かいそう】? いいえ、イラモはクラゲです(2007/07/16)などです。
松沢千鶴
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